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西駒ヶ岳(木曾駒ヶ岳) 2956m ・ 空木岳 2864m
―麓から歩く中アの名峰―
なかなか梅雨が明けません。しかし梅雨明けを見越して7月最終週に休みを取ってしまいましたので、取りあえずやや天候が良さそうな7/27〜29に中央アルプスへ行ってみることにしました。しかし西駒(木曽駒)へ登るのにロープウェイを使ったのでは、それは登山とは言えないような気がしますので、桂小場ルートで登ることにしました。しかもクラシックなルートを堪能するため(ほんとはタクシー代を節約するため)麓の伊那市から歩くことにしました。 1日目 Date:2003/7/27 くもり 伊那市バスセンター10:20−小黒渓谷キャンプ場12:20/35−桂小場13:05−ぶどうの泉13:25/40−大樽小屋15:45 歩行合計時間:4時間55分 2日目 Date:2003/7/28 くもりあめ 大樽小屋5:00−西駒小屋6:50/7:10−西駒(木曽駒)ヶ岳9:40/10:20−宝剣岳11:10/20−檜尾岳16:00−檜尾小屋16:10 歩行合計時間:10時間00分 3日目 Date:2003/7/29 あめくもり 檜尾小屋6:20−木曾殿小屋9:05/15−空木岳10:35/40−空木駒峰ヒュッテ10:45/11:05−池山避難小屋15:05−駒草の湯16:05 歩行合計時間:9時間05分 写真上は分水嶺からの行者岩 写真中は檜尾小屋近くのお花畑 写真下は空木岳頂上 1日目 伊那市バスターミナルはJRの駅のすぐ近くだった。ここで降りた登山者は他にいない。バスターミナルで身支度をして歩き出す。地図を見ながら伊那の住宅街を抜けて行く。住宅が途切れると畑の中の農道を歩く。これから向かう山々が見えるが、上のほうはガスに隠れている。とうもろこし畑や水田の間を道は続く。谷が近づいてくると道の傾斜も急になる。やがて渓谷の間を進むようになる。かなり高度が上がってくる。しばし歩くと、小黒渓谷キャンプ場に着く。ここで少し休み、食事にする。
小黒渓谷キャンプ場を発ってしばし歩くと看板があり、桂小場の登山口を示している。ここから湿った林の中の道に入る。展望のない道をしばし登るとぶどうの泉に到着する。ここで水を補給する。ぶどうの泉からはつづら折れで高度を上げていく。かなり登ったと思うころ、野田場に着く。ここの水場は水量が少なかった。ここで今日唯一の登山者とすれ違う。ここから更に展望のない森の道を登る。標高が50メートル上がる毎に標高表示があるので、それを目安に登っていく。いいかげん歩きつかれたころ、大樽小屋に到着する。小屋には誰もいない。こじんまりとしたわりといい小屋だった。 2日目 翌日の朝は天気がよいように見えたが、歩き出すと太陽が雲にかくされてしまった。再び針葉樹の森の中を延々と登る。次第に傾斜が急になり、胸突き八丁にさしかかる。朝一番の急登は結構こたえる。なんとか胸突き八丁を登りきると、胸突八丁の頭の標識がある。ここから少し潅木帯を登ると風衝地になり、分水嶺に差し掛かる。行者岩がガスの中で見えている。駒ヶ岳はガスにつつまれている。しばらく登ると西駒山荘が見えてくる。ここで水を補給する。 西駒山荘からはハイマツ帯をゆるやかに歩く。農ヶ池分岐からは登山者が多くなる。千畳敷から頂上を経由して周回するコースを歩いているようだ。軽装・何も持たない登山者も多い。少し急な登りを何度か繰り返すうちにガスの中に標識や社が見えてきて頂上に到着したことがわかる。頂上にはたくさんの人がいた。ガスで何も見えない。ここで昼食にする。そのうち雨が降ってくる。雨具をつけて出発する。頂上から下っていくと、たくさんの人が登ってくる。ビニールガッパをつけている人も多いが、傘で歩いてくる人もいた。中岳を越えて宝剣岳へのルートに入る。こちらへ入る人は少ないようだ。単独の年配の人と一緒になる。鎖場などが続くため、ゆっくりと登る。岩場は急で切れ落ちているものの、ホールド・スタンスも豊富で鎖も設置されているため、慎重に行動すれば難しいところはない。晴れていれば高度感はかなりのものだと思うが、ガスで何も見えない。しばらく慎重に岩場を登ると宝剣岳の頂上に着く。
