直木賞のすべて
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第40回

=受賞者=
城山三郎
多岐川 恭

=候補者=
深田祐介
津田 信
池波正太郎
野口冨士男
福本和也
草川 俊


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Last Update[H19]2007/10/13

多岐川恭
Takigawa Kyo
生没年月日【注】 大正9年/1920年1月7日〜平成6年/1994年12月31日
受賞年齢 39歳0ヵ月
経歴 本名=松尾舜吉。福岡県生まれ。東京帝国大学経済学部卒。
受賞歴 第4回江戸川乱歩賞(昭和33年/1958年)「濡れた心」
紫綬褒章(平成1年/1989年)
処女作 「みかん山」(昭和28年/1953年)
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part6
小研究-ミステリーと直木賞
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「余聞と余分」内
関連記事
5件/最新は平成20年/2008年9月21日記事(このページの下部にリンクあり)
備考 第40回受賞作は、正式な発表によると下記表記のとおり、
河出書房新社刊の単行本そのものです。
しかし選評を読んでみると、実際に選考の対象となったのが、
収録作のうち「落ちる」「ある脅迫」「笑う男」の3篇のみだったことは明らかです。
なので、他の4篇を受賞作に含めるのはちょっと無理があり、
平成18年/2006年11月12日に一部このページを修正しました。

とはいえ、受賞作はあくまで単行本『落ちる』なのです。
なんだかややこしいハナシです。
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直木賞 39回候補  一覧へ

つらら
氷柱』(昭和33年/1958年6月・河出書房新社刊)
書誌
>>昭和33年/1958年☆月・河出書房新社刊『氷柱』
>>昭和38年/1963年☆月・河出書房新社/Kawade paperbacks『氷柱・ある脅迫』所収
>>昭和38年/1963年☆月・春陽堂/春陽文庫『氷柱』
>>昭和50年/1975年☆月・ベストブック社/Big bird novels『氷柱』
>>昭和59年/1984年8月・講談社/講談社文庫『氷柱』
>>平成13年/2001年2月・東京創元社/創元推理文庫『氷柱』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
小島政二郎 0  
源氏鶏太 8 「推理小説としてでなく、普通の文学作品として読んで、悪くなかった。」
木々高太郎 10 「こゝ数年のうちには、探偵小説で賞に入る作品も出て来るという希望が、何となく持てた。」
中山義秀 0  
川口松太郎 0  
吉川英治 5 「おもしろいこと確かだが、エラリー・クイン風の構成や技巧も似て非という感が来てはおしまいになる。」
村上元三 0  
海音寺潮五郎 0  
選評出典:『オール讀物』昭和33年/1958年10月号
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文量
長篇
章立て
「はしがき」「灰色の序曲」「Romance in Blue」「決意」「凪ぎ」「Alla Marcia」「終曲」
時代設定 場所設定
[同時代]  雁立市[架空の都会]
登場人物
私(語り手、小城江保、厭人癖の遺産生活者)
花房登喜子(不遇の婦人、のち小城江家の住人)
南川正一郎(土建業社の二代目社長、登喜子に恋慕)
由木浩志(雁立市署捜査課長)
与根倉捨吉(暗黒街の顔役)
巻原泉作(デパート会社専務)
海老野義一(悪徳代議士)




