ドライブ(栃木県・Kさん)


あれは結婚する前、今の旦那と花火大会を見に行った帰り道の事です。

県内では有名な花火大会で、「水面に映った花火がとても綺麗だった」などと話しながら、楽しく帰りのドライブを楽しんでいました。

ところが急に旦那が「ああ。」とか「うん。」とか生返事しか返さないようになりました。

「どうしたの?具合でも悪いの?」と聞くと、「なんでもない」と言ったきり黙りこんでしまいます。

気がつくと車はずい分スピードを出しているようでした。

「危ないからそんなにスピードを出さないで」と言っても、答えてくれません。

心配になって表情を伺って見ると、旦那はしきりにルームミラーで、後ろをチラチラと見ているようでした。

不安になって、私も後ろを見てみようとすると、「見るな!」と旦那が大声で怒鳴りました。

「なによ、ビックリするじゃない!」と言うと、「いいから!」と、また怒鳴ります。

私は怖くなって「どうしたの?」と聞いても、旦那は「なんでもない」と答えるばかりです。

どんどん車のスピードが上がります。

私は怖くなって助手席で小さくなっていました。

旦那が隣で「ひっ!」と叫びました。

思わずつられて、私もルームミラーを覗いてしまい、心臓が止まるような気がして目を瞑りました。

ルームミラーには
 手足が異様に長い老婆が
  追いかけてきている姿が映っていました。

旦那は叫びながらメチャメチャなスピードで車を飛ばしました。

しばらく走るとコンビニが有ったので、明るくなるまでそのコンビ二の店内で過ごしました。

外がやっと明るくなって、車に乗ろうとした時に、後ろの窓ガラスに、手形が付いているのに気が付きました。

その手形がいつまでも取れないので、旦那は車を買い換えてしまいました。

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