直木賞のすべて
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第63回

=受賞者=
結城昌治
渡辺淳一

=候補者=
林 青梧
白石一郎
加藤 薫
黒部 亨
福岡 徹


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Last Update[H20]2008/6/4

渡辺淳一
Watanabe Jun'ichi
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生没年月日【注】 昭和8年/1933年10月24日〜
受賞年齢 36歳8ヵ月
経歴 北海道生まれ。札幌医科大学医学部卒。
受賞歴 第54回芥川賞候補(昭和40年/1965年)「死化粧」
第12回新潮同人雑誌賞(昭和41年/1966年)「死化粧」
第14回吉川英治文学賞(昭和55年/1980年)『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』
第48回文藝春秋読者賞(昭和58年/1983年)『静寂の声』
第32回新風賞(平成9年/1997年)『失楽園』
処女作 「死化粧」(『新潮』昭和40年/1965年12月号)
個人全集 『渡辺淳一全集』全24巻(平成7年/1995年10月〜平成9年/1997年7月・角川書店刊)
直木賞
選考委員歴
第91回〜(通算24.5年・49回)
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part3
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2件/最新は平成20年/2008年11月23日記事(このページの下部にリンクあり)
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しげしょう
死化粧」(『新潮』昭和40年/1965年12月号)
書誌
>>『新潮』昭和41年/1966年1月号再録
>>昭和46年/1971年☆月・角川書店/角川文庫『死化粧 他三篇』所収
>>昭和55年/1980年4月・文藝春秋刊『渡辺淳一作品集 第20巻 光と影』所収
>>昭和61年/1986年5月・文藝春秋/文春文庫『死化粧』所収
>>平成8年/1996年11月・角川書店刊『渡辺淳一全集 第1巻 死化粧・光と影』所収
>>平成18年/2006年1月・朝日新聞社刊『渡辺淳一自選短篇コレクション 第1巻 医学小説1』所収
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芥川賞 芥川賞 54回候補 一覧へ
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作 4 「手術と、葬式と、テーマは二つに割れた作のように見えた。」
石川達三 5 「母の病気を描き母その人を描き忘れている。従って、母は病気だけが生きていて、人格として生きて居ない。」
川端康成 4 「刺戟の強い作品であった。」「脳の手術など詳細に書き過ぎのようであるし、全体に刺戟を鎮めて書かれてあれば、落ちついて訴える作品になっただろうと惜しまれる。」
丹羽文雄 0  
石川淳 0  
井上靖 7 「特にいい作品とは言えないが、一人の医師として、他の肉親の者とは違った眼で母の死を見ている主人公をそつなく書いている。」「一応の佳作と言っていいと思う。」
中村光夫 2 「個性のはっきりした作品」
舟橋聖一 12 「面白かった。」「この医者が、手術の疲労から咽喉を痛め、扁桃腺炎で三十九度の熱を出すまで、自分の病気を放っておくのは戴けない。そんな非科学的な熱を出さずにすむ方法は、いくらでもある。然し作者は紺屋の白袴を自負している気なのだろう。」
永井龍男 4 「新潮同人雑誌賞の時に支持した。「北の河」とほとんど同じ題材を扱っている」
選評出典:『芥川賞全集 第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和41年/1966年3月号)
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直木賞 57回候補  一覧へ

みぞれ
霙」(『文學界』昭和42年/1967年6月号)
書誌
>>昭和46年/1971年5月・角川書店/角川文庫『死化粧 他三篇』所収
>>昭和55年/1980年4月・文藝春秋刊『渡辺淳一作品集 第20巻 光と影』所収
>>昭和61年/1986年5月・文藝春秋/文春文庫『死化粧』所収
>>平成8年/1996年7月・角川書店刊『渡辺淳一全集 第4巻 雪舞・神々の夕映え』所収
>>平成18年/2006年3月・朝日新聞社刊『渡辺淳一自選短篇コレクション第2巻 医学小説2』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎 0  
川口松太郎 8 「霙の作家は医者だからあの世界が書けるので、他の材料を扱った時にどうだろうという意見があった。この一作を受賞作に推すほどのものでもないので次回作を期待する事にした。」
源氏鶏太 0  
村上元三 5 「こういう題材を扱うのなら、もっと鮮烈に作者の訴えたい主題を正面に押出したほうがよかったのではなかったろうか。」
海音寺潮五郎 17 「身体不自由児の保護施設という最もシリアスなことを題材にして、その筆はそれが単なるヒューマニズムでは片付かないところまで掘下げている。作者の人間性を見る目は深い。」
今日出海 0  
中山義秀 0  
柴田錬三郎 0  
水上勉 0  
松本清張 0  
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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文量
短篇
章立て
「一」〜「十五」
時代設定 場所設定
[同時代]  札幌
登場人物
柏木圭介(重度心身障害児施設の医師)
久保清子(保母)
宇野誓子(重度脳性麻痺児の母)
津田とみ子(施設入所者、17歳)




