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あなたの心を映す鏡
( 19990806 )

Japanese/English

日経BP社がインターネット視聴率調査というのをやっていて結果が公開されている

この不況下でもパソコンの売上は伸び、とくに電子メール、掲示板、チャットなど純粋にネット上のコミュニケーションを楽しむためにパソコンを購入する人が増えているらしい。

ウンナンの『ホントコ』で女性タレントが電子メールで恋人を探すという人気コーナー、宇多田ヒカル本人が登場する公式サイト、先日の東芝ビデオ問題など、インターネットというものの存在感が今までパソコンと縁のなかった人にも広まってきたからだろう。

インターネット視聴率調査というのが出てきてもおかしくない。将来的にはマーケティングの観点からテレビの視聴率以上の意味が出てくるだろう。と、どうでもいい前書きはこれくらいにして、1999年6月の性別・年齢別月間集計について独断で分析してみたい。

データは男女別・年齢別(20〜34歳、35〜49歳[、男性のみ50歳〜])に次の7つの数値がインターネット・ドメイン別に集計されている(ドメインとは「http://member.nifty.ne.jp/masada/」で言うと「nifty.ne.jp」の部分)。


  • 視聴率(1回でもそのページを見た人の割合)
  • 一人あたり接続回数
  • 一人あたり閲覧ページ数
  • 接続1回あたり閲覧ページ数
  • 一人あたり閲覧時間
  • 接続1回あたり閲覧時間
  • 1ページあたり閲覧時間

    ちなみに下記の分析は日経BPのサイトからダウンロードしたExcel97形式のファイルをカット&ペーストでタブ区切りのテキストファイルに変換して、MS-Access95に読込み、ドメイン名をキーにSQLでデータどうしを結合しながら行なっている。

    まず上記の日経BPのサイトでも触れられているが、男女で視聴率の差が大きいサイトを調べてみる。以下の分析ではプロバイダーのドメイン名は無視する。個人サイトを表していると思われ、ドメイン名で集計された状態ではほとんど無意味なデータだからだ。

    さて、男性はよく見るが女性はあまり見ないページの上位は、マイクロソフト、インプレス、ベクター、日経BP、読売新聞、ソニー、porncity.net。パソコン・報道・エッチサイトの組み合わせで非常に分かりやすい。

    逆に女性はよく見るが男性はあまり見ないページは、ティーカップ(tcup.com)、フレッシュアイ、東京大学、「ぴあ」など。ティーカップは有名な無料掲示板で、女性がインターネットを情報収集手段というよりコミュニケーション手段と見る傾向が強いことが分かる。

    検索エンジンを見てみるとInfoseekとYahoo!Japanは男性の方がやや多め。逆にフレッシュアイは女性の方が多い。goo、excite、lycosはそれほど大きな差はない。確かにInfoseekやYahoo!は機能的で味も素っ気もないが、フレッシュアイは見栄えはする。見栄えで言えばexciteも負けないが、やはり東芝の知名度か?

    よくわからないのが東京大学だ。視聴率は微々たるものだがなぜか女性が男性の2倍になっている。これは調査対象の偏りのせいかもしれない。

    次はもっと極端に、男性は見たが女性は一人も見なかったサイトを抽出して視聴率順に並べてみた(この分析のためのSQLを書いてMS-Access95が副問い合わせに対応していることを初めて知った)。1位からIO-DATA機器、エプソン、ツートップ、ソフマップ、キャノン販売、ヨドバシカメラ、メルコ、T-ZONEと、非常に分かりやすい結果が出た。インターネットで周辺機器や格安パソコンを物色して回っているわけだ。

    逆に、女性は見たが男性は一人も見なかったサイトを抽出してみると、これも面白い。視聴率の上位から、花王、資生堂、amuser.net、calen.ne.jp、講談社、magnet.ne.jp。花王、資生堂がしっかりと登場しているわけだから、化粧品など女性消費者向け商品関連の企業は、自社サイトが案外顧客とのBtoCマーケティングに役立つということを知るべきだ。

    amuser.netは女性ユーザに人気のポスぺに対応した独自サービスを提供しているプロバイダ。calenは女性限定のプロバイダ。どちらも特殊なのであえて名前をあげておいた。magnetはNTTデータとサンリオが共同で開発したネット上のコミュニケーション・スペースだ。チャットに参加するとサンリオのキャラクターに返信できるらしいので、興味のある方は是非どうぞ。ポスペにしてもそうだが、やはり女性向けにはキャラクター商売が圧倒的に強い。(と言いつつ僕は職場で「たれパンダ」のうちわを愛用している)

