〜〜〜人権学習ビデオ〜〜〜
蛍火
企画・提供・・・大阪同和問題映像啓発推進協議会・大阪府下教育委員会など
(制作年度はわかりませんが、過去にテレビで放送された作品です。
出演者の方々などのお名前を勝手ながら、敬称略とさせていただきました。)
山本四郎(村田雄浩)は、大阪でトラックの運転手をしている。四郎は同和地区の出身者。
恋人・チエミは同和地区の出身ではなく、結婚を両親に反対されている。
彼女の両親から一度会おうと連絡があり、大阪から彼女の実家のある高知へと向かう。
その途中で、四郎は家出少年・タツオと出会う。
「高校生や」という少年だが、中学生であることが目に見えている。「夏休みやから、一人旅や」と言う少年。
トラックに一緒に乗って旅をしているうちに、学校での事などを四郎に聞かれ、
その少年は「みんな自分のことで手いっぱい。人ことなんか、かまってられるかい」と・・・。
同和地区にある中学校に通っている少年は、「俺は違う」と。
少年は「何やわからんけど、同和地区だったら損だ」という偏見をもっていた。
四郎は、自分は同和地区の出身者だと告げる。四郎は少年に身の上話をした。
自分の父親のこと、中学の時、非行に走りかけたことや、四郎のお姉さんが兄弟5人を養っていて、苦労をかけた話・・・
その話を聞くうちに、少年は偏見を解き放っていく。
彼女の両親に会う前に、自分のお姉さんに会いに行くという四郎。
「大阪に帰ったほうがええんとちゃうか?」という四郎をよそに、高知に行きたいという少年。
親戚がいると言うが、行き先を、変えるたびに嘘をついていた。「行き先は、どこでもよかったのだ」と。
お姉さんは夫婦で広島・尾道で居酒屋をしていて、四郎は一度もたずねて行ったことがなかった。
そこで何年ぶりかに再会したお姉さんは、幸せに暮らしていた。
「ちょっと寄っただけという」四郎だったが、お姉さんには、想像がついていた。
「あんた、なんか話があるのんちがう?恋人でもできたんとちゃうの?」ときりだした。
「明日、彼女の親に会いに行く。反対してる。絶対許さん言うて。
どうしても、いろんなことをわかってもらった上で、結婚したいんや。
それに第一、人を差別する心をほおっておいたんじゃ、俺の気持ちが許さへんねん。
そやけど、ほんま腹立つなあ」と四郎は告白した。
四郎がこうしている間にも、彼女の家には親戚が来て、またもや結婚に反対される。
少年は「大人は、みんなわかってへんわ!!」と言う。テストの点ですべてを判断するのだと。
四郎も中学の時、「あの頃は、やけになって暴れていた」と。
「無駄や。そんなんもう古いねん。こっちのしんどさをぶつけたって、知らんぷりや」という少年の言葉に、
「逃げをうつ、甘ったれや」と四郎は一喝する。
約束していた場所まで、四郎は「気を付けて行けよ」と少年を送り、
「どうしてもあかんのか?」と言う少年だったが、「今、お前にかまっている暇はないんや」と四郎。
「ええカッコして何が甘ったれるなや!!甘ったれる相手なんかいるかい!!
あんたもやっぱりただの大人やな!!」と別れ際に少年は叫んで去って行った。
が、しかし・・・その後、少年は自転車を盗んで警察に捕まった。
その日は、彼女の両親と会う約束の当日だったが、少年のことが心配になった四郎は、警察へ行った。
保護者のかわりに、連れて帰ると言う四郎だが、「親ではないから」と出来なかった。
警察官が「家に連絡しても、家をあけて5日もたっているのに、
捜すどころか、ひどいもんで家出をしているのにぜんぜん気づいてもいなかった・・・。
信じられないがこの頃よくあることだ。自分のことにかまけて、まったく子供に無関心だ・・・。」と漏らしていた。
四郎は少年と会ったが、やはり心配でほっておくことが出来なかった。
警察に「いつ行けるかわからない」という父親。
しかたなく、彼女に、今日中に両親に会いに行けなくなったことを電話で話すが、
「だめよそんなこと!!きっと約束も守れないって、それを理由にケチつけられるに決まってるわ!!」という彼女。
「今日はどうしても無理なんや、明日必ず行くから・・・おまえからそのように頼んで・・・」と言う四郎だが、
「今の私たちのことより、大事なことがあるの!!」と返され、
「この場にいたら、きっとおまえだって・・・」と言いかけて電話を切られてしまう。
長い時間待って、やっと父親が迎えに来たが、
「おまえって奴は、余計なことばっかりして!!父さんも母さんも忙しいのわかっとるやろ!!」と。
「誰も来てくれなんて頼んでへんわい!!」と少年。
「迷惑をかけた上に、なんて言いかただ!!いい加減にせんか!!今日かて、大事な仕事キャンセルして・・・」と
叱るところに、四郎は割って入り「あんた、ほかに言うこと無いんか!!」と父親を怒った。
「あんた親なら、少しは子供の気持ち考えてやれ!!」と・・・
少年に「何が不満か知らんが、父さんを困らせないでくれ・・・」と父親。
少年が家に帰って来ても、かまってやれないので「夏休みが終わるまでには帰ってこい。必ず電話はしろ」とのこと
だった。少年は、再び、四郎と一緒に彼女の両親の実家を目指ずことになった。
彼女の両親に会う約束を守ることができなかった四郎。
いきなり「なんも言わんでええ。そのままいんでくれ!!」という父親に、
「私の話を聞いてもらうまでは、帰りません」と言う四郎だが、
彼女の言った通り、「約束を守れないような男には用はない!!」と言われ、謝っても許してくれない。
「私のことをわかってもらった上で結婚したい。御両親にチエミさんを祝福してもらいたいんです」という四郎。
「たのむけん・・・娘をあきらめてくれ・・・」と土下座をする父親の前に、彼女があらわれた。
「お父さん、自分のしてることがわかってるの!!お母さん・・・おかしいでしょ、そんなこと!!」と
心配になったチエミは、四郎を追って実家に来たのだった。
「勘当だ!!二度とこの家に戻るんじゃねえ!!」と父親は泣いていた。
そこに、待たせていた少年が飛び出してきた。
少年は「あんまりや!!あんたら、この人がどんな人か、ほんまに知っとんのかいな!!
このお兄ちゃんに助けられた人間や!!昨日かって、来れんかったんはみんな俺のせいや。
何も知らんと勝手なこと言うて!!大人はやっぱり汚いわ!!なんで四郎さんがこんな目に・・・」と
両親に向かって言った。「3人で大阪に帰りましょ・・・」という彼女。
母親は、「お父さん本当にこれでええんか・・・」トラックに乗り実家をあとにする3人。
辿り着いた海岸で、彼女は「ごめんね・・・いろいろと」と・・・帰りの道で、蛍を見つける3人・・・
エンディングで、村田さんが「蛍火のように」(作詞・作曲 夕樹れいさん)という歌を歌っていました。
やさしいバラードのような感じのメロディーでした。
大阪弁でしゃべっていた村田さん。いつの頃だろう???四郎さんは、すごく温かい、いい人でした。
少年も、つっぱったように見せていただけで、だれかに気持ちを知って欲しかっただけで、
ホントは優しい子なんじゃないのかな?って思いました。
ビデオがあるという情報を下さった方、ありがとうございました。
中学校でも同和問題は、授業の中でよく取り上げられていました。
そんな時、差別という壁をつくっているのは、大人という気がしていました。