ムーヴの歴史(L900系)
V型(2000.10〜)
フルモデルチェンジから丸2年を迎えた2000年の10月、ダイハツはムーヴ最大のマイナーチェンジを敢行しました。具体的な内容としては、バリエーションの見直しの他に内外装の変更、装備品の変更、新色追加など、多岐にわたるものでした。
バリエーリョンについては従来通りのカジュアルとカスタムという2ラインに変更はないものの、グレードの変更は大規模なものとなりました。カジュアル系については、CRがCX-Tに、CXがCLリミテッドに、CL-LセレクションがCLに、それぞれグレード名が変更されました。また、特別仕様としてCLをベースにしたピコが追加されています。カスタムでは、従来のエアロダウンカスタムXXがエアロダウンカスタムに戻され、廉価版として用意されていたエアロダウンカスタムSはカスタムターボに、カスタムとカスタムLセレクションは統合されてカスタムLに、それぞれ変更されました。また、カスタム系にはハイグレードオーディオやABS(エアロダウンカスタムを除く)などを装備したリミテッド(M4を除く)が用意されています。カスタム系のMT・4WD車であるM4はカスタムターボとカスタムLへの展開となりました。なお、ハローキティはこの型よりカスタムベースとなりました。
カスタムターボ(2000)
カスタムのターボ系廉価版として登場したカスタムターボは、カスタムLのターボエンジン搭載車としての位置付けで、コンフォート重視のユーザーからは硬すぎて不評だったローダウンサスを省略して13インチタイヤを履かせたモデルです。装備的にはCX-Tと同等の装備を持ち、グランドツアラー志向となっています。カスタムLもCLリミテッドと同等の装備内容となっています。CX-Tは基本的にCRと変わらないものの、T型に用意されていたSR-XXの13インチアルミホイールを標準装備しています。CLリミテッドはCXと同等の装備内容ですが、ミニライトのアルミホイールを標準装備しました。マイナーチェンジと同時に特別仕様として登場したピコは、CLにドアサッシュブラックアウトやメッキドアハンドル、電動リモコンメッキタルボアスフェリックミラーなどを採用したグレードで、CLリミテッドとCLの中間に位置するモデルでした。
外装では、中心グレードとなったカスタム系では異型丸4灯ヘッドランプとクリアーテールレンズを採用したのが特徴で、よりスポーティーなイメージをアピールしています。グリルも輪切りノーズタイプだったものがフォグランプと一体型になり、ワイド間を強調したものに変更されました。また、このマイナーチェンジを機にカスタムデカールが廃止されています。一方、カスタム系の影に隠れ、廉価機種中心の売れ行きを示していたカジュアル系は大幅なてこ入れをするべく、大型メッキグリルとマルチリフレクターヘッドランプを採用して高級感をアピール、テールウインカーもクリアータイプとなりました。そして双方ともにルーフレールを廃止し、カスタムではリヤコンビ一体型ルーフスポイラーを、CX-TとCLリミテッドではバックドアスポイラーを標準装着しました。ただし、カスタム系のルーフレールはリミテッドを除く全車に、カジュアル系のスポイラー付エアロルーフレールはCX-Tに、メーカーオプション装着することができるようになっています。なお、カスタム系にメーカーオプション設定されていた電動サンルーフはカスタムLへの適用がなくなり、カスタムのターボエンジン搭載車のみとなりました。
ハローキティ(2000)
内装では、ピコ、CL、CGからリヤスライドシートが廃止されたのが最大の変更点で、代わりにラゲージアンダーボックスを採用して、背もたれを前倒することでフラットな荷室を作り出す、フラットフロアを新たに採用しました。これは、従来の全自動折畳式シートがあまりのコスト高になっていたことを受けたものでした。CX-TとCLリミテッドのカジュアルベンチシートではシート形状が丸みを帯びたものとなり、センターアームレストも小ぶりのものに変更されました。カスタムではエアロダウンカスタムとハローキティに黒ウッド調木目パネルが採用され、カスタムターボとカスタムLでは不評の木目調パネルが廃止されました。エアロダウンカスタム系にはエアバッグ装着を感じさせないスポーティステアリングが装備されています。また、全車空調スイッチが変更され、主要グレードではシート表皮もデザイン変更されました。
フラットフロア
メカニズム面では、それまでCL・CG・ハローキティに搭載されていたOHCのEF-SEがカタログ落ちし、ノンターボ全車がEF-VEとなったのが最大の変更点となっています。これにより、ノンターボ車は全車低排出ガス優遇税制の適用を受けることができるようになりました。同時に、初代ムーヴ以来の「全車ツインカムエンジン」が復活することになりました。また、従来はCXのみに設定されていたecoCVTがカスタムLのみの搭載となり、カジュアル系ノンターボエンジンの4速ATもカタログから落とされ、結果的にカジュアル系ノンターボ車のATは4WDも含めて3速だけになってしまいました。
