今夜もゲオルガトスは執拗だった。アルテミスは顔を左右にねじり、腕で胸などをガードしながら、狭いベッドの上で右に左に逃げまどう。
「ようし、次はこの手にキスだ」
ゲオルガトスの薄い唇が、アルテミスの細い腕に2度くっつく。アルテミスの体に寒気が走る。
「やっ」
「おーおー、かわいい声あげてるな。じゃあ、今日はサービスで、女の急所攻撃だ」
ゲオルガトスの太い人差し指が、パジャマの上からアルテミスの足の付け根に入ってきた。
「ひ、ひぃぃぃ」
「ここをいじられるのは初めてかい?」
「せ、せ、せんぱい、困ります」
生まれて初めて急所をさわられ、歯がカチカチとなっている。しかし、ゲオルガトスはにやりと笑うと、
「おや、返事はどうしたんだい?」
「は、はじめてです」
アルテミスは、目をふせながら答えた。
「そうかい。じゃあ、ゆっくりさわらないとね」
ゲオルガトスの指が、足の間でうごめく。
「あっ、い、いや」
「アルテミス、今日はキスにするかい。それとも、ここをいじらせるかい? いじらせるならパジャマの上からだけど、キスなら舌を入れるからね」
「そ、そんな・・・」
「さあ、ちゃんと返事するんだ」
アルテミスは、しばらく躊躇していた。舌を入れられた事が一度あったが、口の中が気持ち悪くて、何時間も嫌な感触が残っていた。あの時は、いくら目をつむっても、舌の感触が口の中によみがえり、眠気がおきなかった。
「パ、パジャマの方を・・・」
体をさわられるのは怖い。だが、あの舌の感触だけは、我慢できなかった。
「たっぷりマッサージしてやるよ。この指でね。」
ゲオルガトスは両手を彼女の前で広げてみせた。
「あぁ・・」
アルテミスは悲痛な面もちで中空をみた。ゲオルガトスが、もぞもぞと布団の中に潜り込む。アルテミスの足が、ゲオルガトスによって開かれる。アルテミスは、ゲオルガトスの体温を足の間にかんじた。
「さぁ、いくよ」
「ゲ、ゲオルガトス先輩・・・」
ゲオルガトスが、足の間を刺激しはじめた。人差し指でパジャマの上から、クリトリスあたりを軽く押し、陰唇のあたりを上下にさする。
アルテミスは眉をひそめる。唇をかみ、恥辱にじっと耐える。
ゲオルガトスの指は、次第に精確にアルテミスの急所をとらえるようになってきた。クリトリスを的確におさえ、膣を軽くぽんぽんと叩き期待感をもたせると、アルテミスの胸が締めつけられるような感じになる。
ゲオルガトスの野太い指が膣の入り口につけると、ぐりぐりと刺激した。
「あぁっ」
思わず、恐怖と快感が混じり合った声がもれる。
「ふふふ、少しは感じているんだね」
「と、とっても怖いんです」
「ここなら、そうでもないだろう」
指がクリトリスあたりを、軽く押す。
「はあっ」
今度は快感の声であった。
ゲオルガトスは、顔に薄笑いを浮かべる。
ゲオルガトスの指が、彼女の大切な部分にはいづり回る。指はさわればさわるほど、的確にアルテミスの急所を刺激するようになってきた。
アルテミスは顔をしかめながら、じっと耐えていたが、その表情ももっとも感じる部分を刺激されているうちに、ときどきうっとりした表情をしたり、口をかすかにあけて、ため息をもらしたりするようになったのだ。
右手の人差し指を軽く噛み、ときおり顔を左右にふり、背中には汗が出てきて少しパジャマを濡らす。
ゲオルガトスの指が、クリトリスを強く刺激した時などは、
「あぁっ」
と声をあげ、背中をそらしてしまったほどだ。
「終わりにしてやるよ」
そう言われて解放された時は、すでに全身の力は抜け、けだるくなっていたほどだ。
アルテミスは、ゲオルガトスが寝たのを確かめると、こっそり部屋を出た。ゲオルガトスの前でトイレにいったら、
「なんだ? まさか私にさわられたのが嫌で、手でも洗ってきたのか?」
と因縁をつけられるかもしれないからだ。
トイレで確かめると、もう少しでパジャマにしみ出すほど下着が濡れていた。
嫌で嫌でたまらないはずなのに、こんなに濡れていた。アルテミスはショックを受けた。
(もしかして、わたし、気持ち良かったの?)
学校で教わらなかったのではっきりしないが、気持ち良いと濡れるという事は、何となくわかっている。
アルテミスは手早く拭くと、トイレを出た。あまり長くいると、誰か先輩が見ていて、あとで何を注意されるかわからない。
アルテミスにとって、毎日が苦痛だった。大学に来たが、特に仲の良い友達はまだできていなかった。フィロソマは好感をもっていたけど、寮が違うのでなかなか会えないし、ソフィアはひどく無愛想だ。ほかの一年生は、常に同室の先輩と一緒にいて、アルテミスと二人きりになれず、深刻な悩みを話すわけにはいかない。
(ほかの子も、やっぱり何かしら悩みを持っていると思うけど、やっぱり話すお友達とかいないのかしら)
アルテミスがみても、あまり一年生同士で話しているのを見た事がない。一年生には必ずといっていいほどすぐ近くに先輩がいるのだからしょうがないのかもしれない。
(お友達をつくらなくちゃ)
(女子大寮に掟ができるまで4 おしまい)