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ノーツとWebSphereの結婚
( 20030113 )

Japanese/English

ノーツユーザにとって最近もっともホットな話題は米IBMのロータスソフトウェア部門のジェネラル・マネージャ、アル・ゾラー氏の交代だろう。ゾラー氏の交代が今年(2003年)に入って報じられて以来、日本中のノーツユーザの一人として、アル・ゾラー氏の交代によってノーツの製品戦略がどのような影響を受け、それによって自分たちの仕事がどうなってしまうのか期待と懸念の交錯した熱心な議論をしない人はいない(筆者からの注:こんなことを本気で書いていると勘違いしてもらうと困る)。

この文書は主に米eWEEK誌のゾラー氏退任に関する記事をもとにして書いているので、英語が読める方は下の記事のほうを参照してもらったほうがよい。

ゾラー氏はそもそもロータスがIBMの一事業部門になった後初めてのトップだが、今後はブエル・ダンカン氏の後任として米IBM社内のiSeries(旧AS/400)サーバグループのトップになるとのこと。この異動はiSeriesを同社が近日中に発表する予定の「eビジネス・オンデマンド・コンピューティング」の取組みの一部だという。

どうやら米IBMはiSeriesサーバを、同社の主要ソフトウェア(DB2、WebSphere、Tivoli、ロータス製品など)を導入した状態で出荷し、顧客が必要に応じてそれらの機能を利用できるようにするといったことを考えているようだ。ゾラー氏は過去数十年間、IBM社内で主要なソフトウェア事業部門の主要ポストを歴任しているため、この新規事業に適任と判断されたようだ。

ゾラー氏の後をひきついでロータス・ソフトウェア部門のトップに就任するのは、Ambuj(なんと発音するのか筆者はよく分からない)ゴヤール氏、46歳でIBMで21年のキャリアを持つベテランである。1982年にIBMのT.J.ワトソン研究センターに入社、DB2、WebSphere、RS/6000、そしてあのチェスを指すことで有名になったディープブルーなどの開発を指揮してきた。

WebSphereの開発を指揮した人物が、今度はロータス製品の事業部門を指揮するというのは、ノーツユーザにとってはなかなか示唆的な事実だろう。eWEEKの記事には書いていないが、ノーツ/ドミノがWebSphereとの統合を強めるという既定方針を確証するものではないかと考えたくなる。

ゾラー氏はロータス製品をIBMの製品戦略にうまく統合するという使命を完遂した上での異動だと、ロータス製品のコンサルティングに強いRHSコンサルティングのリチャード・シュワルツ社長は話しているようだ。一般的な人物評として、ゾラー氏はロータスをIBMに統合するための政治的な取組みを円滑に進めるのに最適な人物で、一方、後任のゴヤール氏はどちらかといえば技術的な側面に強みをもつと言われているらしい。

いずれにせよゾラー氏の後任に元WebSphereの開発リーダが就くというのは、ドミノがJ2EEの世界との統合を進めることを切に期待しているすべてのノーツ開発者にとって朗報であることには違いない。いっそのことLotus ScriptのAPIをすべてJavaベースに書き換えて、ドミノの基本的な開発言語は@関数とJavaということにして欲しいものだと思っている。

ノーツのRAD(Rapdi Application Development)環境としての強みを残したままJ2EEの技術を導入できれば、ノーツ/ドミノを「閉鎖的だ」として嫌っている人々も安心してノーツ/ドミノをソリューションの一部として統合することができるようになることは確実だ。若手開発者がJ2EEの世界に踏み込むとき、ノーツ/ドミノとWebSphereの組み合わせが最適な「入門編」になればノーツ/ドミノの名前はIT業界から消え去ることは永遠に無いだろう。


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