硝子化融解(ガラスかゆうかい)

吉野ヶ里遺跡より出土した管玉の組成を調合した
batch(バッチ・・・調合されたガラス原料)を
飛鳥池遺跡出土坩堝 に近い形状で製作した坩堝に入れ、
蓋をして火床に入れ溶融する。

通常、珪砂がナトリウム分と結び付きガラス化する為に1300℃を超える温度で
長時間溶融しなければならない。
溶融時間は溶融窯や坩堝の大きさや形状に左右されるが、4時間以上の溶融が必要となる。

ここで大切な事は、どの様に長時間高温を作り出すか?である。
七輪窯で温度を上昇させるには鞴(フイゴ)を絶えず動かし新鮮な空気を送り続ける作業を行う
これは結構な重労働である。

水揚げ作業
それでは鋳造型への流し込みを・・・・
金や銀ならそれも出来るでしょうが、ガラスは溶けている状態でも粘性が高く、
タラーリとしたガラスを鋳造型に流し込むなど至難の技、
たとえ上手く入ったとしても、粘性の高いガラスは空気に触れた表面から固化していくので、
道具の乏しい時代には、切りよく定量切断する事などはもう神業であったであろう。
まず不可能ですね。

ここで出来たガラスを流し込むと考えた方・・・残念でしたな。


ただでさえ貴重なガラス素地を大雑把な作業で無駄には出来ない。
水揚げ作業を行いガラスを取り出すのである。
おおっ出来てる出来てる。
えっ?エメラルドグリーンだ。
吉野ヶ里遺跡の管玉のライトブルーのガラスにはならなかった。
なぜだろう・・・・・

原因は珪砂である。
珪砂に含まれる不純物に鉄分が多く含まれていたに違いない、
ある程度の選別をしたものの、人力での鉄分の除去は難しい。
原料の段階からの精製が行われていたのか?
成分が違うのか・・・

珪砂を使わず石英等で珪素分を代用すればもっと近い物となったであろう。
出来あがったガラスは細かく砕きもう一度坩堝へ
これは一度ではガラス化しないものや偏りをなくす為の攪拌を目的とする。
カレットの攪拌はガラスの融解を助け脈理の減少には効果的である。
この時に未融解物や坩堝や燃料等の不純物も取り除く、
これを怠るとたとえ製品として成形しても割れてしまったりするのだ。
この精製作業を数回繰り返す事で良質のガラスが生まれる事となる。

このように硝子化した状態のガラスの砂をカレット(cullet)という。
再製硝子はここまでの作業がないので比較的簡単に
コスト的にも低く抑える事が出来る。
カレットになった状態のガラス溶融は1時間ほどに短縮される

現代の様に坩堝が大きければ坩堝内の攪拌も考える事が出きるが、
このように小さな坩堝だと、対流を期待する事は出来ず、
このように水揚げ作業を繰り返す事によりガラスの精製を行う。

ガラス瓶等のリサイクルは有効的な手段である上に
化石燃料の節約にもつながるのだ。

このようにホンの少しの成分の違いにより、色調変化をしてしまいます。
色のついたガラスと、透明のガラスの分別収集に御協力をお願いいたします。

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