直木賞 58回候補  一覧へ

おとず
訪れ」(『文芸』昭和42年/1967年12月号)
書誌
>>昭和46年/1971年5月・角川書店/角川文庫『死化粧 他三篇』所収
>>昭和55年/1980年4月・文藝春秋刊『渡辺淳一作品集 第20巻 光と影』所収
>>昭和61年/1986年5月・文藝春秋/文春文庫『死化粧』所収
>>平成8年/1996年11月・角川書店刊『渡辺淳一全集 第1巻 死化粧・光と影』所収
>>平成18年/2006年1月・朝日新聞社刊『渡辺淳一自選短篇コレクション第1巻 医学小説1』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎 0  
源氏鶏太 4 「うまかったのだが、どうして芥川賞でなく、直木賞候補になったのだろうかと思った。」
海音寺潮五郎 3 「よいものだが、直木賞のものではない。」
川口松太郎 0  
水上勉 7 「医者らしい冷徹な眼がよく人間を瞶め、文章もたくみでわかりやすい。だが直木賞にはどうか。この意見に私もうなずいた。芥川賞の方だろう。」
松本清張 0  
大佛次郎 0  
柴田錬三郎 7 「水準を抜いている。ただ、直木賞ともなると、水準を抜いた出来ばえの上に、もうひとつ、作者の意気込みを示している必要があろうか、と思う。」
今日出海 0  
中山義秀 16 「死と愛との格闘は、かなり見事に描きだされているようである。」「老校長の死とその妻との関係に、何かただならぬ、真剣さをおぼえたのは、この一篇だけであった。」
村上元三 8 「引きずられて読んだが、読後感はいいものではない。医者でなくては書けない作品、というのが、かえってこの作者の将来を窮屈にしそうな気がする。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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文量
短篇
章立て
「一」〜「十三」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京〜札幌〜A市
登場人物
私(語り手、外科医師、同人誌に参加)
K(北海道出身の老文学者、癌患者)
宇井晋作(胃癌患者、元・小学校長)
S(同人雑誌の主宰者)




直木賞 61回候補  一覧へ

しょうせつ しんぞういしょく
小説  心臓移植』
(昭和44年/1969年3月・文藝春秋/ポケット文春)
書誌
>>初出『オール讀物』昭和44年/1969年1月号、2月号
>>昭和55年/1980年9月・文藝春秋刊『渡辺淳一作品集 第2巻 富士に射つ・小説心臓移植』所収
>>昭和58年/1983年9月・角川書店/角川文庫『白い宴』に加筆改題
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
松本清張 8 「あまりに正面から書きすぎて「小説」としては中途半端な感がまぬがれない。新聞記者と看護婦との安手な恋愛を挿入したのもよくない。」
大佛次郎 0  
海音寺潮五郎 6 「すぐれた素質と才能を持っている人であるが、いわばキワモノを書いたのが損になった。もっとも、キワモノでなければ出版されもしなかったろうが。」
川口松太郎 0  
石坂洋次郎 10 「達文で精細によく描かれてあるが、題材が特殊なものなので見送られてしまった。」「一本立ちが出来る力を備えていることはたしかだ。」
今日出海 0  
源氏鶏太 10 「冷静に描いてあり、スリルも感じさせられる。しかし、読了後の感動がそれほどでなかったのは、すでに私たちが週刊誌やなんかで知っていることが多かったからであろうか。そこを突き抜けていないようである。」
村上元三 7 「まだ小説にするには時機が早かったのではなかろうか。読んでいると、やはり生々しい事実に対する関心が先に立つし、最後が煮え切らないのも、仕方がないだろう。」
柴田錬三郎 0  
中山義秀 4 「すでにプロとして充分なものがあり、賞を与えるまでもないように思われます。」
水上勉 5 「面白くよんだ。が、事実とつくり話とがしっくりいっていない。もっといい物が書ける人だろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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文量
長篇
章立て
「第一部」「第二部」
時代設定 場所設定
[同時代]  北海道・蘭島〜札幌
登場人物
重藤庸介(K医大胸部外科教授、附属病院中央手術場部長)
富塚健太郎(N新聞記者)
佐野武男(多弁心臓病患者)
江口克彦(R大学四年生)
伴野絹子(富塚の高校の同級生、K医大胸部外科看護婦)




