陽あたり良好! 第三話 「俺は恋の応援団」(82年)

ひだまり荘の住人4人が、明条高校へ入学。

高杉ユウサク(竹本孝之)と、カスミ(伊藤さやか)は、1年A組になる。

ユウサクは、応援団に入ろうとしていた。

部室でタバコ吸っていて「誰か来た!」と、あわてて煙草を消し、扇風機で煙を消そうとしている応援部員。

ユウサクが部室に入ると、部員達から「春休みに、おまえの彼女(カスミ)が応援団の練習を見ていて、

笑っただろ!」と、いいがかりをつけられてもみあいになってしまう。

そこに、坂本団長(村田雄浩)が現われる。

煙草を吸っているのが団長にバレて、ユウサクに「おまえも同罪だ」と無茶なことを言う部員たち。

小競り合いをしていると、団長は「おまえら外に出てろ、俺が話しをつける文句あるか」と部員を追い出した。

団長とユウサクの二人になり、「おまえのクラスに、高木ミチコというコがいるだろ。

そいつと二人っきりで会えるように手配しろ。うまくいったら、団員とのもめ事は忘れる。

おまえの彼女にも手は出さねえ」と団長から言われ、ミチコとの待ち合わせのメモを渡される。

ユウサクはミチコが、どのコかわからなかったし、本人が・・・と最初は渋っていたが

ひきうけざるおえなくなった。「俺がいいと言うまで、高杉に手を出すな。いいな」と部員たちに言う坂本。

ユウサクはさっそく、図書館へ高木ミチコを探しに行き、見つけたまではよかったのだが・・・。

「坂本団長が日曜日に、君に会いたいと言っている」とメモを渡すと、

「お断わりするわ。あんな人と会う必要はないわ。あなたに関係ないでしょ、帰って」とメモを破られてしまった。

下宿に帰ったユウサクは、カスミの恋こがれる「カツヒコさん」のことを知っていて、

「恋愛進行形の女性にお聞きします。女の子にあんな奴に会う必要はないと言われたら

見込みなしでしょうか?」と問う。「ほとんどな。入学第1日目にもう振られたの?」とカスミ。

「俺じゃないよ」とユウサク。「言い訳せんでよいから」とカスミ。

「団長さんもつらいけど、俺もつらい立場だよなぁ。明日、雨でも降ってデート流れてくれんかねぇ。

降るのは涙雨か、それとも血の雨か・・・」と部屋でつぶやくユウサク。

翌日、坂本団長の姿をみつけ、後を追うユウサク。「高木さん来ませんよ。」

「伝言は伝えたのか」と団長。「でも、なんか都合悪いらしくって・・・」とユウサク。

「そんならいい、帰れ」という団長に「しかし、待っても無駄だと思いますけど・・・雨も降ってきましたし」

というユウサクだったが、微動だにしない団長に「俺もつきあいます。押忍」と横に並んで立っている。

雨のなか、びしょ濡れになりながら、ミチコを待ち立ちつくすユウサクと団長。

やがて・・・「久しぶりね。紹介するわ、私の恋人。話があるなら早くして。デートの途中なの」と

ミキモトと一緒に、ミチコは現われる。

「彼とはいつ知り合ったのかな。ついさっきかな?」とユウサク。

「まずいよ・・・こいつ俺といっしょの下宿だよ。さっき本屋で会って、ミチコに恋人の代役を頼まれた」

というミキモト。

「そうよ私が頼んだのよ。あなたとはこれっきりにしたくて。いくら幼なじみだからって、

