直木賞のすべて
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第94回

=受賞者=
森田誠吾
林 真理子

=候補者=
山崎光夫
篠田達明
志水辰夫
落合恵子
島田荘司


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Last Update[H20]2008/10/18

森田誠吾
Morita Seigo
生没年月日【注】 大正14年/1925年10月25日〜平成20年/2008年10月16日
受賞年齢 60歳2ヵ月
経歴 本名=堀野誠吾。東京市京橋区(現・東京都中央区)生まれ。東京商科大学中退。海軍航空隊員として終戦を迎える。新劇俳優を経て、製版会社経営。浮世絵蒐集家、いろはかるた研究家としての顔も持つ。
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part5
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2件/最新は平成21年/2009年2月15日記事(このページの下部にリンクあり)
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直木賞 85回候補  一覧へ

きょくていばきんいこう
曲亭馬琴遺稿』(昭和56年/1981年3月・新潮社刊)
書誌
>>平成2年/1990年6月・新潮社/新潮文庫『曲亭馬琴遺稿』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
村上元三 6 「よく調べてあるが、読み終って、素材だけをならべて読まされたような気がした。小説としての燃焼が不足があり、この素材をこなして書くのが小説だと思う。」
源氏鶏太 6 「当時のジャーナリストの世界を綿密な調査によって活写している。が、小説として読むと、馬琴像が十分に描かれているとはいえないようである。」
阿川弘之 3 「心に残つた。」
山口瞳 3 「洒落本の研究であって、文学(小説)ではない。」
水上勉 0  
城山三郎 22 「わたし自身の個人的な感懐や体験を重ね合わせ、身につまされて読んだ。」「描き出された馬琴とその周辺の人物たちの姿は、そのまま現代の物書きや出版人の姿を思わせ、さらにまた人間そのものの生き方や運命について考えさせるものがあった。」「読み方によっては抵抗を感じる向きもあろうが、森田氏はそれも承知の上で、描き切っている感じである。」
五木寛之 3 「私は(引用者中略)強く推し、」
今日出海 16 「作者は調べることに熱心で、馬琴の人間や作品にもっとぶつかって欲しかった。」「作者は今更馬琴について書くなら、もっと鋭く曖昧な世評にこれまた若い人らしく立ち向かって欲しかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年10月号
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文量
長篇
章立て
「一 初冬」「二 快晴」「三 時雨空」「四 風烈」「五 短日」「六 師走」「七 美日」「八 雪後」「九 小晦日」「十 行雲」
時代設定 場所設定
江戸後期[天保年間前後]  江戸
登場人物
曲亭馬琴(本名・滝沢解、幼名・倉蔵、江戸作者の大御所)
山東京伝(馬琴の先輩作家)
大田南畝(将軍直参の御徒士、才人)
山東京山(京伝の弟)
歌川豊国(浮世絵師)




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うおがし
魚河岸ものがたり』(昭和60年/1985年9月・新潮社刊)
書誌
>>昭和63年/1988年7月・新潮社/新潮文庫『魚河岸ものがたり』
>>平成2年/1990年4月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『魚河岸ものがたり』(上)(下)
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳 11 「こんな巧い人がまだ残っていたのかと驚き、かつ、嬉しくなった。直木賞に要求されていた大人の目を再認識させられた。」「この作者は、まだまだ幾つかの抽出しを持っているはずで、化ける可能性大いにあり、と見た。」
池波正太郎 11 「落合さんと、森田誠吾〔魚河岸ものがたり〕を受賞作として推した」「前半、歯が浮くようなところがあったけれども第四章の〔波除神社〕と第五章の〔海幸橋〕がよくできていて、登場人物も変化に富み、読後の後味もよかった。」
村上元三 6 「選ばれたことに、異議は唱えない。もう一作、読ませてもらってからでもいい、と思ったが、この器用さが本物になるのを期待する。」
藤沢周平 16 「築地市場とそこに住む人びとをよくみがかれた詩的な文体で描き出し、ことに第四章波除神社は、人間と人間の運を語って比類のない一篇になっていた。読み終って、作中の人物が出来すぎてはいないかといった疑問もうかぶけれども、この小説にはそうしたいくつかの弱点をさし引いてまだ残るうまさと魅力があった。」
井上ひさし 17 「各所にいささか傷はあるものの、これは名作である。どんな端役にも人間の血が色濃く、あたたかく流れている。構成もすこぶる知的である。この構成法がひとつの作品を人情物語にも、諧謔小説にも、また推理小説にもした。これは稀有のことである。」
黒岩重吾 15 「ところどころヴィヴィッドな描写もあり好感を抱いたが、主人公秘密が明かされる部分で失望した。」「最後の簡単な説明だけでは、主人公の行動を理解することは不可能である。寧ろ魚河岸だけの物語にしたなら優れた作品になっていたような気がする。」
五木寛之 16 「林真理子さんと、森田誠吾さんのお二人を推した。」「後味がいい、爽やかな作品だ、と。非常に好評だった。しかし、私はこの作家の物語づくりの鮮やかな才能に敬服しながら、一種異様な後味のわるさもおぼえている。」「その得体のしれない部分に惹かれて一票を投じたというのが本音かもしれない。」
陳舜臣 10 「庶民の生きる場の縮図が歪みなく描かれ、そのあまりにも歪みのなさに、かえって不安さえおぼえた。ともあれ、人間の息吹きがたしかめられる一つの小世界が、親しみぶかくうかびあがり、私としてはこれを受賞作とするのに異存はない。」
渡辺淳一 12 「的確な文章で魚河岸の人々を描き、安定している。」「だが舞台廻し役の吾妻健作の実態がわかるあたりから、リアリティに欠け、感傷に流れすぎている。これを「爽やか」とみる人が多かったが、わたしにはいささか「甘い」と映った。」
選評出典:『オール讀物』昭和61年/1986年4月号
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文量
長篇
章立て
「1 市場通り」「2 門跡橋」「3 築地川支流」「4 波除神社」「5 海幸橋」「6 勝鬨橋」「7 晴海通り」「8 隅田河口」
時代設定 場所設定
昭和50年代  東京〜京都
登場人物
吾妻健作(政治運動家)
淡路桂一郎(健作の大学時代の友人、学習塾の先生)
吾妻恭子(健作の母、鰹節問屋の主人)
倉橋庄之助(通称バンちゃん、庄寿司の主人)
高見麗子(吾妻塾生の一人)




ブログ版 直木賞のすべて 余聞と余分
  [H21]2009/2/15 ああ、禅僧も出版界も、この世は小事煩悩がうずまいているなあ。 第104回候補 堀和久『死にとうない』新人物往来社刊  
  [H19]2007/12/23 大いなる助走  
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