芥川賞のすべて・のようなもの
芥川賞のすべて・のようなもの

第20回

=受賞者=
清水基吉

=候補者=
国枝 治
川村公人
木暮 亮
金原健児


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Last Update[H20]2008/6/1

清水基吉
Shimizu Motoyoshi
生没年月日【注】 大正7年/1918年8月31日〜平成20年/2008年3月30日
受賞年齢 26歳5ヵ月
経歴 本名=清水基嘉(モトヨシ)。東京府下豊多摩郡上渋谷生まれ。東京市立第一中学校(現・九段高校)中退。三菱商事を経て、石田波郷主宰の『鶴』に参加。太平洋戦争後は同人誌『南北』(のち『新誌』)創刊に参加。昭和34年/1959年〜昭和50年/1975年電通に勤務。俳人として活動する。
備考
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芥川賞 19回第1次予選候補  一覧へ

うげんき
雨絃記」(『日本文學者』昭和19年/1944年6月号)
選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
佐藤春夫 0  
川端康成 0  
横光利一 2 「新鮮、(引用者中略・注:「昔の人」と)ともに委員たちの視線を牽いた。」
河上徹太郎 0  
片岡鐵兵 0  
瀧井孝作 0  
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和19年/1944年9月号)
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芥川賞 20受賞  一覧へ

かりたち
雁立」(『日本文學者』昭和19年/1944年10月号)
書誌
>>『文藝春秋』昭和20年/1945年3月号
>>昭和21年/1946年9月・鎌倉文庫刊『雁立』所収
>>昭和21年/1946年10月・小山書店刊『日本小説代表作全集 第13 昭和19・20年』所収
>>昭和24年/1949年11月・小山書店刊『芥川賞全集 第6巻』所収
>>昭和51年/1976年11月・永田書房刊『雁立』所収
>>昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第3巻』所収
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選評の概要
選考委員 評価 行数 評言
佐藤春夫 17 「素直に美しい作品ではありませんか。格別な言挙のないのも好もしいと思います。」「若々しいが浮薄ではなく品の悪くないのも有難いのです。なる程女主人公はじめ何者も十分に描けていないなどの非難はありましょう。しかし本来が描く人ではなく歌う人らしく亦歌うべき取材らしいから、これはただ欠点とのみ見ないで一つの特色と言えないでしょうか。」「要は手法や作者の気質のなかに日本文学の伝統を見るのを喜ぶのです。」「僕は「雁立」のみずみずしさを採りたいと思います。」
岸田國士 13 「十分に傑れたところは認めるが、これを今日取り立てて世間に吹聴しようという風には考えなかった。」「たしかに、若い俳詩人の将来は私も楽しみだ。ただ「生活」の意味をこの作者はどう解しているのか。作品を通じての不安がそこから来るのを私はどうしようもなかった。」
火野葦平 11 「前作(引用者注:「雨絃記」)よりもすっきりしていて、なによりも気品にあふれていることが、このごろのようにざわついた空気のなかにあって棄てがたい。尤も私にはこの作品自体には書きだしの戦場の部分やら、その文体などにいくらか賛成しがたいものがあったけれども、この作家がこれからよい仕事をする人であろうということは信用することができるのである。」
河上徹太郎 15 「当選ときまって見ると、こんな的確な抒情味の作品が久し振に芥川賞にはいったという感が強く感じられて、心たのしかった。」「然し私は最初から何となく此の作品を入選作として推薦するのを躊躇していた。此の、抒情の、一方的な、手放しの奔出の中に、何か一人できめ込んだ、思い上ったものがありはしないかという疑念である。」「例えば、これ程打ち込んで描いた少女の相貌が読後一向私が眼に残らないのはどうしたことか?」
横光利一 7 「若い年齢線が登場して来たようである。」「絵画的な作風の多い中に、風切のかすめ通る羽音のような風韻をひびかせて来たのが、今回の授賞点となった。初めは委員たちの意見も喰い違い不揃いだったのも、漸次に焦点が締めすぼまり、やがて、この作に落ちついて動かなくなった。」
瀧井孝作 8 「推薦される事になって、思直してこれに不賛成は云わず措いた。」「(引用者注:「雨絃記」に比べて)そんなに厭味な所はないが、正確に描く方よりも歌う方が多い、綾が多すぎて弱いと思ったけれども作ることはなかなかうまい作家だと思った。」
川端康成 5 「今度の自分は極素直に(引用者中略)推薦と定めて、迷うこともなく、考えることすらなかった。清風の楽しさだった。従来銓衡に当って屡経験したような、材題の重量と作家の稟質との間の不安な橋に立って意識的に押渡るという必要もなかった。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和20年/1945年3月号)
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