運用を開始して四年を経過した盆栽ポートフォリオですが、ここに来て大変な難局に
差し掛かっています。本稿では過去の運用経過の計数を振りかえり、盆栽ポート
フォリオ理論で企図していた運用が実現できているかどうか、簡単な検証を行って
見たいと思います。
まず以下のグラフは盆栽ポートフォリオの月次収益率とその1年移動平均を表示した
ものです。盆栽ポートフォリオ理論では、その時々の高パフォーマンスファンドを組入れて
景気サイクルをイミュナイズするようなポートフォリオを目指していますが、ご覧の通り
1年移動平均は見事なサイクル性を見せています(笑)。
現在かなり下方に突っ込んできていますが、かつて1999年10月頃に
現出したアップサイドの振れには未だ届いていません。前回の黒転→
赤転のサイクルが2年弱であることを思うともう少し我慢の時が続くん
でしょうか?まあ、いずれにしてもまだ株式波動のワンサイクルも
完投していないのが現状であり、目指す効果を実現するには先がまだ
長いというのが現時点での妥当な判断でしょうね。
あとこれはいうまでもないことですが、分散投資によるリスク低減効果
は当然企図するところでしたが、どうでしょう?以下のグラフは投資開始
来の月次収益率の標準偏差と1年移動標準偏差を表示しています。

投資開始来の標準偏差はほぼ6%前後に収束しています。また最近
NASDAQものへの投資を増やしたことで振れが大きくなってしまった
気がしていましたが、計数を見る限りは1年移動標準偏差もむしろ
トレンドより少な目のリスクしか近時は発現していないことが分かります。
やはり「下げ」は心に痛いということですね。
半年に一度新しいファンドを一つづつ増やしてきた訳ですが、
分散投資という意味ではある時点からはあまり限界効用がなかった
といえるでしょう。確かにファンド間の相関を測定していても、時間分散
にも関わらずさほど相関の低い組み合わせは生まれていないのが
現実です(そもそもきれいな逆相関を見せるアセットクラスがどれほど
あるのか?という議論はありますが。。。)。
結論的には、分散投資はある到達点に達しており、これ以上ファンドを
増やすことによる効果はあまり期待できないかもしれません。
まあ、新しいファンドに投資するのはもはや趣味の領域なので止め
ませんけどね。
最後にMozart Rankingによるファンド選択についてです。今まで投資した
ファンドは過去のいずれかの半年ですさまじいパフォーマンスを示したもの
ばかりです。市況の悪化によりパフォーマンスの絶対水準が落ちるのは
やむを得ませんが、INDEXと比べた場合はどうでしょう?以下の図は現在
投資開始して1年以上経過しているファンドの評価です。
| INDEX対比超過平均月次収益率 | 合成INDEX | ||||||
| 3ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 決定係数 | ベータ | 対象市場 | ヘッジ比率 | |
| メリル・アクティブ | 1.53% | 1.11% | 0.59% | 0.379 | 0.545 | TOPIX | - |
| 大和・外国 | -0.59% | -1.33% | -2.41% | 0.600 | 0.748 | DOW | 0% |
| DKA・海外グロス | 1.94% | 0.13% | -2.39% | 0.225 | 0.378 | DOW | 20% |
| 日興・海外マルチ | -2.61% | -2.80% | -2.99% | 0.871 | 1.125 | NASDAQ | 95% |
| 野村・アメリカ店頭株A | -1.62% | -2.31% | -1.42% | 0.815 | 0.948 | NASDAQ | 100% |
| フィデ・ヨロパA | -3.71% | -3.17% | -2.50% | 0.215 | 0.686 | FT100/CAC40/DAX/MITBEL | 100% |
| パート・ナスダA | -3.64% | -3.03% | -1.96% | 0.854 | 1.098 | NASDAQ | 100% |
今回は評価用のINDEXを凝ってみました。ポイントは以下の通りです。
@対象市場は当該ファンドのアセットアロケーションにおいて5割を越すポーションを
構成する市場をピックアップ。複数市場ある場合は実際の組入れ比率に基づき
合成した。
A海外ものについては為替の影響を実際のヘッジ比率に基づき加味。オープン部分に
ついては為替の損益を、ヘッジ部分に付いては金利差により発生するプレミアム、
ディスカウントを反映。
個別評価ではメリル・アクティブとDKA・海外グロスはまあ合格点ですが、他のファンドはちょっと
困った感じです。特にβが1以下なのにベンチマークに負けているファンドはかなり問題かもしれ
ません。ただ特に決定係数が低いファンドについてはINDEXを合成する際の対象市場がこれで
良いのか?という問題はありますし。。。。
このテーマに付いてはもう一寸手法を洗練させる必要がありそうです。