「女子大寮に掟ができるまで6」

 アルテミスには二人の父と、一人の母がいる。

 アルテミスは幼稚園の時、クラスで一番頭が良かった。先生は、いつでも彼女をほめた。

 「どうして、こんなに何でもできるのかしら」

 アルテミスは、小学校のときはクラスで一番成績が良かった。クラス委員を毎年つとめた。3年生から始まる優秀生制度には毎年選ばれ、地域にある学習施設で、月に一度、研修を受けた。

 中学は地域にある女子進学校に進んだ。成績は上位10パーセントに入り、クラスの副委員長を1度、委員長を2度経験した。

 高校は進学校ではなく、王家第一高等学校に入学した。両親とは、ずいぶん離れた所に行くことになった。入学式の日、両親はわざわざ従者を連れ、式まで来てくれた。式が終わり、いよいよ両親と離れるときがきた。

 校庭では、みなが両親との別れを惜しんでいた。その中に、アルテミスたち親子がいた。

 父親はアルテミスを抱きしめた。

 「愛しているよ、アルテミス」

 父は、夏に咲く花の香りがした。

 しばらく父が抱きしめたあと、母が彼女を抱きしめた。

 「愛しているわ、アルテミス」

 二人とも、アルテミスを愛していた。

 アルテミスはしばらく包容されると、両親に言った。

 「わたしもです。お父様、お母様」

 アルテミスも両親を愛していた。

 大学は国中から秀才が集まる大学に進学した。最初は王家第一大学校か、その付属の大学に進学するつもりだったのだが、父が、

 「アルテミス、これからは頭を使わなければいけない時代だよ」

 というので、そうしたのだ。

 しかし大学生活に、なかなかなじめないでいた。

 

 

 懲罰のあと、アルテミスは部屋に戻りベッドに入った。お尻は今は痛いだけだが、そろそろ熱をもち、ひりひりとしてくる。その事は中学の時の経験でわかっている。しかし、アルテミスの受難はそれだけでは終わらない。

 「アルテミス、痛かったかい?」

 そう言って、ゲオルガトスがベッドにもぐってきたのだ。

 「ひりひり痛むだろう」

 「・・・い、いえ」

 「そろそろ痛んでくるさ」

 痛みの変化を知っているという事は、ゲオルガトスも叩かれた経験があるという事だった。

 「鞭の痛みを早くなおす方法があるんだよ」

 そう言いながら、ゲオルガトスがすりよってくる。

 「痛みには、鞭のあとにキスしてあげるのが一番なのさ」

 「そ、そんな」

 「おや、先輩の好意を断る気じゃないだろうね」

 「そ、そういうわけでは・・・」

 「そうだよね。そんな事したら、また懲罰だもんね」

 ゲオルガトスは『懲罰』のところに力をこめて言った。その一言は鎖のようにアルテミスに絡みつく。

 懲罰。受けたものにしかわからない、恥ずかしさと恐怖、情けなさ、そして刺すような痛み。体が鞭の音に敏感に反応し、一打ちごとに精神を切り刻んでいく。

 ゲオルガトスは、アルテミスのパジャマを脱がした。月明かりの中に、真っ白のお尻がぽっかり浮かび上がる。そして幾筋もの鞭のあと。

 お尻にキスをするたびに、アルテミスの敏感な体がぴくぴくと震えた。

 何度も何度も熱心にキスをし、指でお尻や太股もさわっていく。

 じっくりと性感を高めたあと、ゲオルガトスは指を伸ばし割れ目をさぐった。

 「あっ」

 かすれるような声。アルテミスの清流のような匂い。指にまとわりつく粘つく液体。

 汗に濡れ月明かりにひかる白いお尻が、割れ目をさぐるたびに左右に揺れる。赤い鞭のあとが、そのゆれをよけいに目立たせる。

 舌を女の園へとさし入れる。

 「あぁ」

 透明感のある声が響く。舌先にかすかに塩の味がする。

 舌を動かした。舌を動かすたびにアルテミスの体が敏感に反応する。

 「あっ・・・・・・はあ・・・・・・ん・・・あぁ・・・」

 アルテミスは、頭の中が熱くてたまらなかった。最初はかぜでもひいて熱があるのかと思っていた。だがその心配は、ゲオルガトスの舌が体にふれた瞬間にふきとんだ。

 体が浮いたような感覚だった。体の奥から熱いものがどんどんこみあげてきてどうにも止められなくなった。

 舌は別の生き物のように膣の中へと入ってきた。心に不安がわきおこり、体は鋼のように硬直する。

 舌が奥をつん、つん、と突いてきた。

 「あぁっ」

 アルテミスの急所をつかれると、硬直していた体から急に力が抜けた。動きやすくなった舌が自由奔放にアルテミスの性器を走りまわる。

 「んっ・・・あっ・・・・はあ・・・」

 力強く小陰唇と大陰唇をまとめて吸われ、クリトリスを舌で軽くくすぐられる。唇で大陰唇を軽く挟まれ、刺激される。

 そうされていくうちに、最初かたくなっていた陰唇は、じょじょにとけだしてきて、舌にねっとりと絡みついてくるようになってきている。

 「いや・・・」

 舌がこれまでにないほど、奥まで入ってきた。同時に、クリトリスを唇で刺激される。

 「あっ・・・あっ・・・・あぁーーっ」

 その瞬間、アルテミスの意識が宙に飛んだ。

 

 アルテミスがこの大学に進学したのは、もう一人の父も喜んでくれるだろうという理由もあった。

 フィロソマにも、ソフィアにも、ゲオルガトスにも、ディグヌスにも、エアリセスにも、寮監にも、もう一人の父がいる。

 なおその父とは、国家である。

 (女子大寮に掟ができるまで6  おしまい)