正しいラーメンの食し方

ラーメンの食し方の極意を紹介する。

@のれんをくぐる
店の前で、躊躇することなく、あくまでさりげなく店内へ。そのとき大切なのは、瞬時に店内の様子を観察し、どの位置に座るか、注文はどこでとるのかなど、次にとる行動を決めておくこと。間違っても一見さんっぽく店内をうろちょろしてはいけない。
行列ができる店の場合は、並んでいる最中に注文方法や人気のメニューのリサーチをすませておくこと。

A注文の仕方
次に注文だが、店によってはオヤジの仕事が一段落したときに聞く、などのしきたりがある場合もあるので注意しよう。
ちなみに、あるラーメン店では「大ダブル野菜からから脂」という、謎めいた暗号のような注文方法になっている。大は入れ物の大きさ、ダブルは豚肉の量を二倍にすること、野菜はそのまま野菜をトッピングするということを表わし、からからは味の濃さ、そして脂は豚脂を増やすかどうかという意味らしいのだが、こうなると初めての客にはチンプンカンプン。こんなときには店の人に注文の仕方を素直に聞くのがいちばんだ。ざっとこんな具合だが、初めての店なら、店のカンバンメニューを頼んでみることをおすすめしたい。

Bラーメンを出されるまでの注意
「とりあえずマンガでも読むか・・・・・・」などとくつろぎモードに入らず、ラーメンがつくられる様子を静かに見守りたい。
カウンター越しにオヤジの麺さばき、タレやスープの調合方法をじっと見守り、”ラーメンを食べる”ための心構えをする。オヤジのほうも、じっと見つめられれば、ラーメンづくりに熱が入るだろうし、もしかして熱い視線に免じてチャーシューの一枚もおまけしてくれるかもしれない。おいしく味わうためにはこの間、間違っても水をガブ飲みしないこと。

Cラーメンを食す
■最大限まで食欲を高めておく
目の前にラーメンが置かれたら、まずその全体像をじっくり見つめる。シナチクは何本入っているか、チャーシューはおまけをしてくれたのか。そして、食べる順序はどうするか。そんなことを考えながら美しく盛りつけられたラーメンを眺めて、食欲を最大限まで高めておこう。
    ↓
■まずは小手調べ
スープをひと口飲む。ラーメンの命はスープ。初めのひと口をじっくり味わうのが礼儀といえよう。このとき、必要に応じてコショウをかけるなどの味の調節を行う。
    ↓
■スタンバイOK
ハシを割り、麺をほぐしてスープとなじませる。そして、ちらばった具を自分好みの場所に改めて配置し直す。ここまでは準備段階だ。
    ↓
■一気に食うべし
ここからが本番。一気に麺とスープをすする。歯触りや味が単調になってきたらシナチク、のりなどの具を食べてアクセントをつける。あまり早く具を食べすぎて後で寂しい思いをしないように注意しよう。そして、ここで大切なのが食べる時間。時間がたてば、麺は伸び、スープの温度が下がって生臭さが出てくる。最後までおいしくいただくためには七〜八分を目安に食べ終わるようにしたい。
また、できることならスープは全部飲み干すこと。スープにはたくさんのだしと手間ひまがかかっているのだから。
    ↓
■引き際は美しく・・・・
食べ終わったら、ハシを置き、ひと息ついてから席を立つ。食べ終わったあとおしゃべりに興じたり、水を何杯もおかわりするのは、ラーメン道を極めた者にはふさわしくない。

以上が正しいラーメンの食し方だが、要はラーメンに意識を集中して、おいしくいただくこと。

 

 日本ラーメン大全   飯田橋ラーメン研究会・著  1997年発行

[ラーメンの食べ方、マナー トップに戻る]