    その他にも、キュピーマヨネーズ、UCC、通販で有名なフェリッシモ、おもちゃのトミー、マガジンハウス、味の素、阪急百貨店など、先ほどの男性だけに出てくるドメインと比べると、男女の消費性向の差が意外にハッキリ現れるのが面白い。

    さて今度は年齢別に男女比較してみる。20〜34歳の男女で視聴率の差が大きいサイトはどこだろうか?男性の視聴率が高いのは、ヤフー、インプレス、tripod.com、xoom.com、geocities.com、bekkoame.ne.jp。最後の4つがなぜ登場するのか分かる人には分かるだろう(エロねた多し)。

    逆に同年代の男女で女性の率が高いのは「ぴあ」、懸賞・プレゼント情報の「Chance-it!」、キリン(ビールのキリンです)、日本テレビ、NHK、オリコン、マクロメディア(たぶんShockwaveをダウンロードする女性が多いのだろう)、Apple(女性にはMacファンが多い?)、全日空(海外旅行の空席検索?)、テレビ東京、日本航空など。

    35〜49歳の男女で男性の視聴率が高いのは、マイクロソフト、日経BP、インプレス、ソニー、ベクター。その他、新聞社やビジネス関連のドメインが多い。この年齢でもやはりbekkoame、nettaxi、porncityは載ってきますな。煩悩というのは恐ろしい。

    逆に35〜49歳で女性の視聴率が高いのは、なぜか検索エンジンのライコス、東芝EMI、フレッシュアイ、ティーカップ、マクロメディア、日本テレビ、NHK。MediaGalaxyみたいなオンライン・ショッピング・サイトも登場している。

    最後に同性で年齢によって視聴率に差のあるドメインを調べてみる。男性の20〜34歳と35〜49歳を比較して若い年代がよく見るページを抽出すると、Yahoo!Japan、tripod.com、geocities.comが上位。ティーカップのような掲示板サイトは男性でも年齢別に比較すると、若い人の方がよく利用している傾向がハッキリ出る。

    逆に同じ男性でも中年世代がよく見るページは、日経新聞、エプソン、日刊スポーツ、楽天市場、mapion(オンライン地図)、全日空、パソコン価格情報(www.kakaku.com)、Apple、シャープ、ネットスケープ、読売新聞など。

    女性では若い世代がよく見るドメインに、bekkoameが出てきたりする。中年世代より16ポイントも多くなっているのはどういうこと?もぉ〜エッチなんだから(bekkoameはHだと決めつけてゴメンなさい)。

    また日経BPは若い世代で中年世代の2倍の視聴率になっている。これは女性の勤続年数の短さと関係しているに違いない。元OLさんも結婚して家庭に入ると日経BPよりショッピング・サイトということになるのだろう。あとリクルートのISIZEも中年世代比で2倍の率を誇っている。

    逆に中年世代の女性が若い女性に比べてよく見るドメインは、ライコス、フレッシュアイ、Yahoo!。これはネットサーフィンはポータルサイトで息切れして、メール中心に利用しているせいかもしれない。

    その他、気づいたことを書いてみると、まず男女ともプロバイダのドメイン名が大半を占めている。これはインターネット利用の中心が個人ホームページの閲覧であることを示している。つまりインターネットはテレビ・新聞など大資本が牛耳るマスメディアとは本質的に異なり、基本的に1対1のコミュニケーションを基盤としたPtoP(person to person)のメディアだということだ。

    最後にどうでもいい情報。視聴率は高くないけれど、特定の男性が何度もアクセスして、しかもいちばんじっくりと内容を読んでいるサイトは、DOS/Vパラダイス。

    やはり視聴率は低いけれど、特定の女性がたくさんのページを見ているドメインはporncity.com。逆に特定の女性が1ページずつ時間をかけてじっくり見ているドメインはxoom.com。どちらもエロサイトなのだが....。

    そういうわけでインターネット視聴率はまさに世相を映す鏡といったところでしょうか。きれいにまとまったところで今回のエッセーはお開き。


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