塩ビと地球温暖化塩ビはライフサイクルを通じてCO2の発生が少ない素材。

近年CO2の排出・蓄積が地球温暖化の原因とされ、排出量の削減が国別に割当てられています。ここでは「塩ビ」を炭酸ガスと言う切口で見てみる事にしましょう。

ところで、気温の変化は約100年前に起った産業革命を挟んで、大きく変わっています。産業革命の前1万年間での気温上昇は約1℃でしたが、産業革命後の100年間で、何と0.5℃も上昇してしまったのです。50倍も早いんやで!こんなに急激な気温上昇が進んだんは、産業活動が急速に発展した結果、エネルギーの消費量(化石燃料の燃焼に代表される)が天文学的に増大したためと言えます。化石燃料は何億年もかけて、動植物から作られたものやけど、この地球の遺産とも言える化石燃料を、人類は発見してから僅か100〜200年くらいで、食潰してしまいそうな勢いなんです。他にも使える(例えば風力や原子力)エネルギーが有るはずや!開発とかのために森林の伐採を、好き放題やったから砂漠化が進んで、地球上の全陸地の25%に当る36億haが、砂漠化の危機にさらされている相やけど、この砂漠化が地球温暖化に一役かっているとなると、ほんまに背筋が寒むうなってくるわ!豊かさの向上は大事なことやけど、「ちゃんとした地球環境あっての物だね」でっせ!「消費は美徳です」てなこと言うてんと、もっと真剣に地球が暑うならん方法を考える時と違いますか?もしCO2が温暖化の原因やったら、みんなで知恵を絞って、CO2の発生を減らす方法や、出てしもうたCO2を固定したり、リサイクルしたりする方法を考えましょ!結果ばっかり見て大騒ぎするのは止めにしませんか!もっと建設的にやりましょ!

塩ビは、私達の身の回りのさまざまな場面で使われてるけど、ケムシステムズ社(*)が、「塩ビ」の原料採取段階から「塩ビ」製品製造段階までのライフサイクル評価を行った結果に基ずいて計算すると、日本で消費される塩ビ製品を約200万トン/年として、代替素材に比べて年間約82万トン(C換算)のCO2の節減になります。この量は、1990年の日本のCO2排出量3億2千万トンの約0.26%に相当します。この度のCOP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)で日本に与えられた、2010年までに1990年比6%のCO2排出削減目標達成に大きく貢献している事が分かります。もしこの排出量の増加分を植林でカバーしようとすれば、約13万ヘクタールの植林面積が必要になります。この面積は香川県の面積の約70%に相当する広さです。
 (*)ケムシステムズ社:LCA評価では世界的に定評のあるシンクタンク。

同時に塩ビは組成中の炭素の量が、他のプラスチックに比べて少ないため、燃焼時に発生するCO2も僅かで、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレンなどに比べて半分以下です。これは世界全体で1年間に12〜14百万トンのCO2削減に相当します。

 

完全燃焼した時のCO2発生量(C換算)
素材名 塩ビ ポリエチレン ポリプロピレン ポリスチレン
CO2発生量(kg-C/kg) 0.38 0.85 0.85 0.93
塩ビ=1とした時の比率 1 2.24 2.24 2.25

世界全体の「塩ビ」生産量25百万トン(1996年:塩化ビニル工業会推定)を燃焼したと仮定した時の対ポリエチレン・ポリプロピレン/ポリスチレン比CO2削減効果は以下のような大きなものになります。

   対PE/PP  25,000KT×(0.85-0.38)=11,750KT/年
   対PS     25,000KT×(0.93-0.38)=13,750KT/年

   PP=ポリプロピレン
PE=ポリエチレン
PS=ポリスチレン

地球温暖化の主たる原因は、二酸化炭素による温室効果にあると言うのが近年の定説であり、そのためにCO2の削減活動が叫ばれているのですが、気温上昇と二酸化炭素の排出量の相関関係は、未だ十分解明されていないと言う話も聞きます。もし、正の相関が立証されても、「塩ビ」は組成的な面から、他のプラスチックに比べて一段とすぐれた「地球温暖化防止樹脂」と言えます。

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 石油資源の枯渇に対する貢献。・・・石油依存度が他のプラスチックの1/2以下。

前述のように「塩ビ」は成分の57%が、地球上に無尽蔵に存在する「塩」で出来ており、残りの43%が石油に依存しています。100%石油に依存している他の多くのプラスチックに比べて、きわめて石油への依存度が低い樹脂で、埋蔵量に限りのある石油資源の枯渇に対して大きな貢献をしていることになります。

世界の「塩ビ」生産量を25百万トンとした時、この内の57%すなわち約14百万トンが石油に依存していない訳です。これは1996年の全世界のプラスチック生産量である約1億3000万トン(”プラスチックス”97年6月号)の10%強に相当し、言い方を変えると、日本の石油化学産業が生産しているエチレン及びプロピレンの、年間生産量にほぼ匹敵する驚くべき量なのです。

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 塩ビの経済性。・・・広い分野で他の樹脂と比べて安価!

