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 ジンバブエ通信 2002年6月

■妻、強盗に襲われる!

 私たちが住んでいるムタレ(ハラレから東へ260キロのモザンビーク国境の町)は、首都ハラレに比べれば安全に暮らせる町と言われています。ちょっと見ただけでは、日本の軽井沢を思わせるのどかで平和な町で、私なんか毎日山に囲まれたすがすがしい緑の中を歩く通勤が楽しみですらあります。

 ところが6月のある日、平日のちょうどお昼頃、私たちの住む高級住宅街の人通りも多い道で、妻が強盗に襲われてしまったのです。手口はこんなふうでした。

 他の人達と変わらない普通の格好をした男が妻を追い越して歩いて行ったが、なぜかしら途中で立ち止まっていた。妻は不審に思い、男を避けるためにもう一方の道(少し人通りが少ない)を選んで進んだ。すると男は、「携帯電話を貸してくれ」と行って近づいてきた。

 妻が断ると、強引に妻のカバンを引っ手繰ろうとしたので、妻は「Help!! Help!!」と叫びながら必死に抵抗。けれでも強盗に「I will kill you!(殺すぞ!)」と脅され、怯んだ隙にカバンを取られたとのこと。盗られた後に我に返り、気丈にも追っかけたそうだが、ブッシュに逃げ込み見失ったとの事。

 私たちも危険を避けるため、夕方以降は歩くことを避けてはいましたが、まさか真昼間、それも人通りもある高級住宅街(各家の庭には日中はガーデンボーイもいる)で襲われるとは思っていませんでした。実際、一部始終を近所のガーデンボーイが目撃してたので、警察にはそのガーデンボーイが詳しく状況を説明してくれました。警察によると、同じ場所で二週間前にも女性が多額の現金を盗られたとの事。

 幸い怪我はなく、盗られてしまったものは、カバン、現金、携帯電話(ジンバブエでは高額商品)、ジンバブエでの出来事を記録した手帳(これが一番大事だとのこと)、日本から持ってきた化粧品、時計、家の鍵一式。どれもジンバブエに住む妻にとっては貴重なもの、特に化粧品はジンバブエのものは使えないとのことで、それ以来妻はスッピン状態で過ごしています。

 さすがにジンバブエに来てからも元気だった妻は、この事件の後、「一人では道を歩けない」と、しばらく腑抜け状態になってしまいまいした。最近はどうやら開き直ったようで、強盗に負けてはいられないと以前より元気です。

 ちなみに私たちの住んでいる高級住宅街に住んでいる人は、必ず車を持っているので道を歩くことはほとんどありません。これはステータスという意味と安全上の意味からだと思います。特にムタレ広しと言えども外国人で歩いているのは、車を手に入れていなかった私たち夫婦くらいですから、非常に目立ちます。きっと、強盗にとってはお手頃ないいカモだったのでしょう。


 私も妻もこの事件の後、一見平和そうに思えるこのムタレも実はアフリカ、思わぬ危険が潜んでいるのだと再認識した次第です。この事件の後、妻が外を歩く時は、昼でもガーデンボーイをボディガードに付けるようにし、もしもの時のために護身器具(轟音を鳴らす装置)を持参させるようにしました。 

 また予定していた車の購入も急ぎ、先日やっと車も手に入れることができました。車はこちらに住む外国人には安全上必須です。また、郊外にでかけるにも便利なので、これからはムタレだけではなく、近郊の様子もお知らせできる
と思います。


2002年6月30日(日) 自宅にて 
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