安全面では安全インテリア「SOFI」を全車に展開、全車にプリテンショナー付フロントシートベルトを標準装備、ISO-FIXチャイルドシート対応車両にするとともに、クラス初のサイドエアバッグをカスタムL、同リミテッド(M4は除く)にメーカーオプション設定し、ムーヴ伝統の安全イメージをさらに進化させることになりました。ブレーキアシスト付ABSもエアロダウンカスタムとカスタムのリミテッドシリーズに標準装備しました。ただし、DVSはカスタム系のFF・AT車に設定があるものの、カジュアル系はCX-Tのみとなってしまい、この面でもカジュアル系が冷遇されていることがわかります。
装備面では従来ノンターボのカスタムAT車にメーカーオプション設定のあったキーフリーシステムが100V電源、オートエアコンとのセットオプション「ユースフルパック」としてエアロダウンカスタム系のみの設定となりました。同時にエアロダウンカスタム系はブルー表示のLEDメーター照明に変更されています。また、ノンターボ全車はタコメーターが廃止され、メーターも扇形にデザイン変更されました。オーディオでは、カスタムターボには新たにカロッツェリア製1DINオーディオが標準装備、カスタムのリミテッドシリーズにはカロッツェリアの2DINオーディオが装着されています。カジュアル系のCX-TとCLリミテッド、ピコにはダイハツオリジナルの2DINオーディオが装着されました。カラーリングでは、ジェイドグリーンがカタログ落ちし、新たにブリティッシュグリーンが新色として追加されています。
CX-T(2000)
これらのマイナーチェンジによって、ムーヴは高級感を増したカジュアル、よりスポーティーになったカスタムという性格分けが徹底されることとなりましたが、従来からのユーザーには評判の悪い、オーバーデコレーションなものになってしまいました。また、カスタム系が量販機種となったことによってカジュアル系の影はますます薄くなったことも事実で、そのためのメッキグリル採用ということも考えられるのですが、このことは「ジウジアーロデザイン」の一文がカジュアル系のカタログから削除されたことにも象徴され、ダイハツの迷いが感じられます。また、売れ行き不振のカジュアル系はメカニズムを含めた装備類がグレードダウンし、コストダウンが目に見えるものになってしまいました。なお、この型からCMキャラクターが元大関のKONISIKIに変更され、彼の歌うオリジナルソングがオンエアされました。
年が明けて2001年1月には、“史上最強のムーヴ”として、エアロダウンRSが登場しました。エアロダウンカスタムをベースにEF-DETに換装され(FF車)、専用の大型フロントマスクと赤一色のテールランプ、新デザインのアルミホイールなどを与えられたモデルです。しかし、最大のトピックはストーリア/テリオスで先行発表のステアシフト付4速ATがFF車に採用された点で、従来のコラムシフトでは苦手としていたスポーツ走行を補うものとして投入されたものです。装備類はエアロダウンカスタムに準じており、ブルーのメーター照明やブルー照明付マルチホルダーなど、ブラックライトを意識した照明装置も共通です。また、専用塗色としてクールシルバーマイカメタリックが用意されています。これにより、ムーヴシリーズは世界でも例を見ない「1ボディ・3フェイス」となりました。ただ、あまりにも変貌しすぎたデザインはあまり評判のよいものではないようです。
エアロダウンRS(2001)
2001年5月にはムーヴ生産累計100万台突破を記念した特別仕様車であるメモリアルエディションシリーズが登場、同時にグレードの名称変更、装備の見直し、車種追加、新色追加が行われました。
特別仕様のメモリアルエディションシリーズは、MD/CD2DINデッキを標準装備したモデルで、よりお買い得感を強めています。カジュアルシリーズではメモリアルエディションSパッケージ(旧CLリミテッド)、メモリアルエディション(旧ピコ)が、カスタムシリーズではエアロダウンカスタムメモリアルリミテッド(旧エアロダウンカスタムリミテッド)が登場、そしてRSシリーズではノンターボのRSメモリアルエディションが新規に登場しています。このうち、エアロダウンカスタムメモリアルリミテッドにはサイドエアバッグを標準装備し、ライバルに対して安全性に差をつけていました。
新登場のRSメモリアルエディションはノンターボのカスタムLをベースにRSのフロントマスクを移植したもので、専用13インチアルミホイール、ディスチャージヘッドランプ、カーナビゲーションシステムを装備したムード派でした。トランスミッションはコラム4速ATのみとなっています。また、新色としてマルチエメラルドシャインがRSシリーズ専用のオプションカラーとして設定されました。これは見る角度によって色が変わるイリュージョナルカラーを採用したもので、メーター&センタークラスター、ヒーターパネル(メモリアルエディションのみ)もイリュージョナルカラーになる「イリュージョナルパック」がセット装着されました。2001年8月までの期間限定カラーというのも話題を呼びました。
RSメモリアルエディション(2001)
L900系V型ムーヴのギャラリー
グレード展開
カジュアルシリーズ CG、CL、ピコ/メモリアルエディション、CLリミテッド/メモリアルエディションSパッケージ、CX-T
カスタムシリーズ カスタムL、ハローキティ、カスタムターボ、エアロダウンカスタム(ハローキティを除く全車にリミテッドの設定あり)