直木賞 40受賞  一覧へ

落ちる』(昭和33年/1958年11月・河出書房新社刊)
書誌
>>昭和37年/1962年☆月・春陽堂書店/春陽文庫『落ちる』所収
>>昭和60年/1985年11月・徳間書店/徳間文庫『落ちる』所収
>>平成13年/2001年6月・東京創元社/創元推理文庫『落ちる』所収
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収録作品の書誌
落ちる
>>初出『宝石』昭和31年/1956年1月増刊号
>>昭和38年/1963年3月・集英社刊『新日本文学全集22 多岐川恭・佐野洋集』所収
>>昭和53年/1978年10月・光文社/カッパ・ノベルス『日本文芸推理12選&One』所収
>>平成3年/1991年2月・新潮社/新潮文庫『昭和ミステリー大全集(中)』所収
>>平成10年/1998年4月・リブリオ出版/もだんミステリーワールド第4巻『多岐川恭集 大きな活字で読みやすい本』所収
ある脅迫
>>初出『宝石』昭和33年/1958年2月号
>>『文藝春秋』昭和34年/1959年3月号
>>昭和34年/1959年6月・宝石社刊『探偵小説年鑑1959年版』所収
>>昭和38年/1963年3月・集英社刊『新日本文学全集22 多岐川恭・佐野洋集』所収
>>昭和40年/1965年6月・光文社/カッパ・ノベルス『日本代表推理小説全集 第5巻 殺意・脅迫編 妖婦の宿』所収
>>平成7年/1995年6月・廣済堂出版刊『日本ミステリーの一世紀(中)』所収
笑う男
>>初出『宝石』昭和33年/1958年7月号
>>昭和38年/1963年3月・集英社刊『新日本文学全集22 多岐川恭・佐野洋集』所収
>>昭和61年/1986年6月・光文社/光文社文庫『下り「はつかり」―鉄道ミステリー傑作選』所収
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他の収録作品
「猫」
>>初出『宝石』昭和31年/1956年5月号
>>昭和61年/1986年8月・廣済堂出版/廣済堂文庫『猫が見ていた―猫ミステリー傑作選』所収
「ヒーローの死」
>>初出『宝石』昭和32年/1957年5月号
>>昭和38年/1963年3月・集英社刊『新日本文学全集22 多岐川恭・佐野洋集』所収
「私は死んでいる」
>>初出『宝石』昭和33年/1958年11月号
>>平成19年/2007年1月・光文社/光文社文庫『犯人は秘かに笑う―ユーモアミステリー傑作選』所収
「かわいい女」
>>書き下ろし
 
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太 7 「前回の候補作「氷柱」の方がいい。」「私は「氷柱」を記憶していたので、最後の決戦投票には、これに投じた。」
海音寺潮五郎 9 「「落ちる」中の該当作品三篇にもそれぞれに感心した。」「十分に力のある人であることが証明されたわけだ。」
中山義秀 14 「私は拵え物を好まないし、読んだ後味も決してよいとは感じなかったが、直木賞の性格として「落ちる」のような推理小説が、受賞するのも悪くはないと思う。」「創作を楽しんでいるような、余裕が感じられたことも頼母しい一つ。」
小島政二郎 29 「候補作品三つのうちでは「落ちる」が一番つまらなかった。「ある脅迫」と「笑う男」の方が面白かった。」「この作者のウソを本当に構成して行く腕力と、たれに気兼ねもしない物語力とに若々しい精気の楽しさを私は味わった。」
大佛次郎 10 「真実さはなく明瞭な作り物として終始している。文学はない。それが私には面白かった。新らしく未来もある行き方だと思う。」
木々高太郎 15 「若し二作おしてよいとなれば、多岐川恭「落ちる」をと思って出て行った」「はじめて探偵小説が直木賞に入った。今までは、(引用者中略)てんで人間がかけていないし文章がなっていないという人が多くて、委員諸君が僕の顔をみながらおとしていた」
吉川英治 13 「私にはいささか作為のあとにこの種の物としてはこっくりのみ込みきれないものがあった。」「ソツのない構成やタッチの巧さは、この人の仕事ぶりと将来性を保証して余りあるものだが、(引用者中略)もう一つ何か推理の醍醐味らしい陰影と肌理が欲しい。」
川口松太郎 12 「シンが強くたのもしく感じる。」「踏まれても蹴られても起き上りそうな作家に思えるのが好い。」
村上元三 10 「近頃では出色の推理小説であった。トリックや謎解きにこだわらず、人間を描こうとしている点を認めたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年4月号
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文量
短篇3篇
落ちる
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街〜山麓
登場人物
おれ(語り手、神経衰弱者)
佐久子(おれの妻)
長峰(医者、佐久子の知人)
ある脅迫
章立て
「一」〜「五」
時代設定 場所設定
[同時代]  K市
登場人物
中池又吉(富民銀行K市支店行員)
次長(中池の上司、銀行強盗を演出)
笑う男
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  広島県M市〜八幡市
登場人物
刀根剛二郎(元・市役所職員、金融業経営)
広畑くみ子(元・市役所勤務、刀根の二号)




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