宝剣の頂上には人がひとり立てる岩があるが、この上に立つのはかなり怖そうに見える。ガスの中からロープウェイ駅のアナウンスが聞こえてくる。宝剣を発って急な岩場を下る。しばらく鎖場を降りていくと、道はゆるやかになる。しばし歩くと三ノ沢岳への分岐に着く。三ノ沢岳に向かう人も多い。そこからしばらく歩いて極楽平に着く。ここから先の縦走路へ入ると人がいなくなる。雨のふきつける中、稜線をたどる。ガスの中から突然、岩峰が目の前に現れたりする。地図を何度も確認し、現在位置を把握しようとするが、ガスの中、同じようなピークが何度も現れるので、現在位置の特定が難しい。檜尾岳はまだか、と思い、ピークを登る度にまだ先があることがわかって、精神的に疲れる。かなり歩いて疲れがたまったころ、ひときわ大きいピークを登るとそこが檜尾岳の山頂だった。ここから縦走路をはずれ、東へ下っていく。そこにハクサンイチゲやシナノキンバイが咲いているお花畑があった。そこから檜尾小屋までハイマツの間を歩いていく。檜尾小屋は真新しく、とても快適だった。今夜の泊まりは7人でゆったりと泊まることができた。 3日目 翌日は早朝から強風が吹き荒れていた。冷たい雨も降っている。この風の中、稜線を歩くのは危険そうなので、檜尾尾根にエスケープすることを考えていたが、6時ごろになって風が収まってきた。同宿者のうち、ドイツ人と日本人のふたりづれと、夫婦のパーティーは発っていった。少し遅れて出発する。檜尾岳で夫婦のパーティーを追い越す。風はおさまったが、冷たい雨が降りしきる。ガスの中、ゆるやかな稜線をたどっていると、不意に岩峰の急な登りや鎖場が現れたりする。ドイツ人と日本人のふたりづれの後姿がすぐに見えているが、なかなか追いつけない。熊沢岳の手前で今日はじめての登山者とすれ違う。そして熊沢岳を過ぎたところで先行のふたりを追い越す。そこから長い稜線をまた歩き、いくつかピークを過ぎると東川岳に到着する。ここから坂を下ると木曽殿小屋に到着する。雨はなんとかやんでいた。
飲み物を購入して空木岳への登りにかかる。いきなり急坂が始まり、かなり苦しい。振り返るとガスが動き、東川岳から下るふたりづれが見える。手を振ってくれるので、大きく手を振り返し、木曽殿小屋から下るふたりに別れを告げる。かなり苦しいが急坂を登ると第一ピークに到着する。目の前にとても険しい岩のピークが見える。ルートはそのピークの右側を巻くようについている。しかしそのルートもかなり急な岩壁についている。鎖や鉄の足場があり、ホールド・スタンスとも豊富なので、特別難しくはないが、かなり切り立っているので注意が必要だ。そこをすぎるとさらにもうひとつピークがガスの中から現れる。その先に空木岳の頂上部がぼんやり見える。最後にざれた斜面を登りきるとそこが空木岳の頂上だった。 空木岳の頂上には誰もいない。とても静かで、そしてほとんど何も見えない。ほんの少し休んだ後、空木駒峰ヒュッテへ降りる。その間、登ってくるひとりの登山者とすれ違った。ヒュッテのベンチで昼食を取る。ご主人と少し話をする。下るルートはふたつにわかれているが、尾根ルートのほうが短い時間で下れる、と教えてもらう。出発してからハイマツ帯を延々と下る。ガスの中から大きな岩が現れる。やがて潅木の中に入り、空木平からの道が合流する。ひとしきり下ると針葉樹林になる。暗い森を延々と下る。途中で若い男性に追い抜かれる。まよい尾根の危険個所の看板で男性に追いつく。ヒュッテの手伝いにきているという。ここから危険な個所が続くので、慎重にいったほうがよい、と教えられる。 男性が発ってから、少し遅れて出発する。かなり切れ落ちた個所が続く。足場がぬれていて滑りやすい。まよい尾根の途中で、単独者2名と3人のパーティーとすれ違う。しばらく緊張して下ると悪場の終わりを告げる看板があった。そこからまた延々と下りは続く。かなり下り、1800メートル地点あたりから広葉樹林になる。それから池山避難小屋入り口まですぐだった。そこから落葉松林を下っていく。やがてまた林は広葉樹林へと変わり、しばらく歩くと林道の終点に到着する。さらにそこから雑木林の暗い道を延々下っていく。なんどか林道を横切り、檜の暗い植林帯を延々と下ったところで、やっとスキー場の脇に出る。車道に出ると宝剣岳が目の前にきれいに見えている。いつのまにかガスが晴れていた。そこからバス停まですぐだった。 ほとんど展望が得られなかったのが残念ですが、伊那市から歩いたため、西駒(木曽駒)の高さ・大きさを体で感じることができました。伊那市の出発点の標高が600メートル台ですから、西駒までの標高差はなんと2300メートルにも達します。これは黒戸尾根からの甲斐駒に匹敵します。また、西駒から空木までのルート、池山尾根ともに長く、この長いルートを歩ききれたことに充実感を覚えます。また、雨にぬれた高山植物の花々も、とてもきれいでした。あと、駒ヶ根高速バスセンターの通りを南に100から200メートルほど行ったところの左手にある、カウンターだけの小さな餃子専門店の餃子はとてもおいしく、おすすめです。 Topページへ アルプス・八ヶ岳の山々へ 2003年の山行記録へ |