「女子大寮に掟ができるまで1」

 ここは某国の東の都市にあるA大学。この大学は以前は男子校だったが、女性解放の波をうけ4年前より共学となっている。

 最初はお互い異性になれないながらもうまくいっていたのだが、女性解放が本格的に進むにつれ問題がおきはじめた。

 多くの不満をかかえたのが男子学生だった。ほとんどの男子学生は生意気な女子学生を見ていると、腹がたってたまらなかったのだ。この国では、昔から女性は男性にかしずくものとされているが、女子学生の中には政治の話でさえ互角に議論してくるものもいる。

 恋愛でも、以前は女性が男性を拒否する事はなかった。かわりに結婚が前提でないとつき合えないのだが、今の女子学生の中には結婚を前提にするつきあいと、ただの恋愛を器用に使い分け、ときには男性の申し出を拒絶することさえある。

 怒りが爆発したのが半年前だった。女性に交際を断られ、テストで落第した学生が自殺した。その学生は、テスト前に好きな女性に愛を告白し、落ち着いて試験を受けようとしていた。ところが、この大学の女性は、愛を拒否してしまったのだ。

 長い間の習慣はなかなか抜けない。女性もはっきり断らなくても良かったのだが、男性を断るやり方にも慣れていないため、より傷つけてしまう。

 半年後の試験の前日の深夜。第2男子寮では、100名の学生が食堂に集まっていた。その中心に12名の男子学生が円陣を組んでいる。

 暑い。とにかく熱い。

 この国はもともと暑いのだが、大学寮にはエアコンのような高級なものは設置されていないせいで、さらに暑さをましている。それにくわえて学生たちの熱気が、よりいっそう部屋を暑くしていた。

 灯りは消してあり、カーテンはしまっている。12名は、それぞれ手にしているロウソクに火をつけた。電話でさえ一部の大金持ちの家や重要な公共施設以外にはないこの国では、ロウソクでさえ滅多に使えない。そのロウソクを使うという事は、不退転の決意のあらわれであった。

 12名は口々に言った。

 「俺たちは、いついかなる時でも、死んだ友のことは忘れた事がなかった」

 「友の苦しみ、悲しみ、嘆き」

 「友が死ぬこと、苦しむこと」

 「ところが、女たちは、どうだ。毎日、笑い、おしゃべりをし、優秀な成績を収めている。彼を殺した女たちがだ!」

 彼らは口々に死んだ友のことを話した。

 最後にダミアンが、銃を天に向け叫んだ。

 「いこう! 死んだ友のために! 正義のために! 国家のために!」

 一斉に寮生たちから拍手が起こった。

 ダミアンは4年生であり、リーダーだった。大きめの顔に鋭い目、背は中背ながら肩幅が広く筋肉質の体は戦闘向きだ。髪は短く逆立っており、動物のヒョウのようにも見えた。

 12名は、1年生から、4年生まで年代は様々だが、どの彼らも、高潔な精神と高い戦闘力を兼ね備えた、大学のエリートだ。

 ダミアンを中心と12名は、そのまま自殺に追い込んだ女子学生のいる第三女子寮の前に向かった。

 「君と君は裏を固めろ。君たち2人は正面だ」

 ダミアンが指揮をすると、銃をもった学生が散っていく。

 「俺たちは中だ」

 ダミアンが玄関の鍵をこわい、寮に進入した。103号室を目指す。ここは8名の女子学生がいるが、4年生のリーンという美しい金髪をもった女子学生が一番のターゲットだ。彼女は政治学、経済学に詳しく、男子学生をたびたびやりこめている。

 1年の男子学生がドアをあけると、一斉に中に入った。

 「おきるんだ、おい、おきろ!」

 ダミアンが室内灯をつけると、部屋が少し明るくなる。この明るさでは、顔も良く見えないが、この国では本を満足に読めるほどの電球は、ほとんどない。

 二段ベッドに寝ていた女子学生が、次々と目を覚ます。

 男子学生の一人が、女子学生の一人の布団に潜り込んだ。

 「きゃー」

 女子学生が大声をあげる。すぐ、ほかの女子学生もおき、そして男子学生の存在にびっくりした顔で見ている。

 「一体どうしたのよ?」

 リーンが代表していったが、ダミアンは銃を向け、黙るようにいった。その間にも、襲われた女子学生は、服を破られ裸にされていく。

 「おねがい、早くやめさせて!」

 「これは、おまえたちへの罰だ」

 「え?」

 「人を死においやってもなお、のうのうと生きている卑劣な者たちへの天からの罰だ!」

 ダミアンの声で、一斉に男子がかけ声をあげる。

 「正義! 正義! 正義! 正義!」

 ついに裸にされた女子学生は、男性器を挿入された。

 「ひー、ひー」

 彼女は痛みのあまり、まともに声も出ず空気が抜けるような声を出していた。

 「あれが悪魔の声だ! 悪魔に罰を! 正義に力を!」

 セックスが終わった。

 悪夢はまだ続く。今度はその男子学生が、部屋の隅にいた女子学生に突進していく。女子学生は逃げようとしたが、女子学生を銃で顔を殴った。

 「わ、私たちがなにをしたんでしょうか?」

 リーンが聞いたが、ダミアンは不気味にこう答えた。

 「次は、おまえだ」

 2人目の女子学生は薄暗さのせいと、顔を隠そうとしているため、顔は良くは見えないが、体はスレンダーで魅力的な体だった。

 その頃には、悲鳴をきいて部屋の外に出てくる女子学生が増えてきたが、それは廊下にいる男子学生が来ないようにと制止した。ついに緊急事態に気づき、寮の外へと逃げようとしたが、窓をあけたとたん銃をもった男子学生が近づいてくるので、寮に戻らざるをえなくなる。

 「早く、どこか隠れるところ」

 一年生のソフィアも、友達のファミーと逃げるところを探した。ベッドの下は駄目、シャワールームも駄目、食堂も駄目。

 「ここは?」

 そこは掃除道具を入れておくロッカーだった。そこに二人で入り、気休めに自分たちの顔にモップをかける。運が良ければロッカーをあけられても、薄暗い照明で、人が入っているとわからないかもしれない。

 2人目のレイプが終わると、次はリーンだった。男のものは、天高く空を向いたままだった。まったく欲望が衰えることがないどころか、正義の鉄槌をくだすごとに、ますます力がみなぎってくる。

 リーンへの愛撫は執拗だった。やがて、リーンは友人の前で熱い声をあげた。うつぶせのまま入れられた時には、思わず自分から腰を軽くつきだしたほどだった。

 同室の友人たちは、みんな目を背けていたが、ダミアンは見るように強制した。

 「聞け、悪魔の声を!」

 男はリーンを仰向けにすると正常位でまじわった。この体位は、15歳の時、大人の仲間入りした日、風俗の女とセックスした体位だった。

 じょじょにピストン運動が激しくなっていった。リーンの腰も、自然と男の動きにあわせて、うごめいてしまう。

 「あっ、あーっ、あぁっ!」

 声もじょじょに大きくなる。それに触発され、男の動きが一気に激しくなる。

 「い、いくー! あっ、あっ」

 その瞬間、リーンはレイプした相手を強く抱きしめていた。二人はぐったりしていたが、やがて男がリーンから離れた。リーンはうつろな目で宙を見つめている。

 「処女ではない女の末路を見せてやる」

 ダミアンは銃の安全装置を外すと、リーンの両腕を撃った。

 (女子大寮に掟ができるまで1  おしまい)