直木賞 63受賞  一覧へ

ひかり かげ
光と 影」
(『別冊文藝春秋』111号[昭和45年/1970年3月])
書誌
>>『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
>>昭和45年/1970年10月・文藝春秋刊『光と影』所収
>>昭和50年/1975年6月・文藝春秋/文春文庫『光と影』所収
>>昭和55年/1980年4月・文藝春秋刊『渡辺淳一作品集 第20巻 光と影』所収
>>平成8年/1996年11月・角川書店刊『渡辺淳一全集 第1巻 死化粧・光と影』所収
>>平成18年/2006年5月・朝日新聞社刊『渡辺淳一自選短篇コレクション第5巻 歴史時代小説』所収
>>平成20年/2008年2月・文藝春秋/文春文庫『光と影』[新装版]所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎 34 「構成が巧みでうまく仕組まれた作品だ。」「二枚のカルテから始まる宿命の明暗を淡々と書き分ける描写力は非凡である。影にいる男が発狂して精神病院へ送られる肝心の最後が早口の説明に終ったのは残念だった。」
石坂洋次郎 13 「着実な筆致でよく描かれている。」
海音寺潮五郎 16 「調べがよく行きとどいており、描写が的確であり、医学的面は作者の職業がら自信に満ちており、水際立って見事な作品になっている。これまで度々候補に上っている人だから、実力のほども信じてよい。」
源氏鶏太 11 「確実に腕を上げて来ているという点が大いに買われた。」「私にはもう一つ迫ってくるものが欲しかった。」
柴田錬三郎 9 「二枚のカルテが、先になるか、あとになるか、によって、その人生が大きく狂ってしまう、という思いつきが面白かった。しかし、この作家もまた、すでに、雑誌ジャーナリズムでは、大いに売れている人であった。」
村上元三 12 「結城氏に併せて授賞とわたしは推した。作者は医者だが、これから作家を兼業して行くには相当な努力が必要であろう。この作者の作品には、波があるし、そこに危険が感じられる。」
今日出海 12 「あり得る人生行路の両面を描いているが、そんな因果の図式を越えて、人間の、あるいは人生の明暗を語って作品を結晶させている作者の執拗な目を私は評価した。」
水上勉 24 「今回の作品は「訪れ」「霰」の密度はない。しかし、カルテの置き順によって、人生が書き換えられてゆくという思いつきは卓抜だし、よく二軍人の人生を追跡し、文章も簡略なのがまた効を奏しているようにも思われた。」
松本清張 23 「これまでの氏の作品の中ではいちばん出来がよい。」「だが、委員会の席上で、私は渡辺氏のは今期を見送り、もっと長いのを期待したいと云った。」「この作品の短篇的な長所は、同時に欠点にもつながっている。」
司馬遼太郎 12 「感服した。軍人というのはときに精神医学の対象になりうる職業で、その特有の出世欲がなにかの条件で絶たれざるをえなくなるばあい、他の職業人にないヒステリー症状をおこす症例が古くからヨーロッパで観察されているそうだが、この作品を読んでそのことを思い出した。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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文量
短篇
章立て
「一」〜「十」
時代設定 場所設定
明治〜大正  大阪〜東京
登場人物
小武敬介(大尉、のち偕行社社員)
寺内寿三郎(大尉、のち偕行社社長・首相、小武の同期生)
本庄むつ子(小武の許嫁)




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  [H20]2008/11/23 「文学」なんちゅうブランドから遠く離れているからこそ、余計にこの作品は光輝きます。 第136回候補 池井戸潤『空飛ぶタイヤ』  
  [H19]2007/6/3 芥川賞・直木賞―受賞者総覧―  
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