行(さ〜そ)
≪し≫
【仕草】(しぐさ)
美輪様曰く、仕草が美しくなりたかったら、美しい人物絵画や映画を見て、イメージ・トレーニングすることが大事であるとのこと。「心の中から自然に出てきた仕草もいいけれど、ふだんから美意識のイメージ・トレーニングをしておくということも必要ね。中原淳一、高畠華宵などの人物画や、'50年代前半までの映画を見るといいわ。女優では、マレーネ・デートリッヒ、グレタ・ガルボ、クララ・ボーから、エリザベス・テイラーやオードリー・ヘップバーンあたりまで。日本では小津安二郎や島津保次郎、五所平之助なんて監督の映画とかね。それから、洋舞や日舞、モデリングなどをかじるだけでもいいから、習っておくとポーズが違ってきます。すると歳をとっても、そこはかとない教養と自然な美しさが出てきちゃうものなのね。」(著書「光をあなたに」より抜粋)


【島田雅彦】
(しまだまさひこ)
作家。1961年東京生まれ。大学在学中に作家デビュー。「彼岸先生」、「ドンナ・アンナ」などをはじめとして、長編恋愛小説「彗星の住人」や「ひなびたごちそう」などの料理に関する本など著書多数。美輪様とはTV、雑誌等で対談する間柄でもある。

【ジャン・コクトー】(じゃん・こくとー)
作詩家、小説家他。コクトー(1889〜1963)は「20の顔を持つ男」の異名通り、あらゆる芸術の分野にわたって才能と名声を確立したマルティアーティスト。美輪様の舞台「双頭の鷲」の原作者でもある。

【ジャン・ジャン】(じゃん・じゃん)
1969年に創設された渋谷の小劇場。1975年から月例コンサート「美輪明宏の世界」を25年間に渡って断続的に2000年の閉館まで続けた。2000年3月に美輪様最後の公演を行い、4月に閉館となった。

【常識と真理】(じょうしきとしんり)
美輪様曰く、”常識”と”真理”の違いは以下のとおり。

「常識とはクラクラとすぐひっくり返るものなのです。昭和20年8月15日を境に、一夜にしてそれまでの常識が非常識にとってかわったようなものなのです。いま、現在もなお、常識が非常識となり、非常識が常識になっているところがとてもたくさんあります。
しかし、真理は一つです。そして永遠のものです。永久に変わるものではないのです。何がいったい真実なのか、何が真理なのか、この人は、この出来事は、真理にはたして叶っているであろうかと、常に真理にそって世の中を見るようになるのが心眼なのです。真理には時間は関係ありません。新しい、または古い考え方などといういい方は当てはまらないのです。」(著書「人生ノート」より抜粋)

【信仰と宗教】(しんこうとしゅうきょう)
「信仰」と「宗教」の違いについての美輪様のお考えは以下のとおり。
「「信仰」とは、「信じ仰ぐ」と書くように、神仏を信じ、仰ぎ、尊ぶこと。神仏とは何かというと、全人格的なものだとみんな思ってるわけです。やさしくて、厳しくて、強くて、あたたかくて、慈悲深くて、何でもいうことを聞いてくれるというふうに、いい条件を全部そなえた人。非常に理性的で知性的で、何でも知ってて頼りがいがある人というふうに思っているんだけれども、その全人格的な神様という基準、人間の理想像ですけれども、それを信じ仰ぎ尊ぶのと同じように、自分をもその域まで高めていく作業が信仰なのです。
「宗教」とは、その神様と人間との間に立ちはだかって、それにはこういう方法も、こういう拝み方もありまっせ、こういうグッズも売ってまっせ、という問屋さんみたいな流通機構の役目をしているもの。だから宗教というのは企業です。企業の中には優良企業もあれば、インチキ企業もある。それを見分けなければいけない。」(著書「人生ノート」より抜粋)

【人生相談】(じんせいそうだん)
1970年から23年間の間TBSラジオで人生相談を担当していた経験からも、現在でも人生相談に関する本「生きるって簡単」、「光をあなたに」、「強く生きるために」など出版したり、雑誌でも連載を続けている。その回答はいつも厳しく、かつやさしく、相談者以外の第三者が読んでも深く納得できる回答ばかりである。


