親友からの贈り物 (DreamMakerサンプル小説)


  が去ってから三ヶ月以上たつ。 は新しい出合いを求めることもなく、ただ空虚な日々を送っていた。
「本気だったからね、
は」
「すっかり元気無くしちゃったからなぁ」
  喫茶店で寛ぐ親友の理絵とその彼氏の敦は、
の事を心配していた。
「何とかならないの」
「何とかって言っても、みんな彼女いるしなぁ」
「そうゆう事じゃなくってさぁ」
 じれったい、とゆうふうに理絵はテーブルを叩いた。


 十二月の冷たい夜風が、白い吐息を消してゆく。今日はクリスマス・イブ。街は浮かれた雰囲気で満ちあふれていた。
うつむき加減に歩く
は、すれ違う恋人達の幸せそうな表情に、かつての自分と の姿を重ね合わせていた。
「ハア・・・」口を開けば出てくるのは溜息ばかり。
「何で喧嘩なんかしちゃったんだろう」
 意地を張ったことを後悔していた。少しくらいのワガママなら許されると信じていた。
にしても、 に対しては寛容に接していたし、事実それを喜びに感じていた。
しかし二人の関係は修復不可能なところまでいってしまった。
 今でも想い続けている。本当に好きだった。もう一度やり直せるなら、自分の命を悪魔に捧げてもいい、とさえ思った。


 街をさまよう彼女に、突然ケータイのメールを知らせるメロディが流れた。
<プレゼントあるから、思い出橋へ来て!今スグ!!>
理絵からだった。
「プレゼント?何でわざわざ思い出橋まで・・・?」
 ワケの分からぬまま、
は思い出橋へ向った。


 橋のたもとまで来ると、
は理絵と敦を捜したが、二人は見当たらなかった。橋の上には男がひとり立っているだけ。
「何処にいるのかなぁ」
 そう言うと、
は理絵へケータイをかけた。
「あ、理絵、今着いたよ」
?遅いよ!一時間も待ってるんだよ」
「ごめん。でも、どこに居んの」
「いるじゃん」
「どこ」
 あたりを見渡したが、理絵と敦の姿は見つからない。
「目の前に」
「目の前って・・・」
 と、その時、
はハッとした。橋の上に立つ男は・・・
・・・」
 彼が振り向いた。それは他の誰でもない、紛れもなく
だった。



 突然の再会に、
は言葉を失った。
 立ち尽くし、見つめ合う二人。やがて互いに歩み寄り、二人は思いきり抱き締め合った。
「一日だって、
を忘れた事はなかったよ。」
 
の言葉に、 の目は涙で溢れた。
 親友からのクリスマス・プレゼント。それは気の利いた、とても素敵なものでした。


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