2001年3月24日から6月1日まで全国公演にて「毛皮のマリー」が上演されました。上演するなり観た人からは感動の声が続々と寄せられる程の素晴らしい舞台となりました。このページではミッチーと美輪様の初共演が決定してから公演終了まで、「毛皮のマリー」をより楽しく観るための役立つ情報をお届けしておりました。残念ながら舞台は大好評のうちに幕を閉じてしまいましたが、このページはお2人の共演を記念して残しておきたいと思います。またいつの日か再演されることを心よりお祈りしております。

<原作者 寺山修司について>

(1935〜1983)青森県弘前市生まれ。早くより詩や短歌を発表。18歳の時短歌研究新人賞を受賞して脚光をあびる。早大在学中にネフローゼを発病し、4年間の療養生活を送る。その後、劇団「天井桟敷」結成、劇作家、演出家として活動のかたわら、小説、批評、詩、歌謡、映画、競馬評論などさまざまな分野で才気を発揮した。旺盛な仕事のさなかに急死。


(2000年夏に新宿伊勢丹美術館にて開催された「寺山修司展」のパンフレット。デザインは横尾忠則。かなり背徳&アバンギャルドな内容でしたが、とても面白かったです。)

<美輪様が毛皮のマリーに出演したいきさつ>
以前に一度松竹で一緒に映画を撮った時以来、何年も会っていなかった寺山修司の妻であった寺山英子こと九条英子女史が、久しぶりに美輪様を訪ね、NYに滞在中の夫・寺山修司が主人公に美輪様をイメージした台本を書いたので、是非出演して欲しいとの依頼をしに来ました。寺山修司が昔から銀巴里に通ってきてくれたこともよく知っていたし、美輪様も以前から寺山修司のファンだったこともあり、美輪様はこの話に興味を覚えました。しかし、美輪様の役が醜悪な半狂人の五十女のエレジーだったこともあり、一度は周囲に反対されましたが、結局周囲の反対を押し切って引き受けることにしました。
そして、寺山修司が帰国し、稽古に入り、勅使河原会館の初日から、アートシアターの再演まで、超満員で大当たりとなりました。その後、海外公演などを経て、現在まで何回も再演されています。

<登場人物>(注:昭和42年9月初演時)
毛皮のマリー(花咲ける40歳の男娼)
欣也(美少年)
紋白(美少女)
下男(ああなつかしきストロハイム氏)
醜女のマリー(この世で一番醜い女)
名もない水夫(蛇の刺青がよく似合う)
美女の亡霊
快楽の滓(肉体美の青年)
鶏姦詩人


<マリー(美輪様)と美少年・欣也(ミッチー)の共演シーンの一部>
…半ズボンをはいた美少年の欣也、大きなガラス壜に蝶を入れて、捕虫網片手に入ってくる。嬉しそうに、マリーにガラス壜をつき出して

美少年  つかまえたよ、マリーさん。
マリー  (威圧的に)マリーさんじゃないよ、お母さんだって言ったろ!
美少年  ・・・
マリー  お母さん、って言ってごらん。
美少年  お母さん・・・。
                   ・
                   ・ 
                   ・
と、続いていきます。あまり詳しく書くとネタバレになってしまうので、ここらへんにしておきましょう(笑)。ちなみに、上記は昭和42年9月初演時の脚本であり、今回は美輪様が初演出することもあり、必ずしも上記と同じセリフor演出であるとは限りません。美輪様の「毛皮のマリー」初演出もどうなるのか楽しみですね。

   
<「毛皮のマリー」の歌>
美輪明宏・訳詞/M.Heyral
・作曲/中村八大・編曲
パリの街の名物女
毛皮のコートの乞食マリー
白髪まじりの頭ふりふり
たるんだほっぺにゃ紅をさし
気取って歩くその足どりは
アルコール中毒でふらふら
世の中なんて甘いもんさと
古い唄しゃがれ声でうたってる
昔はちょいとならしたもんさね
モンロー・ウォークもあたしが先輩さ

昔男どもを悩ませた瞳も
今では敗れコートのしらみも取れない

それでもこりずきょうも男さがし
誠の恋をばさがしまする
今ではすでに手遅れなのに
昔の夢を追いかける
男たちをひざまずかせて
果ては泣かせて捨てちゃう
絹やレースにつつまれながら
ぜいたくしほうだいの毎日
手練手くだの四十手で
だましたむくいの乞食マリー

人々に笑われながら
お尻をふりふり今日も行く

<毛皮のマリーの原作が収録されている本>
「ちくま日本文学全集 寺山修司」 筑摩書房  
寺山修司戯曲集1−初期一幕物篇  劇書房 
戯曲「毛皮のマリー」 角川書店 

<毛皮のマリー関連サイト>
2000年12月4日付のスポニチに「ミッチ―禁断の愛 美輪と美の競演」というタイトルで掲載されました。詳細はこちら
・「パルコ劇場」の公式サイトにも掲載中です。詳細はこちら
・「Welパフォーミングアーツマネージメント」に掲載中です。詳細はこちら
・「かめありリリオホール」の公式サイトにミッチ―&美輪様の2ショット写真が掲載中。詳細はこちら
・2001年1月25日付のスポニチに「覚悟決めて…16歳ミッチー」というタイトルで掲載されました。詳細はこちら
・2001年1月27日付のShes.netに「美輪サマの導きにより、ミッチーが半ズボンの美少年に!21世紀版「毛皮のマリー」が誕生」というタイトルで掲載されました。詳細はこちら


<毛皮のマリーを観る際の心得>
必ず上演前には携帯電話の電源を切っておくようにしましょう。
美輪様は舞台にはとても真剣で情熱をかけているため、とても音には敏感です。
美輪様曰く「携帯電話を鳴らした場合は死刑」だそうです(笑)。
咳などもなるべく控えるようにしましょう。
咳が止まらないようなコンディションの場合、周囲のことを考えて観劇を控えることもエチケットのうちです。
物を食べながら観るのも言語道断です。
もしも外国だったらつまみ出されてしまいます。
(以上は美輪様の著書「天声美語」より一部抜粋したものです)
ミッチーが出てきた時に声を上げないこと。
ライブとは違い、ミッチーはあくまでも出演者のうちの一人に過ぎないので、大きい声を出すとミッチーや他の役者さんの集中力の妨げとなります。
(2000年12月22日のライブの時にミッチ―本人が言っていました)

以上は当たり前のことなのでエレガントなベイベーなら大丈夫だと思いますが、これらは観劇をより楽しむためには必要不可欠なことですので、みんなでマナーを守って、素晴らしい舞台を思う存分楽しみましょう!

*「演者もスタッフもその1回に全力をかけています。せっかくのその熱意を、大勢の人々の人生を、たった一人のエゴが台無しにしてしまうのは、とても罪なことなのです。」(美輪明宏著書「天声美語」154Pより抜粋)

*「「毛皮のマリー」に関しては美輪さんに失礼のないようにして欲しいと思う。僕のファンが美輪さんに対して無礼だったりしたら、僕が恥ずかしいもの。だから空気を読んで欲しいね。ここからはモードが切り替わったんだぞって。笑わないで欲しいとか、本当に基本的なことなんだけど、言わなきゃわからない人には言わないとわかんないからね」(及川光博「流星」29号より抜粋)
 
 
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