芥川賞のすべて・のようなもの
芥川賞のすべて・のようなもの

第93回

=候補者=
高橋睦郎
島田雅彦
海辺鷹彦
石和 鷹
佐藤泰志
李 起昇


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Last Update[H20]2008/6/1

李起昇
I Kisun
生没年月日【注】 昭和27年/1952年5月30日〜
経歴 山口県出身。福岡大学商学部卒。民団中央本部を経て、公認会計士・税理士として活動する。
受賞歴 第28回群像新人文学賞[小説部門](昭和60年/1985年)「ゼロはん」
備考
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芥川賞 93回候補  一覧へ
「ゼロはん」(『群像』昭和60年/1985年6月号)
書誌
>>昭和60年/1985年9月・講談社刊『ゼロはん』
>>平成18年/2006年6月・勉誠出版刊『〈在日〉文学全集 第12巻 李起昇・朴重鎬・元秀一』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
三浦哲郎 6 「はっきりとしたモチーフを持った作品で、それなりのひたむきさと迫力がある。在日韓国人の心情は複雑で作者の言い分が多いのはわかるが、それにしても、これでは言葉が多すぎはしないか。」
安岡章太郎 8 「出来栄えはともかく、書きたいものを持っていると思われる」「人物の設定にかなりギクシャクしたところがあり、話の進め方も強引過ぎて感心できなかったが、朝鮮人の内心の屈折や、高度経済成長下に孤立化して行く人間の有様など、かつての朝鮮人文学より一と廻り大きく主題を呈出していた。」
吉行淳之介 9 「若々しい筆致に好感が持てた。しかし、こういう作品は在日韓国人問題を抜きにしては成立たないのは言うまでもないことで、そこのところが不十分、というか曖昧だ。」「在日韓国人は今は三世四世も多くなっている時代だから、当人自身に混乱が起っているのではないかとも考えてしまう。」
開高健 4 「何故書かれなければならなかったかが手につたわってくるのでありがたかった。その初発の切実が最後まで一貫して走りぬいてくれるとよかったのだが、と惜しまれる。」
丸谷才一 0  
中村光夫 2 「(引用者注:「黄色い斥候」や「掌の護符」より)むしろ文学的に完成度の低い「ゼロはん」「僕は模造人間」に興味を感じました。」
遠藤周作 6 「群像の新人賞作品だったが、しかし芥川賞作品にはまだなれない。それはこの作品に芥川賞となるには私からみて幾つかの欠点があるからだ。そのことについての私見と感想を私は芥川賞選衡後、人を介して李氏にお伝えしたから、ここでは書かない。」
選評出典:『芥川賞全集 第十三巻』平成1年/1989年2月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和60年/1985年9月号)
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