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iSeriesでドミノサーバ統合
( 20030111 )

Japanese/English

2003/01/03、米ロータスのWebサイトに出版社ジョン・ワイリー&サンズのノーツ導入事例が掲載されたので、先日のヴァージンアトランティック航空に引き続いて勝手に翻訳してみる。

ワイリーの事例はノーツサーバの統合、かっこよく言うと「サーバ・コンソリデーション」というやつである。単にノーツサーバを統合しただけで米IBMのWebサイトでは立派なノーツ事例扱いなのだから、国内のノーツユーザ企業も日本IBMに活用事例として掲載を申請しない手はないと思うのだが、どうだろうか。日本のロータスがあまり乗り気でないなら、自分で英語の原稿を作って米ロータスへ送ってみるとか。ただこの程度の事例でも掲載されてしまうというのは、ノーツの新規導入事例が少ない証拠なのかもしれないが。

ジョン・ワイリー&サンズという出版社は科学技術専門書で有名。コンピュータ業界の方なら黄色いペーパーバックの洋書『〜 for Dummies』で一度はその名前を見かけたことがあるだろうが、このシリーズは同社が最近買収したハングリー・マインズ社のヒット商品だ。

同社は1807年創業、ニュージャージー州に本拠を置き、全世界20の拠点に3,200名の社員を擁するグローバル企業である。過去6年間に中小の買収を繰り返した結果、4つの大陸にまたがる堅固で統一された電子メール基盤が不可欠となっていた。

同社はこれまでもノーツを利用していたのだが、最近までWindowsNTサーバで運用していた。しかしNTサーバではサーバ1台あたり200ユーザしか収容できないという限界があり、1999年までに北米に7台のサーバが分散配置される状況になっていたという。同社が買収を繰り返して急激に拡大するにつれ、Windowsサーバは明らかに性能の限界に到達していた。

同社がもっとも最近買収したのは、上述の『〜 For Dummies』シリーズで有名なハングリー・マインズ社や、ウェブスターのニューワールド辞典、クリフノーツ社のスタディーガイドなどで、その結果500名以上のユーザが新たにノーツ利用者になった。

Windowsプラットフォームに頼っている限り、一日のうち電子メールにアクセスできるのは20時間が限度だったようだ。ユーザ数の増加に対応するにはもう3台のサーバを追加し、合計10台のサーバが必要になる計算だった。その上、役員レベルが全世界の各拠点に出張するため、電子メールは24時間接続できるようになっている必要があったが、実際には東海岸時間に限定されていた。

これらの問題を解決するために、同社はノーツサーバをIBMのiSeriesサーバで統合することにした。同社はすでに基幹業務システムにiSeriesを利用していたし、ノーツの電子メール機能そのものにまったく不満はなかった。したがってiSeriesサーバ上でノーツを稼動するという決定は非常に合理的だったと言える。サーバ統合によってシステム管理コストを抑え、24時間サービスを実現することができた。

結果として7台のメールサーバを1台のiSeriesサーバに集約することができ、ユーザにもIT部門にも大きなメリットがあった。iSeries 820サーバ上のノーツは数千ユーザを収容する能力があったため、2,300ユーザのメールボックスを単一のサーバに収容でき、まだ処理能力には余裕がある。しかもサーバが統合されたためメール配信の遅延がなくなった。以前はメール配信に10〜15分を要していたが、今は1分以内に配信が完了する。

また同社はWebブラウザベースの電子メール利用を提供するために、iSeries 820サーバ上にiNotesを導入したようだ。その結果ユーザは同社のプライベートネットワークにダイヤルアップすることなく、インターネット経由のセキュアな環境で、空港やキオスクからでもブラウザをつかって電子メールを送受信できるようになった。

ノーツを基盤とする電子メールシステムが同社にもたらした恩恵は、単に24時間のメールサービスというだけにとどまらない。ノーツのおかげで買収による事業拡張が容易になったのだ。ユーザ数の増加にも柔軟に対応できるので、たとえばハングリー・マインズ社を買収したときは、ノーツのおかげで両社の統合が円滑に進んだ。短期間でハングリー・マインズ社のOutlookをノーツに移行することができ、メールデータの変換も容易に実現できたという。

ところで日本のノーツ利用企業にも、いまだにR4.5xやr4.6xベースのシステムを利用しているところがあるだろう。R4.xは残念ながらあまり拡張性が高いとは言えず、所定の性能を得るために複数のサーバにノーツデータベースを分散させている企業が多い。

そんな企業にとってはワイリー社事例のようなサーバ統合は切実な問題なのではないか。残念ながらこの事例紹介にはノーツのバージョンの記述がないが、サーバ統合はまだまだ国内のノーツ利用企業の間でもホットな話題でありつづけるだろう。


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