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瀬戸・信楽訪問記

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● 瀬 戸 焼

 「せともの」といえば陶器の一般名詞と思われている人も多いのではないでしょうか。ある調査によると、陶磁器のことを「せともの」と呼ぶ地域は日本の70%に上るとのことです。瀬戸の陶器、陶磁器は江戸時代から江戸を中心に庶民の使う陶器として発展してきたのです。
 こうした瀬戸焼きの広がりは、瀬戸の窯元の貪欲なまでのマーケティングにあるのではないかと個人的には思っています。招き猫にしても、土人形で招き猫が売れていると知った瀬戸の窯元が、陶器として売り出したのではないか……。そんな感じがするのです。


【ぶつくさ日記 その484〜485】より抜粋

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−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−平成9年8月12日(火)晴れ

● PM 1:17
 「手打とんかつ」なるわけのわからない店で昼食。頼んだのはみそカツ御膳一三五〇円。
 顔がだいぶんと焼けている。かっかしている。
 知多半島道路を終点の大高で下りる。そこから県道五九号線で名古屋市を斜めに突っ切っている途中。ここから国道三六三号線に乗り継ぎ、東へ行けば瀬戸に着くはずだ。
瀬戸市アクセス
観光ガイド「Welcome to SETO」より
● PM 1:47
 うまかった。甘辛い味噌が良い。ヒレのトンカツも柔らかくて美味しい。叩いて柔らかくしたのだろうか。衣もこうばしくて歯ごたえがあって文句無し。うまかった。朝から何も食べていないせいもあるかもしれないが。

● PM 2:45
 瀬戸市到着。どこに行けば良いのだ。

● PM 3:00
 『品野陶磁器センター』。駅前をわけの解らない内に通り過ぎてしまい、看板に沿って走っていたら、山の中にある品野陶磁器センターなるところまで来た。展示即売場みたいなところだ。

● PM 3:11
 何にもなかった。瀬戸市の簡単な案内図は手に入れた。市街地に戻ろう。

瀬戸焼シリーズ
瀬戸焼きシリーズ
● PM 3:52
 『せとものプラザ』。電話ボックスも瀬戸物。
 大阪の千日前で買った亀甲の招き猫と同じものを見つけた。ずっと伊万里焼きだと思っていたが、瀬戸焼きだったのだ。実は、同じ型を使っていると思しき招き猫の底に「伊万里」と彫ってあったので、亀甲の猫も伊万里だと思ったのだ(こちらには底に「福」の刻印)。そうか瀬戸だったのか。しかし、なんで似ているの? デザイナーみたいなのがいて、こんな型で猫を焼いて見ませんかと売って回る業者がいるのだろうか。
 ということで、瀬戸焼シリーズ三匹。黒が布団付きで二七〇〇円。ぺーズリー刷毛目が二二〇〇円。一珍水玉が二五〇〇円。それと貯金箱になった素焼きに色を塗っただけの猫四八〇円。
 もう一つ面白いものを見つけた。この前、出雲の人からチラシを送ってもらった「両手上げ招き猫」を事務所のカウンターに置いてあったのだ。じろじろ見ていたら、事務所に兄ちゃんに不審人物のような視線を浴びせられた。

