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| 静けさと激しさ、永遠と瞬間、定型と即興…そんな相矛盾する要素が音楽の中で出会い交差する。インドの民族楽器、シタールを演奏する田中峰彦さんは、関西を拠点に演奏活動を繰り広げながら、音楽の多様な豊かさや味わいを提案する。 大学の軽音楽部でギターを弾き、ジャズやフュージョンに熱中した。卒業後、民族音楽への関心からインドの古典音楽に欠かせないシタールと向き合う。試行錯誤のなか、「分からないことがたくさん出てきた」ため退職し、インドへ。著名なシタール演奏家、故ニキル・べナルジー氏の直弟子アミット・クマール・ロイ氏に師事し、本格的に修行に打ち込む。 シタールの演奏技術は師から弟子へ個人指導で伝えられるケースが多い。なぜか。たとえば楽譜に関する考えが、西洋音楽とは根本的に異なるという。 「西洋音楽では歌や演奏に必要な情報は、百パーセントとはいわないまでも大半を楽譜に書き込むことが出来るという思想が貫かれている。これに対し、インドでは楽譜は本人が曲想を忘れないように覚えておくためのメモ程度。大事なことは人から人へでないと伝えられないという信念が、根底に流れています。」 水や海をテーマにしたオリジナル曲も手掛け、近くアルバムを発売する方針だ。「伝統を守りながらも、日本人に愛されるシタールの新しい可能性を探っていきたい」と静かに意気込む。 |
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