医療用材料としての塩ビ。・・・安全で衛生的な素材です。

「塩ビ」は対薬品性が良く、幅広い使用条件下で、透明で加工しやすく清潔な事から、血液バッグ、人工腎臓の血液回路、輸液・輸血用セット、カテーテルなどに欠かせない材料になっています。この事は医学界から寄せられる「塩ビ」への信頼の高さを示す尺度とも言えます。
 医療用「塩ビ」器材が普及したのは、従来のゴムやガラスと比べて、薬品による影響が少なく、ディスポーザブルで清潔な面が高く評価された事に他なりません。日本薬局方一般試験法でも、輸液用容器に使う可塑剤としてフタル酸エステルの一種であるDEHPだけが指定されています。医療分野でこのように広く使用されている事は、安全性の証しと言えます。

 苛性ソーダと「塩ビ」。・・・塩ビの生産をやめると、苛性ソーダの価格が2倍になってしまう!

「塩ビ」は天然の塩(NaCl)を原料として、苛性ソーダ(NaOH)と一定比率で併産される塩素(Cl2)を原料として生産されます。もし、「塩ビ」が作られなくなったら塩素が不要になるわけで、塩素を廃棄処分にして苛性ソーダだけを使う事は出来ませんので、世界的に見て年間約1,500万トンの苛性ソーダが不足する事になります(三菱総合研究所の調査)。苛性ソーダは紙・パルプをはじめ化学繊維、石鹸・洗剤など様々な製品の原料となる他、ありとあらゆる産業の工程で使用される基礎原料であり、これの不足は産業全体に大きな影響を及ぼす事になります。

苛性ソーダ不足の対策として、塩素を併産しない方法で苛性ソーダの生産した場合、苛性ソーダの価格は少なく見積っても、現在の価格のほぼ2倍の値段に跳ね上がってしまう事になり、大きな社会的混乱を招来する事になります。

この点でも、塩ビは経済面・地球環境面で大いなる貢献をしている事が分かります。「塩ビ」が世の中から無くなったら、これは、えらいこっちゃで

苛性ソーダの製造方法別製造原価 (三菱総研資料より作成)
項目 イオン交換膜法 石灰ソーダ法
設備能力 年産20万トン規模 年産20万トン規模
設備投資額 241億円 100億円
製造原価 26.3(55.9)円/Kg 50.4円/Kg
(変動費用) 14.6(31.0)円/Kg 39.7円/Kg
(固定費用) 11.7(24.9)円/Kg 10.7円/Kg

注:製造原価の内、イオン交換膜法における( )内の値は苛性ソーダ1.127Kg及び塩素1Kgを合わせた製造原価であり、( )外の値はこれを重量比により配分した場合の苛性ソーダ1Kgの製造原価である。


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