大根バブリング

質の良いガラスを作り出すにあたり、一番大変なのは、ガラスの均一化であろう。
粘性の高いガラスは、鉄棒でかき混ぜようともとても簡単に動くようなものではない。
たとえ動いても、すぐに鉄棒が熱くなり、作業を中断せざる終えない。
中断すれば、ガラスが鉄棒にくっ付いて、折角のガラス種を無駄にしなくてはならない。
しかし、目の前は灼熱地獄長時間の作業にも限界が・・・・・・
体力を使わず、昔の知恵を拝借。
水の力でガラスをかき混ぜるのである。

下記の図の説明は多少省略してありますが、この作業を何回か繰り返す事により、
脈理(みゃくり)と呼ばれる筋を減少させ、
ガラス組成の均一化を図る事により、冷却時の破損防止につながります。

大根を栽培する・・・
大根の後ろに見えるは
        ガラス工房。
確かにガラスの為に
栽培している大根といっても
過言ではない。
大根を輪切りにする
当方では3cmぐらいの厚みに切る
坩堝の大きさに合わせて調整する。
輪切り大根と鉄パイプ
ちょうど棒の先端に大根がつくように
突き刺し抜く。

写真では撮影出来ないので
絵で説明します。
坩堝の中を横から見たものと思ってください

黄色と赤の表示は
ガラスの流動を説明するもので、
実際は区切りがあるものではありません。

ガラスの中に鉄棒を突っ込みます。
その時、手元は指で蓋をします。

鉄棒内の空気は膨張し空気鉄砲の様に
大根坩堝の底に発射されます。

それと同時に鉄棒を抜き出します。

ガラスの中に残された大根は、
大根の中に含まれる水分が急激に熱せられ
酸素と水素に分裂
その時、大根の体積の1,000倍以上になり
その空気は膨張していきます

空気は上面のガラスを押し上げ
ガラス面が隆起します。

空気の層が上面に移動するにあたり
側面のガラスは中央に移動します。

やがて空気のそうは破裂し
大根は黒焦げになりガラスガラス面に移動

中央にあったガラスは上の部分に移動

このように側面のガラスは底面に
中央のガラスは上面に

焦げた大根は炭化し、ガラスにくっ付くことなく
はさみで容易に取り除く事が出来ます。


大根バブリングの見解は蜻蛉玉久雄が独自に解釈するもので、
こうしなくてはダメというものではなく、実際にはやらなくていいのかも知れません。
一般のガラス工房が全てこのような工程で製作しているわけではありません。


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