あなたに親しい顔してほしくないから。あなたがこんなワルになるとは思わなかった。

あなたなんかにつきまとわれたんじゃ、私の高校生活はめちゃくちゃだわ。

とにかく、二度と私に関わらないで」と走り去っていくミチコ。

無言のままに、立ち尽くす団長・ユウサク・ミキモトの三人。

「雨あがったなぁ」と白い木製のベンチを拳でたたき割る団長。

「高杉、明日の放課後部室で待ってるぞ」と言い残し、立ち去っていった。

恐怖からか抱き合う、ユウサクとミキモト。

帰り道で「なんとかなるさ」というユウサクに「あの団長さぁ、相当頭きてる」とミキモト。

「とにかく、今日のことは誰にも言うな」とユウサクは念を押したのだが・・・すぐさま喫茶店で話してしまった。

ユウサクのことを想っているケイコ(マスター・柳生博の娘)は、「ユウサクくん大丈夫かしら。

おねえちゃん(寮母・木内みどり)に相談してくる」と。

「よしなさい、ユウサクくんの問題だ。まわりで、へたに騒ぎ立てたら彼の立場がなくなる」とマスター。

「でも、坂本さんってすごい不良だって噂よ。よその生徒だって、あの人の話聞くと震え上がるって・・・」

とケイコ。「ケイコは、人の噂だけで判断するのか」とマスター。

ケイコから話がいき、ユウサクのことが心配になった寮母さんが話をすると

「俺の立場なくなりますよ」とユウサク。「団長の評判かなりのもんよ」とカスミ。

「とにかく校長先生に言うのだけは、やめてください」とユウサク。

「うちの下宿にもしものことがあった場合・・・」と動揺する寮母さん。

「あいつ、大丈夫かな?」とユウサクの部屋へ行き「あした、本当に行く気?殺されるぞ」とカスミ。

「心配してるの?」とユウサク。「元はと言えば、私が原因だからね」とかすみ。

「大丈夫。カスミちゃんには、手は出させないよ」と言うユウサクに、「かっこいいこと言っちゃって」とカスミ。

夜から、くしゃみのとまらないユウサク。

翌日、いつものように学校へ行くと、「ユウサクくん、ちょっと」と親しげに呼ぶ女性が・・・。

ミキモトらに「誰?美人だねえ・・・」と聞かれ「俺の兄貴の奥さん。音楽の非常勤講師(かたせ梨乃)」

とユウサク。

屋上に呼び出され、「君、応援団に狙われてるって、本当?」と聞かれ、

「誰がそんなこと・・・狙われてるなんて、そんな大げさなもんじゃないけど」とユウサク。

「だからね、はじめから応援団入るなんて反対だったのよ。

特に団長の坂本って言う生徒はね、強くてね、暴力事件で何回も退学になりかけてるのよ」と義姉さん。

「俺にはそんなにワルに思えない」とユウサク。

「君にはまだわかんないの。ともかく君の義姉さんの忠告を聞いて、応援団なんて関わるのやめなさい」と義姉さん。

「ご心配ありがたいんですが、俺の問題だから。失礼します」と去ろうとするユウサク。

ユウサクの手首をつかんだ義姉さんは、「熱あるんじゃない?」と一言。

「ちょっと風邪気味・・・」というユウサクだが、「ちょっとどころじゃない、保健室に来なさい」と

義姉さんに連れていかれる。

一方、応援部員は、校長(小林亜星)に体育館に集められ

「バカモン!!1年ぼうずを脅かすとは、てめえらそれでも男か!!

