直木賞のすべて
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第102回

=受賞者=
星川清司
原 ォ

=候補者=
椎名 誠
清水義範
酒見賢一


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Last Update[H19]2007/11/4

星川清司
Hoshikawa Seiji
生没年月日【注】 大正15年/1926年10月27日〜
受賞年齢 63歳2ヵ月
経歴 東京生まれ。山形高中退。
受賞歴 第15回シナリオ賞特別賞(昭和38年/1963年)「暴動」
第25回芸術祭賞優秀賞テレビドラマ部門(昭和45年/1970年)「わが父北斎」
イタリア賞グランプリ(昭和45年/1970年)「わが父北斎」
サイト内リンク 小研究-記録(高齢受賞)
直木賞受賞作全作読破への道Part2
子サイト
「余聞と余分」内
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直木賞 102受賞  一覧へ

こでんしょう
小伝抄」(『オール讀物』平成1年/1989年10月号)
書誌
>>『オール讀物』平成2年/1990年3月号
>>平成2年/1990年3月・文藝春秋刊『小伝抄』所収
>>平成5年/1993年2月・文藝春秋/文春文庫『小伝抄』所収
>>平成12年/2000年9月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『小伝抄』(上)所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
黒岩重吾 44 「読み終って私は、こういう小説を待っていたような気がした。」「本小説に魅力を与えているのは権八の存在である。」「権八の想いがあればこそ、私は色塗れの小伝に、仄かな香りと哀しみを感じることが出来た。」
陳舜臣 11 「うまい作品である。文章と話し口のうまさのわりには、感銘度が浅かった。小伝という女性の燃えるすがたを期待しすぎたかもしれない。この作品はむしろ「権八抄」として読むべきであろう。」
山口瞳 36 「私は買わない。小伝は魅力のある女性だということだが、私には恣意的で異常な淫乱女であるとしか思えない。これに従う醜悪な下僕の権八という設定も陳腐だ。」「私は星川さんは力のある作家だと思っているが、同じシナリオライターで隆慶一郎さんが二度落選して星川さんが一度で受賞したことに運命的なものを感ずる。」
田辺聖子 16 「絢爛たる文章と素材のわりに、ヒロインの印象がうすく、どこかもどかしいが、これは読み手が女だからだろうか。小伝の「いい女」ぶりが、もひとつよく分らない。」「ただ、凝りぬいた文体と口吻に、昨今の安易なつくりの小説にない、作者の情熱・執念が感じられ、私はそれを珍重して、この作にも一票を献ずることにした。」
平岩弓枝 27 「第三者である狂言作者の口を通して語られている分だけ、登場人物の心理が読者から遠くなって歯がゆい思いをさせられる難点がある。」「権八が小伝を殺すという、いわばこの芝居の大詰を、作者は何故か書かなかった。これは、どう弁解しても、逃げたことになる」「やはり、大詰はきちんと書いてもらいたい。」
藤沢周平 18 「男たち(ことに南北の描き方が秀逸)はうまく書けているのに肝心の男狂いの小伝のあわれ、またはかわいらしさが伝わって来ない不満があり、読後感もまた快いとも言えない小説だが、作品が暗くて楽しくないという点は、この作者がまだ言いたいこと書きたいことを沢山持っているせいではないかと思われて、むしろ今後に期待を抱かせるものだった。」
五木寛之 12 「安定した筆力と円熟した作風をもつ堂々たる大人の作家である。権八という醜男が幼い小伝に、うなぎの串焼きを口うつしのように噛んで食べさせる描写など、僧衣の袖口にちらと鎧の小手を見せられたような気にさせられたものだった。」
井上ひさし 26 「短い枚数で三つの人生を描きつくすという困難な事業が、静かに(原文傍点)成就しているところ、上々吉である。」「三つの文体が、書き手によって選ばれたのではなく、題材そのものがそれらの文体で書くように要求しているかの如くに見えるところ、結局は作者がそれを書くのにちがいないが、しかし題材から自然にその文体が選ばれたように見せる工夫――そこに唸ったのである。」
渡辺淳一 16 「前半の「あたくし」がいささか嫌味で、三つに分けた構成に難点があるが、小伝と権八の回想部分は生き生きとして迫力がある。」「文章はたしかに古風だが、これほど古風だといっそ新しくも見えてくるし、なによりも、作者の書きたい熱気があふれているところが好ましかった。」
選評出典:『オール讀物』平成2年/1990年3月号
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文量
中篇
章立て
なし
時代設定 場所設定
江戸[文政年間]  江戸
登場人物
あたくし(隠居する狂言作者)
竹本小伝(浄瑠璃語り、淫婦として有名)
権八(札売り、元・船頭、面貌醜怪)
三津五郎秀佳(芝居役者、小伝の旦那)
瀬川菊之丞(立女形、小伝の浮気相手)




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