直木賞のすべて
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第105回

=受賞者=
宮城谷昌光
芦原すなお

=候補者=
高橋義夫
宮部みゆき
篠田達明


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Last Update[H14]2002/10/4

芦原すなお
Ashihara Sunao
生没年月日【注】 昭和24年/1949年9月13日〜
受賞年齢 41歳10ヵ月
経歴 本名=蔦原直昭。香川県生まれ。早稲田文学文学部卒。
受賞歴 第27回文藝賞(平成2年/1990年)「青春デンデケデケデケ」
処女作 『スサノオ自伝』(昭和61年/1986年12月・集英社刊)
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直木賞 105受賞  一覧へ

せいしゅん
青春デンデケデケデケ』
(平成3年/1991年1月・河出書房新社刊)
書誌
>>初出『文藝』平成2年/1990年文藝賞特別号[12月]
>>平成4年/1992年10月・河出書房新社/河出文庫『青春デンデケデケデケ』
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
田辺聖子 33 「この作者の端倪すべからざるところはコトバに対する物凄い嗜好、舌なめずりするような偏執狂ぶりである。」「テーマや人物造型との呼吸の合い具合、輝くばかりの面白いエピソードの羅列、それらがコトバへの強い思いこみとめでたく合成して、美酒が醸しだされた。」「これ一作だけで、あとはお書きにならなくても、別にかまわないんじゃないか――と思わせるような小説もあるのだ、ということを発見した。」
山口瞳 50 「ロックやオートバイに夢中になっている田舎の面皰だらけの阿呆面した少年というのに常に興味があったが、とうてい私には書けないと思っていた。それをこんなに見事に小説化した作家がいたわけで私としては尊敬し脱帽するほかはない。」「全体にウキウキするような湧き立つような感じがあって、日本文学には滅多にはあらわれない種類の快作であると思う。」
陳舜臣 16 「たしかにおもしろいが、少年たちのハートを揺すったのがなにであったか、それを知りたいとおもう。」「知的な文章が、登場人物の知的レベルと微妙に食いちがい、私にはそれがおもしろかった。」
五木寛之 90 「一読おもわず破顔一笑、といった好感のもてる少年小説で、しかも周到な方法論に支えられた佳作である。」「この作者の最大の美点は、上機嫌なユーモアの感覚だろう。」「芦原氏のユーモアは地方の少年を描きながら、妙に都会的だ。そんな外部の視点を体得していればこそ方言を魅力的に使うことができたのではあるまいか。」
黒岩重吾 22 「作家志望なら一度は書いてみたい、と望むテーマである。それだけにこの種の小説には、衝撃また感動が伴わなければ意味がない、と私は考えている。本小説にはそれがない。」「登場人物に悩みもなければ、作者が何かを訴えようとする意欲も感じられない。」「読んでいるうちに一人の若者のコピーが踊っているような空しさを覚えた。」
井上ひさし 33 「前半がすばらしい。」「さまざまな登場人物たちを一筆でさっと印象的に描いてしまうところにも才能を感じた。ところが、物語が終わりに近づくにつれて、すべての回転が弱まってくる。」「だが、作者は、後半のこの大失点を補って余りある大量の得点を、すでに前半で挙げていた。それほど、この作品の前半はすばらしい。」
渡辺淳一 16 「候補作中、もっとも文章のセンスがよく、人物のデッサンもたしかで、この文章だけでプロの作家として充分の資格がある。しかし強いて難点をいうと、全体に洒落てはいるが風俗描写に終始し、そこからつき抜けた、心にこたえるものがない。」「わたしは受賞作なしを主張し、最後は「青春デンデケデケデケ」一本の支持に廻った。」
平岩弓枝 8 「気持のいい作品であった。底抜けに明るく、屈託のない主人公達の青春物語には好感が持てたが、楽しい思い出ばかりが強調されて、青春の翳りの部分に筆が及ばないのが物足りなく感じた。」
藤沢周平 16 「ユーモアあふれる才筆で高校生たちの青春を描いた佳作。」「「渚のデート」というわりあいしんみりした一章がまたよく書けていて、このひとのすぐれた資質の一端を示しているように思った。ここに書かれているのは青春以外の何ものでもないと思わせる稀有な小説。ただし、文章が軽快に過ぎて再読すると白けるところがあるのは、一考を要するだろう。」
選評出典:『オール讀物』平成3年/1991年9月号
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文量
長篇
章立て
「1 It's like thunder,lightnin'!(雷はんじゃ、稲妻じゃ!)」「2 Strummin' my pain with his fingers(わしの胸のせつなさをあいつはちろちろ爪弾いて)」「3 Let's have a party!(どんちゃかやろうで!)」「4 There ain't no cure for the summertime blues !(夏のしんどさ、どっちゃこっちゃならん!)」「5 Girl in love,dressed in white(白いべべ着た恋する乙女)」「6 ☆(デンデケデケデケ〜!)」「7 Stop the music,before she breaks my heart in two(音楽やめーっ、心臓が破裂してまうが)」「8 Oh,the locusts sang!(がいこ、がいこの蝉の声)」「9 Goodness,gracious,great balls of fire!(ありゃ、りゃんりゃんの、ごっつい火の玉!)」「10 And the band begins to play!(いよいよわしらのデビューです!)」「11 What am I,what am I supposed to do?(あー、どうしょうに、どうしょうに?)」「12 It's gotta be Rock'n' Roll Music!(やーっぱりロックでなけらいかん!)」「13 I wish,I wish,I wish in vain...(願うて詮ないことじゃけど……)」
時代設定 場所設定
昭和40年/1965年〜昭和43年/1968年  香川県観音寺
登場人物
ぼく(語り手、藤原竹良、高校生)
白井清一(ぼくのバンド仲間、リード・ギター)
合田富士男(お寺の子、バンド仲間、ベーシスト)
岡下巧(バンド仲間、ドラマー)
唐本幸代(同級生)
谷口静夫(同級生、バンドの技術アドバイザー)




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