そんなにやりたきゃ、俺が相手になってやる。さあ来い、てめえらにも応援団精神を叩きこんでやる。

ぐずぐずするな!!」としごかれていた。

「弱きを助け、強きをくじく。それが応援団精神だ」と去っていく校長。

「あいつを連れてこい」と言う団長。

「問題がこじれなければいいけど・・・」と教室で不安げに話すカスミとケイコ。

そこへ応援部員がやってくる。ユウサクが、風邪で保健室にいると知り、

「野郎、臆病風ふかせやがったな。仮病だろ!先公にばらしたの、おまえだろ!」と、

身代わりに、カスミを連れ去ってしまう応援部員。

「あいつ、私には手を出させないなんて、かっこいいこと言っといて!」と、カスミ。

保健室を抜け出そうとするユウサクのもとに、ケイコがとんでくる。

カスミが連れ去られたと知り、応援部員と大暴れするユウサク。

「やめろ!俺が手を出していいって言ったか!俺の命令が聞けんのか!」と部室から出てくる団長。

「おまえ本当に病気なのか。俺をやっつけるつもりで来たのか」とユウサクに問い掛ける。

「カスミちゃん、ご無事でよかった」と倒れこむユウサク。

団長はユウサクを背負い、かすみと一緒に帰ろうとしている。

ミキモト達も帰るところで、「いいとこに来た、早く手をかして」というカスミ。

ミキモト達は、団長を見て身構えてしまう。

「友達が病気で倒れたんだ。さっさとしろ!」と団長に言われ、頭を下げつつも、おっかなびっくり近づき、

ユウサクを支えるミキモト達。

団長から「じゃあ、頼む」とピンクの花のついた髪止めを渡されたカスミは、自分の髪にとめていた。

「あいつに、これからは俺と会っても無視するように言ってくれ」と団長。

「かっこよすぎるよね、団長さんは」とカスミ。

「ばか言うなよ。かっこいい奴っていうのはなぁ、自分のことも考えず、好きな女の子のために、

幼なじみにも恐れられてるようなワルのところへ飛び込んでくるようなばかな男さ」と団長。

「あのねえ団長さん、どうもさっきから誤解してるみたいなんだけどど、

あんなの彼でも何でも無いんですからね!」とカスミ。

「まあ、とりあえず、あいつを早く元気にさせてやってくれ。大事な新入団員なんだからな」と去っていく団長。

寮にもどり、「私のせいで寝込まれたなんて言われたら困るからね」と、ユウサクの看病をする、カスミ。

「でも、無事でよかったな」とユウサク。

髪飾りをユウサクに見せて、「高木さんの小学生時代の髪飾り。

団長さんの用はね、これを高木さんに渡してくれっていうことだったの。

家が、隣同志だったんだって。団長さんが6年生の時に、高木さんは引っ越すことになってね。

どうしても思い出に残るものが欲しくて。団長さん本当はいい人なのよね。

なんか、しんどいこと頼まれちゃった感じ・・・」とカスミ。

「これ、俺が返してくる」とユウサク。

「ダメ寝てなきゃ。私が頼まれたのよ」とカスミ。

「本当は、俺に頼むつもりだったんだ」とユウサク。「何でも背負い込みたかるんだから」とカスミ。

「しょうがないよ、成り行きだから」とユウサク。

「風邪まで背負いむことないでしょ・・・少し寝たほうがいいゾ」とカスミ。

ユウサクが飼っている猫のダイスケを連れ部屋に戻った、カスミ。

翌日、団長が呼び出したのと同じ場所で会う、ミチコとユウサク。

「こんなところに呼び出して何の用?坂本さんのことなら、もう・・・」と言うミチコに

「これ覚えてる?君の小学生時代の髪かざり。返してくれって、坂本先輩に頼まれたんだ」と差し出すユウサク。

「でも、どうして今頃?」と問うミチコ。「わかんない?」とミチコのほっぺを叩くユウサク。

「何するのよ!」とミチコ。

「痛かった?女の子をぶつなんて悪い、こら(と右手を叩き)。

だけど、坂本先輩の胸の中は、もっと痛かったんだよね。」とユウサク。

「それじゃああの人、これをずっと・・・」と髪飾りを見つめるミチコ。

「おととい坂本先輩は、自分の手でこれを返すつもりだったんだ。思い出破損罪モノだよ」と

壊れたベンチを見るユウサク。「刑は重いかしら・・・」とミチコ。

「大丈夫、なおるんじゃない」とユウサク。「だといいけど・・・」とミチコ。

「俺たちまだまだ、これからさ。俺の用はそんだけ。いいの?殴りかえすなら、今のうちだよ」とユウサク。

ユウサクを探しに来たカスミと一緒に寮へ帰る二人。

翌日、寮では壊れたベンチを修理していた。

校門には、団長に会い、立ち止まり無言のまま頭を下げ、去っていく高木ミチコの姿があった。

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