芥川賞のすべて・のようなもの
芥川賞のすべて・のようなもの

第115回

=受賞者=
川上弘美

=候補者=
塩野米松
山本昌代
リービ英雄
福島次郎
青来有一


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Last Update[H20]2008/6/1

福島次郎
Fukushima Jiro
生没年月日【注】 昭和5年/1930年☆月☆日〜平成18年/2006年2月22日
経歴 熊本県熊本市生まれ。東洋大学国文学科卒。高校教諭のかたわら、同人誌に参加し創作を続ける。昭和62年/1987年退職後、執筆活動に専念。昭和26年/1951年より三島由紀夫と断続的に関係をもち、のち平成10年/1998年そのことを綴った『三島由紀夫―剣と寒紅』を上梓。
受賞歴・候補歴
  • 第3回熊日文学賞(昭和36年/1961年)「現車」
  • 第8回九州文学賞(昭和50年/1975年)「阿武隈の霜」
  • |候補| 第115回芥川賞(平成8年/1996年上期)「バスタオル」
  • |候補| 第120回芥川賞(平成10年/1998年下期)「蝶のかたみ」
備考
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芥川賞 115回候補  一覧へ
「バスタオル」(『詩と真実』平成8年/1996年2月号)
書誌
>>平成10年/1998年11月・文藝春秋刊『蝶のかたみ』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
日野啓三 0  
丸谷才一 0  
三浦哲郎 9 「これほどの物語を書き得る作者が、なにゆえにこのような身も蓋もない題をつけたのか理解に苦しむ。」「もしかしたら異性間では生まれないかもしれない、純で哀切な恋情を描き出していて心を打たれる。」「私は、これ(引用者注:バスタオル)を題名にし、これで作品を締め括っているのには反対だといっておきたい。」
宮本輝 10 「好感を持ったが、いいところと悪いところの差がありすぎるという意見にはうなずかざるを得なかった。」「同性愛を苦しいまでの恋として描いた筆さばきに底力を感じた。この作者は、ここまで〈はらわた〉を見せるために長い年月が必要であったにちがいない。その点も含めて、私は(引用者中略)受賞作として推した。」
田久保英夫 0  
黒井千次 3 「哀切感の漲る小説だが、いかにも古めかしく、その古めかしさに甘えている点が気にかかった。」
石原慎太郎 18 「私と宮本氏だけが(引用者中略)強く推したが、どうやら少数意見でしかなかった。」「ここに描かれている高校教師とその生徒との関わりは間違いなく愛であり、しかも哀切である。誰かがこれが男と女の関係ならばただの純愛小説だといっていたが、もしそうとしてもそれがなぜ小説としての瑕瑾となるのか。」「この作品だけが私には官能的なものとして読めた。小説が与える官能こそが小説の原点的な意味に違いない。」
古井由吉 11 「少年愛の微妙をめぐるものながら、男の異性愛と平行をなすと私は見る者だが、対象を異性にした場合、この時代ではおそらく、表現は成り立ち難いのだろう。」「しかし現代の彼等たちを、いささか恥じさせるところのある作品ではある。ただし末尾のバスタオルの悪臭は、「バスタオル」全篇を侵したと思われるが。」
大庭みな子 0  
池澤夏樹 0  
河野多恵子 10 「半ば近くまでと終りの数頁は、私にはさっぱり頂けなかった。ところがそのほかの後半は比較にならぬほどの出来栄えである。」「清らかな感動を喚び起こされさえした。」「作中に出来不出来のむらが見えるのは、初心者の作ではよくあることだが、この作品ほどの極端さは恐らく異例だろう。」
選評出典:『芥川賞全集 第十七巻』平成14年/2002年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成8年/1996年9月号)
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芥川賞 120回候補  一覧へ

ちょう
蝶のかたみ」(『文學界』平成10年/1998年11月号)
書誌
>>平成10年/1998年11月・文藝春秋刊『蝶のかたみ』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
河野多恵子 0  
古井由吉 0  
日野啓三 0  
石原慎太郎 5 「この作者の作品の系譜を眺めなおして見て、妙な当てこみのいやらしさを感じさせられる。しょせん恥のウリセンという印象を禁じ得ない。」
宮本輝 5 「小説になりそこねたといった印象を持った。ノンフィクションのドキュメンタリー、あるいは手記の域でとどまっている。」
田久保英夫 0  
三浦哲郎 0  
黒井千次 0  
池澤夏樹 0  
選評出典:『芥川賞全集 第十八巻』平成14年/2002年10月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成11年/1999年3月号)
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