これぞラフマーン。とにかく音楽が最高。
STORY
Visakaの祭りが近づいてきた。その祭りの名誉ある踊り手に推薦されたのは、今年もAavudai Pillai(マニヴァンナン)−庶民の踊りであるフォークロアダンスの名手だ。息子のセルバム(Raghuman)もまた父親の踊りを受け継ぎ、Vadivelu, Charlie, Thiaguら父親の弟子達と一緒に農村で暮らしている。しかし祭りの主催者は、踊りが男性だけだと面白味に欠けると、女性舞踏家アビラミ(ヴィンディヤ)にも目をつける。アビラミは、伝統的な古典舞踊バラタナティアムの名手の娘で、母親はSri Vidhya。 その二組の家族と踊り手たちは、踊りの準備のために祭りが開催される村へやって来た。かたや庶民の踊り、かたや古典舞踏と、二組の集団はことごとく対立するのだが、若いセルバムとアビラミは次第にお互い惹かれあってゆく。お寺の中で祈りをささげるアビラミを見つけたセルバムは、彼女の清純な美しさに驚く。
二人は祭りに備えて踊りの練習に励み、また互いの踊りを尊敬していた。セルバムとアビラミの間には純粋な愛が育まれていった。しかし、娘の変化にいち早く気づいたのは、やはり母親であった。セルバムは素晴らしい青年ではあったが、二人の間の身分の違いは明らか。自己中心的で、何よりも面子を重んじる古典舞踏家であるアミラビの父親が、貧しい青年と大切な一人娘の恋愛など許すはずもない。心配した母親は、アミラビに対し「彼を愛するのは勝手だが、父親のことも考えて責任ある行動をとるように」諭す。娘はセルバムとの結婚が所詮無理であることに気づいて、一旦はセルバムに対して冷たい態度をとり、別れる素振りをする。
そんなある日、アビラミは狡猾な祭りの主催者に騙され乱暴されそうになるが、危機一髪のところでセルバムに救われる。セルバムはさらに、その悪人を村人の前で暴いたのだった。アビラミの一家は村を離れることになった。別れの時、切ない思いに胸を引き裂かれそうになったアビラミを見かねた母親は、娘の背をおして、見送りに来たセルバムの胸へと押しやった。
一方村に戻ったセルバムの方も野良仕事をしながらも気持ちは上の空。問い詰める父親に、息子はアミラビを愛していることを告白する。そうなったら、父親のやるべき事はただ一つ。一張羅の背広を着込んで、アビラミの家族の元へさっそく結婚の申し込みに出かけた。が、古典舞踏の大家であるアビラミの父Sivasankaramurthyは傲慢にも、訪れた父親を侮辱し家の外に放り出してしまう。 傷ついて戻ってきた父親をみて、驚き悲しむセルバム。二つの家の間の対立はますます深まるばかりだった。そんな折り、町に音楽ホールを建立する話が持ち上がる。音楽家たちが集合して、皆で寄付を募りあおうと話しあっているところへ、アビラミの父親が自分だけでお金を出してホールを建てると主張。一方セルバムの父親は、音楽ホールは皆のものであり、自分たちは絶対に相手より1ルピーだけ多く寄付してみせると言い放つ。セルバム達の踊りは所詮は庶民の踊り、いったいどうやってお金を集めればいいのか苦心したが、たとえ庶民でも数では負けないはずだ。今度の祭りで披露する踊りで、皆に少しずつ寄付してもらえば、十分にお金は集まるはずだ。
アビラミの方も祭りの踊りに備えていた。舞台の準備をしているとそこへ父親がやってきて娘を祝福しながら告げる。「これが終わったらお前は結婚するのだ。相手はアメリカに住んでいる青年だ。」 父親の命令に逆らえない事を知っているアビラミは苦悩のすえ毒薬をあおるが、危機一髪で一命をとりとめる。
祭りの前に、セルバムの父親は踊りの神様に感謝の祈りを捧げていた。その時背後からナイフをもった人物が近寄ってきた・・ 。父親の死を知ったセルバムは涙をこらえて舞台に立つ。音楽が流れ踊りが始まった。あらゆる村からつめかけた人々は踊りに狂気乱舞し、会場にはお札がまるで雪のように舞い上がった。その様子を遠くから眺めていたアビラミの父親は、ついに自分の敗北を知った。
MUSIC
- Aalala kanda - MS Viswanathan, Hariharan
- Soukiyama - Nithiya Shree
- Varaga nathi - Shankar Mahadevan
- Muthan Muthal - Sujatha, Srinivas
- Margali Thingal - S.Janaki, Unnikrishnan
- Mazhai Thuli - MS Viswanathan, Hariharan
MY COMMENT
物語の主題が「踊り」であるだけに、ストーリーと音楽・踊り部分がスムーズに繋がり
ラフマーンの美しいメロディラインが全編をロマンテックに彩る。つかんでいた娘の手をはなし、「愛する人のもとへ行きなさい」と目配せする母親、一張羅の背広を着て真新しいタオルを頭に巻き、大切な息子の結婚の申し込みに行ったものの、屈辱的な仕打ちをうける − 打ちひしがれて一人寂しく夕陽のなかに座り込んでいる父親。感情の細やかな表現がいい。主人公が、バラタナティアムを踊る娘の姿を山の上や砂漠の中に想像する「ソーキヤマー」、今度は民衆舞踊を踊る主人公を見てるうちに、娘は自分も一緒に不思議な城の中で歌い踊る姿を夢想する「ヴァラガ・ナティ」。いずれも、音楽も映像もとても美しく忘れがたい。だが一番印象的なのは、冒頭の「アラ・アラ・カンダー」のフレーズを反復する最後の曲「サンガマン」。明るい曲想と悲劇的なストーリーの組み合わせが悲しい。物語の最後を飾るにふさわしい胸を打つ一曲。父親役のマニバンナンの演技が泣かせる。音楽の前評判に反して、俳優が新人であったこと、物語は古いタミル映画の使い回しで新鮮味がないとの理由でタミルではヒットには至らなかったというのが不思議に思える、隠れた名作。
評価 : ★★★★☆ 見逃すべからず。
<VCD> 「SANGAMAM」 Pyramid PVCD 1230
<CD> 「SANGAMAM」 (Padayappa/Vaaleeとカップリング) Pyramid CD PYR 8832

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