アフリカ体験(エチオピア編2) - 5

          -- 青年海外協力隊 --


■ 究極のエチオピア式リサイクル

 日本でも最近環境問題がクローズアップされ、それに伴いリサイクル運動が盛んになりつつある。アジスはことリサイクルに関したら超先進国といえる。物はまず捨てないし、誰かが捨てたとしても他の誰かが必ず持って行く。

 ある日アジス郊外に住ん でいる隊員の家に行ったときのことである。近所のエチオピア人の家に遊びに行ったら、泥の壁一面に何やら物が誇らしげに飾ってあった。よく見るとそれらは馴染みのある日本のお茶漬けやカレー、マーガリンなどの空き箱や空き袋であった。日本のパッケージはカラフルなので飾りとしても人気があるようである。

 ごみ回収の車も見たことがないし、マルカート(市場)では何に使うか検討もつかないようなガラクタがしっかり売られている。店で使う紙袋は必ず古紙を糊で袋にした物で、裏側はテストの答案用紙だったりする。

 コーラやビールなどを買う場合は、必ず店に空き瓶を持って行かなければならない。初めて買う場合はわざわざマルカートまで行って、空き瓶を買う必要がある。ここでは瓶は貴重なので、瓶の蓋を空けるときは瓶が傷つかないように細心の神経を使う。ビニール袋や空き缶などももちろん洗って何度でも使う。

 日本では車は10年も走ったらまず廃車であろう。けれどもここではどんなに古くなった車でも動く限りは現役である。現役を退いた後でも、他の車に徹底して再利用する。

 町を走っている車の多くはタクシーであるが、それらにはメーター類、ミラー類、ライト類ドアの取っ手などはまずついていない。長い年月の間に無くなったのだろうが、それらは車が走るという目的からすると、彼らには必要がないので問題はない。乗り降りするときは、運転手が辛うじて一個持っている取っ手を使う。

 雨の時は 車内でもレインコートがいる程である。フロントガラスを継ぎはぎしている車も多く、あの曲線のガラスを継ぎはぎするにはかなりの技がいるのではないだろうか。

 継ぎはぎと言えば、一台の車で前後別々の車を継ぎはぎして走っているのさえあった。そこまで行くと冗談のようだが、実際乗ってみるといつ分解するかもしれないので冗談ではすまず冷や汗ものだった。


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