直木賞のすべて
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第114回

=受賞者=
小池真理子
藤原伊織

=候補者=
藤田宜永
服部真澄
北村 薫
高橋直樹


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Last Update[H19]2007/11/4

藤原伊織
Fujiwara Iori
生没年月日【注】 昭和23年/1948年2月17日〜平成19年/2007年5月17日
受賞年齢 47歳10ヵ月
経歴 本名=藤原利一(フジワラ・トシカズ)。大阪府生まれ。東京大学文学部仏文科卒。
受賞歴 第9回すばる文学賞(昭和60年/1985年)「ダックスフントのワープ」
第41回江戸川乱歩賞(平成7年/1995年)「テロリストのパラソル」
処女作 「ダックスフントのワープ」(『すばる』昭和60年/1985年)
サイト内リンク 小研究-ミステリーと直木賞
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直木賞 114受賞  一覧へ
『テロリストのパラソル』 (平成7年/1995年9月・講談社刊)
書誌
>>平成10年/1998年7月・講談社/講談社文庫『テロリストのパラソル』
>>平成15年/2003年11月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『テロリストのパラソル』(上)(下)
>>平成19年/2007年5月・角川書店/角川文庫、角川グループパブリッシング発売『テロリストのパラソル』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高 23 「推理小説としては、いくつもの欠陥が指摘できるだろう。」「しかし、人物の描写力がただごとではない。」「よい点はいくつもあるが、とりわけ文章の中にそこはかとなく漂うユーモア感覚、これは、なかなか得がたい特色だ。」「この筆力ならば、きっと今後もよい作品を書いてくれるだろう、と私はこのギャンブル好きの作家に賭けてみたくなった。」
黒岩重吾 29 「私が感心したのは、主人公の観察眼には無数の針があって次々と人間を抉ってゆくにも拘らず、針が真綿でくるまれ文章に溶けていることである。」「ラストの部分で纏めて事件を説明しなければならなくなる。案の定そうなり、軽い失望感を覚えた。だがこれは推理小説の宿命かもしれないし、作者の才能は間違いなく、受賞に賛成した。」
井上ひさし 45 「文章力において(引用者中略)最高の達成をみている」「活発な精神の往復運動が独特の、得難いヒューモアを生み出している。話は深刻なのに、作品はどこを切り取っても質のいい諧謔で満たされているのだ。」「結尾の、関係者一同が寄り合ってすべてが解決するというご都合主義も、「謎解き」がこの作品の題目の一つであることを思えば、読者は喜んでこれを許すにちがいない。」
田辺聖子 64 「全共闘の〈疾風怒涛時代〉(引用者中略)が人の運命にどんな力を及ぼしたかを、推理小説に仕立ててあるのが秀抜の魅力である。」「何より魅力的なのは文章の快いリズムで、会話におけるいささかのケレン味もいやみではなくよく消化れ、淡々たる味だが水とはちがう。」「逝った青春への鎮魂歌といえようか。すぐれた一級のエンターテインメントだと思う。」
平岩弓枝 38 「主犯の桑野という男が最後にひたすらせりふでその生涯を説明するせいもあって、どうも龍頭蛇尾の人間にしかみえない」「小説の醍醐味を心得すぎるほど心得た作品であり、切れ味が実に見事となると、やっぱり、瑕瑾にこだわる必要はないと判断してしまう。受賞する所以であろう。」
渡辺淳一 15 「文章の質がよく、テンポも快適で、要所要所も巧みに描かれているが、秀才が書いた小説といった印象を拭えない。とくに最後の爆発事件の背景や殺意の謎解きになると、動機が浅く、一人よがりで説得力に欠ける。」
津本陽 41 「ことごとしい筋立てというのを、私はきらいである。」「だが派手な筋の運びにもかかわらず、全体を通してみると、性能のいい自動車のように、各部品が必要な場所に的確に配置されている。つまり、細部に力がある。」「多少、筋立てにややこしい点があるが、我慢して読みおえると、充実感を得た。」
五木寛之 38 「ほとんど満票と言っていい支持を受けてのダブル受賞である。」「なにかを言いたい作家の息遣いが感じられるという点で、(引用者中略)際立っていたと思う。」「なによりの美点は、読者に対してフェアであることだ。」「フィクションをフィクションとして読者の前に提出しようといういさぎよさは、たしかに一つの才能である。」
選評出典:『オール讀物』平成8年/1996年3月号
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文量
長篇
章立て
「1」〜「20」
時代設定 場所設定
[同時代]〜昭和40年代  東京
登場人物
私(語り手、島村圭介、バーテン)
浅井志郎(暴力団員)
松下優子(私の昔の恋人、爆発事件の被害者)
松下塔子(優子の娘、大学生)
桑野誠(私の昔の仲間、、爆発事件の被害者)




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