直木賞のすべて
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第144回

=受賞者=
木内 昇
道尾秀介

=候補者=
犬飼六岐
荻原 浩
貴志祐介


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Last Update[H26]2014/8/28

木内昇
Kiuchi Nobori
生没年月日【注】 昭和42年/1967年☆月☆日~
受賞年齢 43歳
経歴 東京都出身。中央大学文学部哲学科卒。出版社勤務を経て独立。インタビュー誌『Spotting』を主宰する。
受賞歴・候補歴
  • 第2回早稲田大学坪内逍遙大賞[奨励賞](平成21年/2009年)
  • 第144回直木賞(平成22年/2010年下期)『漂砂のうたう』
  • 第9回中央公論文芸賞(平成26年/2014年)『櫛挽道守』
子サイト
「余聞と余分」内
関連記事
3件(うち主要言及記事1件)/最新は平成23年/2011年1月23日記事(このページの下部にリンクあり)
備考
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直木賞 144受賞  一覧へ

ひょうさ
漂砂のうたう』(平成22年/2010年9月・集英社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・奥付 ルビ有り「ひょうさ」
印刷/発行年月日 発行 平成22年/2010年9月30日(第1刷)
発行者等 発行者 加藤 潤 印刷所 大日本印刷株式会社 製本所 株式会社ブックアート
発行所 株式会社集英社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁 櫻井久(櫻井事務所) 装画 小村雪岱《春告鳥》 埼玉県立近代美術館寄託作品(個人蔵)
総ページ数 297 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
41字
×18行
×1段
本文ページ 3~297
(計295頁)
測定枚数 500
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書誌
>>初出『青春と読書』平成21年/2009年6月号~平成22年/2010年6月号
>>平成25年/2013年11月・集英社/集英社文庫『漂砂のうたう』
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選評の概要
候補者 木内昇 女43歳
選考委員 評価 行数 評言
伊集院静
男60歳
37 「視点のたしかさと胆の座り方は作者の筆力とともに今後、受賞にかなう作品を生み出してくれるはずだ。木内さんにしかないものが明白にある。一点気になる点を挙げると、人間の行動を理屈でおさめて済ませるところが感じられた。」
林真理子
女56歳
18 「群を抜いてよかった。明治の二流どころの遊郭という設定もさることながら、抑制のきいた端整な文章が見事であった。」「しかし武家に育った前歴が、それほどわからないものかというところに多少ひっかかった。」
阿刀田高
男76歳
36 「周到な文章で綴られている。けれんもあるが、この冒険は、よりよい文章へと道を拓いていくだろう。」「圓朝の卓越した話芸が速記術の普及に乗って大衆に広がったのは史実であり、ヒロイン小野菊の末尾近くのせりふは、この先の展開を暗示して、おもしろい。作者の企みは深いのだ。」
宮部みゆき
女50歳
29 「開化もので遊里ものという二段重ねの高いハードルに挑み、「あ、ここで飛び越えたな」という揺れを一切感じさせず、見事にクリアしている秀作です。実は私はこの二つの素材が苦手で、読み始めた時には不安だったのですが、すぐ引き込まれて夢中になりました。」
桐野夏生
女59歳
25 「不思議な小説だ。」「登場人物の誰もが、水底の砂のように流れにたゆとうて動こうとはしない。その閉塞感はよく描けている。」「それ故か、定九郎程度の男にどうして、落語の世界、つまり虚構が表す自由、を伝えようとするのかがよくわからなかった。定九郎、花魁、ポン太、それぞれをもっと丁寧に描いていれば、物語全体がよい意味で撓み、力を孕んだであろう。」
宮城谷昌光
男65歳
30 「文章が有機的ではなく無機的であるがゆえに、ニュアンスがとぼしい。小説のニュアンスには、人が生きている色や様、あるいは人と人との関係の綾などがあらわれるものであるが、そこのところが単調である。」「二度とないその時、その時にしか生きられない人、という実態が、十全なかたちで読み手にとどかない。」
渡辺淳一
男77歳
12 「根津の廓の内情はよく調べて書かれていて、そのかぎりでは読ませるが、そこからラストに絞り込まれた瞬間、作意が目立ちすぎて自然の感興を殺ぐ。」
浅田次郎
男59歳
29 「開化物と遊里物という二つの複合は、すこぶる難度の高い設定と言えよう。しかし作者は、史料的説明をせず、最小限の登場人物を正確に描写して、みごとに一巻を物にした。ただし、ミステリー仕立てにしたというのは、いかがなものだろう。」
北方謙三
男63歳
24 「明治初期の根津遊郭を扱って、まず思い切りのよさを感じさせた。それに『自由』という概念が重ね合わされているが、そこを掴み切る力はいまひとつで、風潮が描かれているだけではないか、と私には思えた。」「ただ、全体としては出色の維新ものであり、受賞作とすることに強い異議があったわけではない。」
選評出典:『オール讀物』平成23年/2011年3月号
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文量
長篇
章立て
「一」~「十四」
時代設定 場所設定
明治  東京
登場人物
定九郎(妓楼「美仙楼」の立番)
ポン太(噺家の弟子)
小野菊(「美仙楼」の看板花魁)
嘉吉(「美仙楼」の仲どん)
龍造(「美仙楼」の妓夫太郎)
芳里(古株の花魁)
吉次(定九郎の昔の同僚)




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