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裏銀座縦走 烏帽子岳2628m〜野口五郎岳2924m〜水晶岳2986m〜鷲羽岳2924m〜三俣蓮華岳2841m〜双六岳2860m
―北アルプスの中央を歩く―
いよいよ梅雨が明け、夏本番になりました。今年の夏山はどこに行こうかと考えましたが、以前、燕岳から眺めた、裏銀座の抹茶色と残雪の白が印象的だった稜線を思い出し、あの稜線を歩いてみたい、と考えました。そこで、3日かけて、高瀬ダムから新穂高まで歩いてみることにしました。 1日目 Date:2007/8/10 はれ 高瀬ダム6:10-ブナ立尾根登口6:40-烏帽子小屋10:40/10:55-烏帽子岳11:35/11:50-烏帽子小屋12:35 歩行合計時間:5時間55分 2日目 Date:2007/8/11 はれ 烏帽子小屋テント場5:15-野口五郎小屋7:35/7:50-水晶小屋10:40/10:50-水晶岳11:20/11:30-水晶小屋12:00/12:10-鷲羽岳13:55/14:10-三俣山荘15:35 歩行合計時間:9時間20分 3日目 Date:2007/8/12 はれ 三俣山荘テント場5:10-三俣蓮華岳6:00/6:05-双六岳7:10/7:20-双六小屋8:10/8:25-鏡平小屋10:25/10:35-わさび平小屋13:40/14:00-新穂高バス停15:10 歩行合計時間:9時間00分 写真上は烏帽子岳のオベリスク 写真中は水晶岳 写真下は鷲羽岳
1日目 ムーンライト信州号で、信濃大町まで行く。ここから他の3人と合い乗りで、高瀬ダムまでタクシーで向かう。ダムの堰堤でタクシーを降りる。堰堤を歩き、トンネルを通ってしばらく歩くと、ブナ立尾根の登り口に到着する。ここで、野口五郎小屋のテント場が既に廃止されたという記載を発見する。予定では、この日は野口五郎小屋までいくつもりだったので、予定変更が必要になる。登り口には水場があり、水を補給する。ここから、いきなりの急登が始まる。ブナの森の中を急激に高度を上げていく。道には、全行程を12分割した標識があり、現在地がどのあたりなのか、だいたいの目安がつく。この尾根を下ってくる登山者もいる。 途中で針葉樹林へと変わり、展望が開ける箇所もある。4番の標識が2208メートルの三角点がある箇所だった。やがて樹高が低くなり、ダケカンバが目立つようになってくる。稜線が近いことがわかる。1番の標識がある箇所からゆるく登っていくと、稜線に出て、一旦、道は樹林帯を下っていく。少し下ったところに烏帽子小屋がある。少し休み、ザックを置いて、烏帽子岳に向かう。森を抜け、コマクサがきれいに咲いているざれた稜線を登ると、ニセ烏帽子につく。ここから烏帽子岳のオベリスクが見事に見える。その向こうには、立山連峰もきれいに見えている。道は一旦下り、平坦な稜線を歩いていくと、分かれ道がある。そこを左手に入り、潅木帯を登っていくと、オベリスクが間近に見えるようになる。道は、オベリスクの裏へと周り、最後には、急な崖を鎖伝いに登ることになる。登りつめた頂上部には誰もいない。明日向かう水晶岳から鷲羽岳もきれいに見えている。ここで昼食を取り、ふたたび鎖場を下り、烏帽子小屋でテント泊の手続きをする。テント場は小屋から少し歩いたところにあった。 2日目 翌日は、朝からきれいに晴れている。テントを撤収している間にも、既に出発していく登山者も多い。撤収が終わり、ザックを担いで、テント場を後にする。最初、少し下った後、三ッ岳へと登る。高度差300メートルのゆるい登りだが、朝一番の体には応える。三ッ岳の頂から振り返ると、立山・剱が間近に見える。更にその右手には、鹿島槍や五竜岳、そして白馬の特徴的な頂上もきれいに見えている。すばらしい眺めを楽しみながら、ゆるやかな稜線を歩く。いくつかのピークを巻きながら歩くと、道が分かれている。お花畑コースと展望コースだった。せっかくなので、展望コースへと入る。稜線を登っていくと、視界が開け、これから向かう稜線や、赤牛岳から水晶岳まで続く稜線、そして、その左手には鷲羽岳までずっと見渡せる。また、左側は燕から大天井までの稜線も見渡すことができる。とても気持ちのよい道を歩いていくと野口五郎小屋に着く。