【人生ノート】(じんせいのーと)
著書。1998年4月11日にパルコ出版より刊行。日常の心掛けから結婚、教育、はたまたこの世の仕組みにいたるまで、”生きる”ことの全てに関するバイブルである。


≪せ≫
【正負の法則】(せいふのほうそく)
”正”はプラス、”負”はマイナスという意味で、人生いつもプラス、即ちいいことばかりであるとは限らず、必ずマイナスの部分もあってこそはじめて正負のバランスを保って生きていくことができるという”地球の法則”のこと。昔のことわざで言えば、「楽あれば苦あり」、「吉凶禍福はあざなえる縄のごとし」、「栄枯盛衰は世の常なり」などが当てはまる。美輪様曰く、「理想的な家を建てた人は、その家では5年以内に病人が出るか死人が出るか、破産するか、家庭不和が起きる」とのこと。要はそれだけ大きな”正”を得た分だけ、同じ位の”負”も受けなければならないということ。また、なぜそうなるかというと、「正」にはプラスの磁気エネルギーがあり、「負」にはマイナスの磁気エネルギーがあり、前者が極楽で後者が地獄とすると、地球はちょうどその境界線に浮かんでいることとなり、それがゆっくりと自転しているので、良いことが極まると、あとは悪いことが起き、悪いことが極まると、今度は良いことが起きるようになっているとのこと。


【瀬戸内寂聴】(せとうちじゃくちょう)
作家。1922年徳島生まれ。東京女子大卒業後、61年「田村俊子」で第1回田村俊子賞を受賞。その後幅広い創作活動を行い、文学的地位を確立。73年、平泉・中尊寺で得度・受戒、法名「寂聴」となる。古典にも造詣深く、寂聴訳「源氏物語」は合計210万部の大ベストセラーとなり、日本中に源氏ブームを巻き起こした。美輪様とは長い付き合いで、01年にはパルコ劇場で2人の対談も行われた。寂聴さん曰く、美輪様は年下にも関わらず会っていて唯一落ち着く人だそう。

【前世】(ぜんせい)
美輪様の前世で一番有名なのは”天草四郎”。その前はオランダ人とフランス人の混血としてポーランドに生まれたディオール・アリスという名前の宣教師で、大元はトロイという名前の火の精だったとのこと。ちなみに昔は他人の前世までも見えたらしいのですが、あるときあまりにも見えすぎて困るので、神様にお願いして見えないようにしてもらったそうです。


【戦争】(せんそう)
長崎生まれのため、45年に被爆。その原爆の悲惨さについては「紫の履歴書」に詳しく書かれているが、それ以来一貫して”軍国主義”を批判しつづけている。というのは、第2次世界大戦によって、それまで日本人の先祖たちが培ってきたすべての文化が破壊されてしまい、特に故郷である長崎は、戦前までは大正デモクラシー期のエロ・グロ・ナンセンス、モガ・モボのなごりのある、東京よりも上海に近いコスモポリタンな雰囲気を持った美しい街であったのに、戦争が始まった途端、外来文化は敵性文化とされ、敵性音楽を聴いたということだけで殴られ半身不随になった人や、カラフルな毛糸の下着を着ていただけで血だらけになるまで殴られた子供など、戦争が生み出す集団ヒステリーの犠牲者になった人々を目の当たりにしたからである。愚かな軍国主義のもたらしたものは、祖国の敗北、精神的・物質的な美の断絶であると、現在でも多くの講演会や音楽会などで軍国主義の愚かさを伝え続けている。

≪そ≫
【想念】(そうねん)
美輪様曰く、想念の持ち方については以下のとおり。
「想念が汚れている霊は汚れたままだし、想念が美しく清められればやはり霊も美しい。自分の気持ちが変わると即その心象風景がそのまま投影されて自分の住んでいる世界になるんです。要するに人間は死ぬ時に情念や想念がストップモーションになる可能性があり、その心象風景がそのまま住んでいる場所になる。「地獄極楽は胸三寸にあり」というのは、そういうこと。それが霊界のしかけなのです。」(著書「天声美語」より抜粋)