直木賞のすべて
直木賞のすべて

第126回

=受賞者=
山本一力
唯川 恵

=候補者=
石田衣良
乙川優三郎
黒川博行
諸田玲子


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Last Update[H20]2008/1/3

山本一力
Yamamoto Ichiriki
生没年月日【注】 昭和23年/1948年2月18日〜
受賞年齢 53歳10ヶ月
経歴 高知県高知市生まれ。都立世田谷工業高等学校電子科卒。14歳のときに上京し、高校卒業後、旅行代理店、広告制作会社勤務、コピーライター、航空会社関連の商社勤務などを経験。
受賞歴 第77回オール讀物新人賞(平成9年/1997年)「蒼龍」
処女作 「蒼龍」(『オール讀物』平成9年/1997年)
サイト内リンク 付録-オール讀物新人賞受賞作一覧(第77回)
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ぞら
『あかね 空』(平成13年/2001年10月・文藝春秋刊)
書誌
>>平成16年/2004年9月・文藝春秋/文春文庫『あかね空』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
平岩弓枝 28 「宝暦十二年八月と、登場人物の生きた年代をはっきり決めている姿勢にこの作者の時代小説への意気込みを感じた。」「第一部と第二部に分ける構成ミスということもいわれたが、山本さんの自作に対する姿勢は、すみやかにそうした点をクリアしてしまうと思う。この作品に出会えたことは、今回の収穫だった。」
井上ひさし 29 「江戸深川とそこで生きる人びとをひたと見据える気合い、それが全編に漲っていて、その劇しい気合いがいくつかの欠点(時代考証の勘違い、都合のよすぎる筋立て、凹凸のある描写)をきれいに消してしまってもいる。」「家族間の愛情の微妙なもつれを、第二部でいちいち訂正して行く構成がとても知的だ。」「とにかくすてきに気分のいい小説である。」
林真理子 18 「若い職人が、その才覚と気働きで、やがて店を盛り立てていくというストーリーは、読み手にある種のカタルシスを与えてくれる。よって二部は不要であると私は思う。」「しかしこの小説の清々しい読後感はそう損なわれることはなく、山本さんは大変な力量を身につけられたようだ。」
北方謙三 14 「懸命に、江戸という時代を自分の作品世界に生かそうとしていて、誠実さが胸を打った。」「好感の持てる作風で、小説の芯のようなものもしっかり感じられた。」「決戦投票で、私は『国境』と『あかね空』に入れた。」
津本陽 16 「はじめの語りくちがきわめて達者であるが、なかほどでゆるんでくる。またもちなおして、いい出来栄えになったが、何事にも運というものがある。」「この強運を生かして飛躍することだ。」
宮城谷昌光 20 「山本一力氏には、内なる力があり、その力がおのずと求めた小説様式が、素直に展開されたことで、読むほうも素直になれたという事実がある。私は氏の作品を読みすすむにつれて、良い人情噺が書ける作者があらわれたな、という実感を強くした。作品が人の胸を打つということは、そこに真実がある、ということにほかならない。」
阿刀田高 15 「重厚である。丹念に、きっかりと描いている。」「優等生の模範答案のようで、花の乏しい恨みがあるけれど、模範答案を否定するのは酷だろう。小差ながら「かずら野」より、――よいかな――と思った。」
渡辺淳一 8 「作者の生真面目さがよくでた、誠実な作品である。時代考証もしっかりしていて、一つの家の流れを克明に追って好感を持てるが、欲をいえば、もう少し華が欲しかった。」
田辺聖子 14 「若夫婦の新世帯をほほえましく描いて山本周五郎風世界――と思っていたら、現代風家庭悲劇が展開される。それを時代小説で読めるのはたのしかった。」「読後感が清新だった。」
五木寛之 6 「今回はめずらしく時代小説が三本勢揃いしたが、そのなかでは山本一力さんの『あかね空』が、安定した作家的力量を感じさせて、一馬身ぬきんでていたと思う。」
黒岩重吾 14 「家族をはじめ登場人物の多くが地味に描かれていて、破綻がない。」「気になったのは主人公に力を貸す人々が、都合よく現われることだった。ただ受賞後、この作者は大きく化ける可能性を秘めているように思えた。」
選評出典:『オール讀物』平成14年/2002年3月号
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大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
こりす 平成13年/2001年10月25日 山本一力さんの「あかね空」を推薦します。普段時代小説には、全く縁のない私ですが、本の帯にひかれて思わず買い、ひきこまれてしまいました。細やかな描写、幾重にも重なる人の思い、殺伐とした現代物の本よりも逆にリアリティーを持っているのが不思議です。
久々に、おもしろく、爽やかで、深い余韻の残る本に出会ったような気がします。
えんどうともこ 平成13年/2001年10月25日 (なし)
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文量
長篇
章立て
「第一部」【「一」〜「三十八」】「第二部」【「三十九」〜「五十七」「終章」】
時代設定 場所設定
江戸中期[宝暦年間〜寛政年間]  江戸
登場人物
永吉(京出身の豆腐職人)
おふみ(桶屋の娘、永吉と結婚)
栄太郎(永吉の長男)
悟郎(栄太郎の弟)
おきみ(栄太郎の妹)
平田屋庄六(老舗の豆腐屋の主人)
傳蔵(賭場の仕切り)




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