レガシィB4-RSK

以前掲示板で予告したとおり、エプリースさんと根室市納沙布岬へ初日の出を拝みに行きました。そのときに乗っていったのがエプリースさんの愛車であるレガシィB4-RSKです。当初はムーヴでいく予定だったのですが、北見市在住の僕の友人で、「ミニカの時代」にたびたび登場するN氏がレガシィB4-RSK乗りで、エプリースさんのレガシィを見てみたいということから、レガシィでいくことになりました。また、新世紀を「新世紀レガシィ」で迎える、というシャレもあったのですが(笑)。幸いなことに、エプリースさんが僕にハンドルを任せていただいたということもあり、このコーナーに登場することとなりました。
まずデザインですが、スポーツセダンというコンセプトのため、リヤウインドーはかなり寝かされた、いわゆるセミファストバックスタイルです。リヤの流麗なデザインに対してフロントの無骨なデザインを採用するというチグハグなものですが、いかにもスバルらしく、これはこれで個性があります。レガシィシリーズはこの3代目でついに5ナンバーサイズいっぱいになりましたが、取りまわしは悪くありません。また、室内空間も広く、スポーツセダンにとどめておくにはもったいないほどです。操作系は多少ごちゃごちゃしていて、扱いには慣れが必要です。特に灰皿の位置が悪いうえにサイズも小さく、灰落としに失敗するとフロアコンソールは灰だらけになってしまいます。そういう意味では喫煙者に対しては非常に冷たい車です。シートはスライドとシートリフターがパワーになっていますが、スライドの時間が遅く、パワーにする必要はないと思いました。シート自体は長時間のドライブでも疲れません。ランバーサポートを敢えて採用しなかったのもわかる気がします。メーターはトヨタのオプティトロン風のものを採用していますが、とても明るく、視認性は良好です。照度調整もついているので明るすぎると感じたときには調整してやるといいでしょう。この調整スイッチがウインカーレバーについており、操作はしやすかったです。
エプリースさんのレガシィは5MTで、2リッター最強の280馬力を発生しますが、意外と乗り味はあっさりしています。特に操作系がそうで、クラッチは重めですが、ステアリングが異常に軽く感じ、高速走行では不安に思うほどです。もっとどっしりした味付けのほうがいいと思いました。ただ、ステアリング自体はとてもニュートラルで、ムーヴエアロダウンカスタムで感じたような異常なシャープさはありませんでした。そういう意味では免許取りたてのオバチャンでも楽に運転できる、万人向けのスポーツセダンということができるでしょう。エンジン音もとても静かで、残念ながらいわゆる「ボクサーサウンド」はほとんど聞こえません。初代レガシィのほうがスバルらしいエンジン音です。元々水平対向エンジンは静かなエンジンなのですが、どうもスバリストの方々はあのエンジン音がお気に入りのようで(僕もそうです)、多少物足りない気がします。聞こうと思うとツインターボが炸裂してしまい、命がいくつあっても足りません。シフトタッチはロッドで介しているためとても節度感があってよろしいです。いわゆる「カチッ、カチッ」と決まるいいフィーリングで、横置きエンジン車ではできない芸当でしょう。
北見から釧路へ抜けていったとき、阿寒町では季節外れの大雨となっていて、アイスバーンが濡れているという最悪のコンディションでしたが、このようなシチュエーションでは280馬力が邪魔になってしまいます。ちょっとアクセルを踏んだだけでお尻が簡単に振ってしまい、運がよければスピン、悪ければ路肩に落ちるという状態になってしまいます。したがって、阿寒町ではなんと40km/hという「オールラウンドスポーツセダン」というには程遠いスピードで走らざるを得ませんでした。おかげで阿寒横断道路ではハザードランプのお世話になり(笑)、あげくの果てにミニカのライトバンにぶち抜かれる始末(爆)。このようなシビアコンディションでは280馬力は扱いきれません。また、17インチワイドタイヤを履くためわだちにハンドルを取られやすく、常にカウンターを当てながらの運転になってしまいました。反面、路面がドライのときは非常に安心して走ることができます。多少のハイスピードでも安定しており、この車がロングツアラーであるということを実感させてくれます。レガシィのターボ車にはHIDヘッドランプが標準装備なのですが、悪天候の時には逆に暗く感じ、運転はしづらいです。圧雪路面で雪が降っているときなどは路肩と路面の境がわからなく、これまた路肩に落ちそうになってしまいます。
肝心の280馬力についてですが、低速トルクはショートストロークエンジンの悲しい性かスカスカで、5速60km/hからの追い越し加速はカローラ並みでしょう。エプリースさんに言わせれば仕事で使っているブルーバードディーゼルよりも加速フィーリングは悪いということでした(笑)。80km/h巡航ではアクセルペダルに軽く足を添える程度で走ってくれます。もちろん、このときにはターボは効いておりません。ターボが効くと豪快な走りになりますが、逆にとても危険です。ターボ自体は例のツインタイプで、低速ターボと高速ターボの加給段差がはっきりと感じられますが、スポーツモデル初心者にとってはこれくらいのキャラクターがあったほうがいいと思いました。
そして、レガシィを語るには避けて通れないのが燃費ですが、これがいい意味で期待を裏切ってくれます。北見から翌日の標津までの約500kmを10km/lで走ってくれました。阿寒横断道路でターボを効かせることができなかったのと、できる限りのエコランに徹したということもありますが、以前言われた「レガシィは燃費が悪い」という悪評はウソになってしまいました(笑)。N氏のレガシィ(4AT)も遠乗りでは平均9.5km/lといっていたので、まず間違いないでしょう。
結論ですが、はっきりいって280馬力は必要ありません。スリッピーな路面ではノンターボのRSのほうが逆に安全なくらいです。この車でもレガシィのキャラクターはそのままですし、気持ちよく走らせることができるのではないでしょうか。
なお、納沙布岬の初日の出ですが、写真のとおり現地は雨で、拝むことはできませんでした(笑)。まぁ、当初の目的は達成しましたので、我々は大満足でした。