「瀬戸焼シリーズ」については、〔招猫大解剖〕「瀬戸と伊万里の招き猫」で検証しています。
「両手上げ招き猫」については、〔平成珍猫百覧会〕を参照ください。

● PM 4:10
 『陶磁器センター』。ここには見るべきものはない。置いてある招き猫は持っているものばかり。
国府陶器店
国府陶器店
観光ガイド「Welcome to SETO」より
● PM 5:02
 もうくたくた。
 とにかく買った。赤絵左右二匹で一六〇〇円。唐草の前垂れに全身に小判が散る藍の猫九〇〇円。それと軒先でざるにてんこ盛になっていた招き猫の貯金箱百円。百円だ。招き猫の貯金箱といえば、底に穴があって紙で蓋をしている。再利用可能だ。しかし、これはお金を出すには割るしかない。使い捨てだ。続いて底に「福」シリーズ。青バラ千五百円。キキョウ柄千五百円。
 招き猫を探して瀬戸の街を歩いての雑感。
 街には映画館があった。しかしつぶれていた。商店街があった。しかし閉まっていた。昔は賑わった街なのだろう。陶磁器産業が盛んだった頃、住民がたくさんいて、周囲の村落から娯楽を求めて集まって、矢田川沿いの瀬戸の街も人が行き支ったに違いない。しかし、交通網が発達し、人は名古屋に流れた。娯楽を求めて、仕事を求めて、人は名古屋へと流れて行った。
 二〇〇五年に瀬戸で万博が開かれるそうだ。この街に万博が。こんな寂れた街に万博が。名古屋と会場を結ぶ新しい交通アクセスが建設されるだろう。人がいっぱい瀬戸に来るだろう。しかし、素通り。瀬戸は場所を名古屋市に貸したような状態になるのではないだろうか。名古屋市のホテルは儲かるだろう。観光客は名古屋市に金を落とすのだ。
瀬戸市街  矢田川に沿った街並は温泉街を思わせる。夕方になれば浴衣を着て歩きたくなる風情を持っている。残念ながら瀬戸には温泉が無い。もし温泉があったならば……。万博を開く金があるのなら、温泉掘りに金を使った方が良いような気がする。
 しかし疲れた。汗をかいて疲れた。とにかく風呂に入りたい。

● PM 5:35
 風呂屋を見つけた!
 県道六一号線を西に向かって走りながら、これからどうするか考えた。とにかく風呂に入りたい。そこで、途中、風呂屋があればさっぱりした後、名神高速道路に乗り、どこかのパーキングエリアで一泊。信楽に向かう。高速道路に乗るまでに風呂屋がなければ、このまま帰る。風呂に入らなければとても眠れたものではない。
 で、尾張旭市で風呂屋を発見。「あさひの舎」という大きな風呂屋だ。

● PM 6:22
 サウナあり、塩サウナあり。露天風呂にジェット風呂。極めつけは金風呂。金のメッキ(だと思う)の浴槽だ。一人だけ入れる。しかし、誰も浸かっていなかった。
 風呂から上がり、身体を拭いていたら、話声が聞こえる。
「休みの日はここに決めてます。一番リラックスできるんで……」
 ロビーに出ればソファがあり、テレビを見ながら身体を冷ます。奥の方には食堂もある。ビールもある。楽しい楽しい。
 平日大人四五〇円。
 さあ、名神高速へ。明日は信楽だ。

● PM 7:31
 春日井IC手前で夕食。またトンカツ。今度はロースだ。

● PM 8:07
 いやいやうまかった。こんな柔らかいロースカツには滅多にお目に掛かれない。名古屋人は豚の食べ方を知っている。難点は料理が出て来るのが遅いことと味噌汁がまずいこと。

● PM 9:21
 多賀SA。駐車スペースがいっぱいだ。ガソリンが中途半端なので、ガソリンスタンドがあるサービスエリアで夜を過ごしたい。しかし、竜王ICまではパーキングエリアしかない。しかも、トイレしかないパーキングエリアは暗いし汚いからあまり好きではない。
 さて、どうしようかと悩んでいたら、簡単なことに気が付いた。ここで給油して行けば、パーキングエリアでもガソリンの心配をしなくてすむのだ。
 ということで給油。
 もう一つ先まで行こう。

● PM 9:40
 黒丸PA。今夜はここで寝る。


● 信 楽 焼
信楽の狸
パンフレット「しがらき」より

 信楽焼は日本古窯のひとつに数えられています。天平14年、聖武天皇の紫香楽宮造営にあたり、瓦を焼いたのは始まりといわれます。
 実際に産業として成り立ったのは鎌倉時代からで、京都に近いということで、室町時代の茶道の発展とともに信楽の名も知られていったとのことです。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−平成9年8月13日(水)晴れ