RSシリーズ RSメモリアルエディション、エアロダウンRS、同リミテッド
主な特徴
・グレード体系を大幅に見直し、名称変更を主要グレードに実施
・主要グレードにリヤスモークガラスとメッキのタルボアスフェリックミラー
・カジュアルシリーズは大型メッキグリルとマルチリフレクターテールランプを装備
・V型カジュアルのノンターボは4WDのみ“良-低排出ガス”ステッカーを貼付
・V型カスタム/RSのノンターボは“良-低排出ガス”ステッカーを貼付
・カスタムをベースにディスチャージヘッドランプを装備し、専用フロントデザインのRSを追加
・カスタムシリーズはひょうたん型丸目4灯ヘッドランプに変更
・エアロダウンカスタムSはローダウンサスを省いてカスタムターボに変更
・カスタムLリミテッド、カスタムターボ、CX-TはSR-XX用アルミホイールを装着
・CLリミテッド/メモリアルエディションSパッケージはミニライト製アルミホイールを装着
・エアロダウンカスタムはエアロダウンカスタムS用アルミホイールを装着
・カスタムシリーズ、RSシリーズはルーフエンドスポイラーを装備
・V型RSシリーズにはマルチエメラルドシャインの設定あり
わかりにくいグレードの判別方法
☆カスタムとRS
・テールランプが赤一色でゴールドのエンブレムが装着されていればRS
・カスタムのテールランプはホワイトレンズタイプを採用
・RSのホイールデザインは専用タイプ
☆CGとCLとピコ/メモリアルエディション
・リヤシートヘッドレスト、フルホイールキャップが装備されていればCL
・メッキタルボアスフェリックミラー、メッキドアハンドル、ドアサッシュブラックアウト、
リヤスモークガラスを装備していればピコ/メモリアルエディション
☆ピコとメモリアルエディション
・ピコにはロイヤルブルーの設定あり
☆CLリミテッド/メモリアルエディションSパッケージとCX-T
・CX-TはSR-XX用アルミホイールとエアスクープを装備し、太目のマフラーを装着
・マフラーが細めで、ミニライト製アルミホイールが装着されていればCLリミテッド/メモリアルエディションSパッケージ
☆カスタムLとカスタムLリミテッド
・13インチアルミホイールと天吊リヤスピーカーを装備していればカスタムLリミテッド
☆カスタムLとカスタムターボ
・カスタムターボはエアスクープ、マフラーカッターを装備
☆カスタムターボとカスタムターボリミテッド
・13インチアルミホイールと天吊リヤスピーカーを装備していればカスタムターボリミテッド
☆カスタムターボとエアロダウンカスタム
・エアロダウンカスタムはローダウンサス、ブルーリフレクターヘッドランプを装備し、専用デカールを貼付
・カスタムターボのアルミホイールはCX-Tと共通の13インチ
☆エアロダウンカスタムとエアロダウンカスタムリミテッド
・13インチアルミホイールと天吊リヤスピーカーを装備していればエアロダウンカスタムリミテッド
☆RSメモリアルエディションとエアロダウンRS
・エアロダウンRSはローダウンサス、マフラーカッター、エアスクープを装備し、サイドとリヤに専用エンブレムを装着
☆エアロダウンRSとエアロダウンRSリミテッド
・13インチアルミホイールと天吊リヤスピーカーを装備していればエアロダウンRSリミテッド
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| CL4WD | CL4WD |
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| ピコ | CLリミテッド |
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| CX-T | CL |
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| CX-T | CX-T |
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| CX-T | CX-T |
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| メモリアルエディション | スローパーSL |
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| カスタムターボ | エアロダウンカスタム |
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| カスタムLリミテッド | カスタムLリミテッド |
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| ハローキティ | ハローキティ |
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| エアロダウンRSリミテッド | エアロダウンRSリミテッド |
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| エアロダウンRSリミテッド | RSメモリアルエディション |