「塩ビ」製品は生活の多くの分野で、消費者に大きな利便をもたらし、消費生活に貢献しています。競合素材に比べて価格や機能面で優れた樹脂で、長年の歴史に裏付けられた消費者の強い支持を得ており、一部の「塩ビ」に対する間違った認識から、「塩ビ」製品を他の競合材料に安易に代替する事は、消費者に対して優れた利便の提供を損なう事になりかねません。
 
 ●「塩ビ」の主要11製品と競合素材製品の比較。(三菱総合研究所1998)
   (床材・壁紙・電線被覆・卵パック・上水道管・ラップフィルム・雨樋・下   水道管・農業用フィルム・ボトル・サッシ)

 ★競合素材との価格比較
   農業用フィルム・ボトル・サッシを除き「塩ビ」が優れている。

 ★機能評価
   ボトル以外の全ての製品について「塩ビ」が優れている。

 ★製品価格と機能の総合評価
   ボトル・サッシを除いて「塩ビ」が優れている。

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 地球環境との共生。・・・塩ビは人類と共生出来る、最も優れた素材のひとつです。

LCAの調査結果からも、エネルギー消費量・利便性で、「塩ビ」は性能のバランスがよく取れた素材である事がわかります。二酸化炭素による地球温暖化や石油資源の枯渇が問題になっている現在、「塩ビ」はむしろ他の素材に比べて、環境への影響が少ない素材であると言えます。
安易に「塩ビ」を他の素材で代替する事は、コストやエネルギー消費、二酸化炭素排出量などの面で経済的にも資源的にも環境的にもマイナスではないでしょうか?慎重に議論したいところです。私は、少しヨイショかもしれませんが「塩ビは、人類が発明したさまざまな素材の中でも、人類と環境と共生出来る、最も優れた素材の一つではないか!」と思っています。石油資源の枯渇問題とCO2排出の問題は、すでに触れましたので、ここでは「省エネルギーに対する貢献」と「森林資源の保護に対する貢献」を考えてみます。

 省エネルギーに対する貢献。・・・年間にタンカー17隻分の石油を省エネ!

ケムシステムズ社が実施した「塩ビ」のライフサイクル評価の結果では、原料採取段階から樹脂製造段階を通して、「塩ビ」は他の石油樹脂に比べて、エネルギー消費量の格段に少ない省エネルギー樹脂と言う事ができます。


素材別エネルギー消費量(素材の生産まで)  MJ=239Kcal
素材名 エネルギー消費量
MJ/Kg
同左比率
(PVC=100として)
塩ビ 55 100
リニア低密度ポリエチレン 74 135
リニア超低密度ポリエチレン 92 167
ポリプロピレン 79 143
対衝撃ポリスチレン 94 171
PET樹脂 113 205
また、上記ケムシステムズ社の行った、原料採取から製品製造までのライフサイクル評価に基ずいて計算すると、日本で消費される塩ビ樹脂約200万トン/年として、代替材料に比べて年間で約340万Kl分のエネルギーが節約された事になります。この量は、20万トンタンカーにして17隻分にもなり、1990年の日本の総エネルギー使用量、石油換算3億4千9百万Klの約1%に相当する事になり、省エネルギーの観点からしても、大きな貢献をしている事になります。
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森林資源の保護に対する貢献。・・・1年間で岐阜県の面積分の森林伐採を防止。

地球の森林資源は年々減少の一途辿っており、世界の熱帯林面積が1981年時点では約19億ヘクタールであったものが1990年では17億ヘクタールに減少したと言われています。(国連食料農業機構 1990年調査)。木材代替を至急推進する必要があります。
 
「塩ビ」の一部は床材、壁紙など建築材料の分野で木材もしくは紙の代替品として使用されていますが、日本国内のこの分野の「塩ビ」が全て木材または紙に置き換わったと仮定すると、木材として年間90万M3が必要になります。この量は森林面積換算で約10万ヘクタールで、東京都の面積のほぼ半分に当ります。
   (参考)日本における「塩ビ」床材出荷量 6,600万平方メートル/年)
              (インテリアビジネスデータ要覧 97〜98年版)
        日本における「塩ビ」壁紙出荷量 7億平方メートル
                        (壁装材料協会)
        これら全てを木材に代替した場合の木材量
        床材用:40万トン 壁材用:14万トン →→合計54万トン

木材の比重を0.6t/立方メートルとして、この量は90万立方メートルに相当しますが、森林から生産される木材量は平均で9.0立方メートル製材/年/haと言われており、90万立方メートルの木材を生産するには前述の通り、10万ヘクタールの森林を新たに伐採する必要があります。この面積は日本の森林面積2,500万ヘクタールの約0.4%、植林面積1,040万ヘクタールの約1%に当ります。なお、日本全体での木材消費量は年間約1億立方メートルであり、塩ビが代替している量は約1%になります。世界全体で見ると、「塩ビ」は約1,000万立方メートル/年の木材を代替しており、これは約108万ヘクタールの森林伐採を防止している事に匹敵し広さに換算すると、岐阜県の全面積に匹敵するくらいの森林が毎年保護されている事になるのです。

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