小屋で一息ついたあと、再び歩き始める。ゆるやかに登っていくと、ひろびろとした野口五郎岳に着く。あまり特徴のない頂だが、展望はすばらしい。北鎌尾根を従えた槍ヶ岳が目の前に迫ってくる。そこからゆるやかな道を歩いていく。真砂岳のピークを巻いて道は続く。道は西側へと曲がり、途中、いくつかのピークを越え、美しいお花畑の間を歩く。最後の岩峰を越えると、道は急激に下り、その後に続く水晶小屋までの赤茶けた登りが目の前に見える。かなりの高度差を登らなければならないことがわかり、気分的に疲れる。一旦、東沢乗越まで下り、いよいよ水晶小屋まで最後の登りへと入る。道は赤茶けた土の崖につけられており、滑落しそうで、やや緊張する。目の前に水晶小屋が見えてくるが、なかなかこの登りはきつい。最後の階段を登りきると水晶小屋に着く。 小屋にザックを置き、空荷で水晶岳に向かう。この道を往復する登山者は多い。しばらくはゆるやかな道を歩くが、やがて、険しい崖につけられた道を歩くようになる。水晶岳の名の由来となった、水晶と思われる白い鉱物の帯が大きな岩の中に目立つ。そして、最後は、険しい道を登っていくと、水晶岳の頂上に着く。頂上部は狭い。登山者が数人いて、写真など撮っている。昼になったので、周囲はかなり雲が湧いてきて、遠望は利かなくなっているが、頭上は晴れていて気持ちいい。これから向かう鷲羽岳は見えている。ここで昼食にする。食後、もと来た道を戻るが、途中で雷鳥の親子を見かける。 水晶小屋で飲み物を買い、目の前のワリモ岳へと向かう。道は一旦下り、再び登っていく。ワリモ岳への登りはそれほど苦にはならなかった。ワリモ岳からは再び下り、目の前の大きな鷲羽岳へと登っていく。この道は急だが、それほど高度差はないので、思ったほどきつくはなかった。登りきった鷲羽岳の頂上部分は結構広い。目の前に池が見える。あいにく、槍の穂先はガスに隠されている。眼下に三俣山荘がはるか遠く見えている。少し休憩した後、三俣山荘への道を下り始める。道はざれた砂の中をつづら折れに続いている。いくら降りても山荘はなかなか近くならない。いいかげんくたびれたころ、やっと、山荘へのハイマツの道へと出る。ハイマツの間を歩いていくと、山荘に到着する。早速テント泊の手続きをする。テント場は広く、水も豊富で気持ちがいい。
3日目 3日目もよく晴れている。テントを撤収し、歩き始める。目の前に三俣蓮華岳が朝日に輝いている。左手に巻き道もあるが、せっかくなので、三俣蓮華岳へと登ることにする。この日も最初は高度差300メートルほどの登りだが、急な登りなので、朝一番の体には応える。なんとかがんばって、三俣蓮華岳の頂上に着くと、薬師岳から、黒部五郎岳にかけての稜線が一望にできる。さらには、笠ヶ岳から、乗鞍、木曽御嶽まで見渡せる。そして、朝日の中、槍と穂高が高い。振り返ると、鷲羽から水晶岳にかけては、日があたっていないので、黒々と見える。三俣蓮華岳の山頂には、長野、岐阜、富山三県の境界の標識がある。一周回ってみる。 三俣蓮華岳を後にすると、一旦、ゆるやかに道は下り、再び登りとなる。ピークを越えると、目の前に双六岳が大きく見える。再び一旦下った後、双六岳へと登っていく。息を切らせて登りつめると、そこが広い双六岳の頂上だった。たくさんの登山者がいる。風が強く、肌寒い。目の前に槍と穂高が大きい。双六岳の丸い稜線越しに眺める槍ヶ岳の写真は何度も見たことがあるが、双六岳の頂上部が北西が小高くなっているということはこれまで知らなかった。頂上を後にし、広く平らな道を歩いていく。やがて道は急激に下っていき、眼下に双六山荘が見えている。たくさんの登山者が登ってくる。 双六山荘で飲み物を買い、振り返ると、鷲羽岳が大きく見えている。小屋を後にし、テント場を通り、道は緩く登っていく。下りに慣れた体には意外にきつい。左手に槍・穂高、そして焼岳を望みながら、いくつもの小さなピークを越えていく。途中、雪田の脇にベンチがあり、たくさんの登山者が休んでいる。やがて、弓折岳が近くなり、分岐になる。鏡平の池と小屋が見えている。鏡平方面へと下っていく。この斜面はいくら下っても、森林にならないので、日に照らされて暑い。なかなか鏡平が近くならない。たくさんの登山者が登ってくる。やっと鏡平に着き、一息いれる。小屋から少し行った所の池のほとりが、有名な逆さ槍の撮影ポイントだった。この日はよく晴れて槍・穂高もよく見えていたが、風があり、池が少し波立っていた。 そこから再び、暑い下り道を降りていく。お盆休みになったせいか、ものすごく多量の登山者が登ってくる。この下りがまた、長かった。いくら下っても森林帯にならず、日差しは強く、いつ果てるともなく道は続く。途中、ばてて休んでいる登山者たちも多い。登りにとってもつらそうだ。途中、きれいな水が流れる川のほとりに出る。顔を洗い、水を飲むと、実に気持ちよい。そこからまた、長い下りを続けると、広い河原に出て、ダートの林道に出る。そこからまたしばらく歩くと、ワサビ平の小屋に着く。ここでソーメンを食べて、昼食にする。そこからしばらく歩くと、右手に笠新道の入り口がある。そこから新穂高のバス停まで一時間ほどだった。出発直前の平湯温泉行きのバスに乗り、平湯温泉で、新宿行きの高速バスに乗る。帰りの中央道はやはり渋滞した。 さすがに北アルプスの中央を歩くルートです。天候にも恵まれ、北アルプスのほとんどすべての峰々を眺めることができました。やはり晴天の中を歩く稜線は気持ちがよいものです。今回、特に印象的だった、黒部五郎岳は、いずれ訪れてみたい、と思いました。 Topページへ アルプス・八ヶ岳の山々へ 2007年の山行記録へ |