● AM 7:31
 起床。よく寝た。すっきり。
 昨夜は止るなりすぐに寝た。夜、二回目が覚め、一度トイレに立ったが、三時以降は夜が明けるまでぐっすり寝ていた。

信楽市地図
パンフレット「しがらき」より
● AM 7:44
 今日の目的地は信楽。焼きもの紀行だ。中身は招き猫買い漁りだけど。
 竜王ICで下り、県道一一九号線を南下する。小一時間で信楽に着くだろう。近くに(といっても二十キロ弱あるが)宮乃温泉という露天風呂があるらしい。それもよろうかと思う。
 さあ、出発。

● AM 8:50
 信楽到着。しかし、朝早いせいかどこも閉まっている。で、コンビニでサンドウィッチを買い朝食。
七福神招き猫  ここまで来るのに道に迷い、遠回りをした。その原因は地図にある。地図には通りやすい道に色がついている。お勧めルートだ。しかし、これがまた県道や国道を外れているから、実際に走ってみると標識はないし道は狭いし走り難い。それもそのはず、この地図は『ツーリングマップル』。バイク乗り用の地図だ。コンパクトだし、ガソリンスタンドが細かく書いてあるので買ったのだが、よくよく見ればバイク用の地図だ。車では通り難い道が多いのも当然だ。それに駐車場の情報が無いのも当り前。

● AM 9:32
 いきなり千六百円。七福神を膝に抱えた招き猫。
 素焼きの傘立てでいい招き猫があった。七千八百円。小さいか、安ければ買うのに。

● AM 9:55
 『陶芸の森』『信楽産業展示館』。信楽博の跡地だろう。
 常滑とのセンスの差を感じた。花器、茶器、日常食器、アイデア商品、どれをとっても信楽の方がワンランク上である。元気いっぱいだ。やはり京都に近いために、古くからセンスを磨かれて来たからだろうか。

● AM 10:36
信楽焼のタヌキ  『たぬきや総本家登録商標狸庵』。狸だらけの店。
 カウンターの奥に、マイクを持った三十cmほどの招き猫がいた。非売品だろう。
 ここに来るまで、十件ほどの窯元を回ったが、置いてある招き猫は常滑焼きのものばかり。信楽らしいのは一匹だけだった。六百円。現代的デザインであまり好きではないが。福助はいいのがあった。やはり京都に近かったからだろうか。

● AM 11:28
 「信楽温泉」と看板があったので入ってみたら、「温泉水」だった。風呂ではないのだ。湧き出た温泉をポリタンクに汲んで帰れというわけだ。十リッター三百円。だまされた。

狸っぽい信楽の招き猫
狸っぽい信楽の招き猫
 信楽は狸だらけだった。どこの窯元も駐車場の半分ぐらいに狸を並べていた。蛙も多かったが、やはり狸である。もういいかげんにしてくれと言いたくなるほど狸だらけだった。
 もうくたくた。じっくり見る気になれない。次の目的地へ行こう。露天風呂、温泉だ!

● AM 11:53
 逆方向。もう帰ろう。

● PM 1:01
 枚方市。国道一号線に合流するところで渋滞。
 国道三〇七号線を走ったが、逆方向に走っていた。これがまた枚方方面。で、帰ることにした。しかし、信楽って近かったんだな。これなら日帰りで行ける。

● PM 2:22
 到着。総走行距離二六二八九キロ。窯元巡りは五九〇キロの旅でした。

● PM 10:08
 買って来た招き猫を整理。もうどこでいくらで買って来たものか解らなくなって来た。どうしても素性を思い出せない招き猫が一匹だけいる。


瀬 戸

■ 住所 ■
愛知県瀬戸市

■ 交通 ■
名鉄せと線尾張せと駅下車/愛知環状鉄道せと市駅下車
東名高速名古屋ICより約30分

■ 問合せ ■
瀬戸市観光協会
(0561)85-2730

■ ホームページ ■
瀬戸物のホームページ
大瀬戸焼展

信 楽

■ 住所 ■
滋賀県信楽町

■ 交通 ■
JR琵琶湖線草津駅経由 JR草津線貴生川駅乗換 SKR信楽高原鉄道信楽駅下車
名神高速瀬田西IC・瀬田東IC・栗東ICより約30分/名阪国道壬生野ICより約30分

■ 問合せ ■
信楽町観光協会
(0748)82-2345

■ ホームページ ■
信楽町のホームページ
しがらき焼 陶新


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