アフリカ体験(ケニア編4) - 3

          -- 青年海外協力隊 --


■祝う会、夜の部

 発掘と言うと、単にフィールドに行って作業をするだけだと思っていたら、それは大間違いなのである。長期間の発掘ともなれば、その国の政府の協力はもちろんのこと、現地の人々からの協力が不可欠となる。

 I先生によると、そちらの方が大変なこともしばしばなのだそうだ。そのためには現地の人々との付き合いも避けては通れないもので、I先生はそういう意味では現地にすっかり根付いていて、ナチョラの名士とも言える存在である。今回建設したキャンプも利用後はナチョラの村に寄付することになっており、祝う会の夜の部にはナチョラの主だった人々も多数駆けつけていた。

 夜の部は、従来のアカシヤ林のキャンプ地のテントの下で行われた。まず、現地の人々と祝う会のメンバーを前にして、I先生が挨拶をした。挨拶が終わると、 さっそく飲んだり食べたりしながらの歓談である。飲み物は私達がナイロビから持参したビールだ。メインディッシュは、日中まで元気にキャンプの中を駆けていたヒツジとニワトリの豪快なバーベキューである。ちょっとかわいそうな気もしたが、一度食べはじめると、塩だけで味を付けた肉は何ともおいしく、そんな気持ちはどこかへ行ってしまった。

 祝う会の最大のイベントは地元の子供達のダンスであった。暗闇の中から突然ツルカナ族の子供達の元気な歌声が聞こえてきた。お揃いの黄色の服を着てリズミカルにステップを踏んだ約30人の子供達が現れた。子供達の前で、一生懸命ダンスの指揮をしているのは女の校長先生である。私達はまさかこんな夜に、しかも原野に子供達が来るなんて思ってもいなかったので、すっかり驚いてしまっ た。

 次々と子供達によるいろいろなダンスが披露される。両腕を前後に振るもの 、足を大きく振り上げるものや腰を振るものなどなど‥‥。ツルカナ族のダンスというよりは、おそらく学校で習ったダンスのようだ。彼らは生まれながらのダンサーである。子供達のひたむきなダンスを見ていると、思わず微笑まずにはいられない。スワヒリ語の歌では、「I先生ようこそ」という言葉も聞かれた。

 ダンスを見ていてツルカナ族のおとな達が黙っているはずはない。子供達のダンスが終わると、彼らは軽快にジャンプしながらのダンスをはじめた。こうして祝う会はビールと食べ物がなくなるまで、延々と続いたのであった。


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