
難波八阪神社訪問記
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【ぶつくさ日記 その439】より抜粋
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−平成9年3月26日(水)曇り
● AM 11:22
今日は休み。久々に外出。難波八阪神社というところに行く。招き猫がいるそうだ。大阪市営地下鉄なんば駅から徒歩五分らしい。
● AM 11:55
地下鉄を下りてから十分ほど歩き、難波神社を見つけた。
難波神社は浪速区元町にある。中小企業ビル街の真ん中に位置している。元町二丁目ということしか知らなかったが、高い樹々が見え隠れする一角にヤマを張っていくとすぐに見つかった。塀のところに「なんばのおまねきさん 難波八阪神社」と看板が出ている。
場所を確認したのでデジタルカメラ(カシオQV−10)の電池を買いに行こう。
● PM 12:06
近くの小さなスーパーでアルカリ電池四本を購入。店番のおっちゃんは酔っていた。
● PM 12:19
『難波神社』(nanba-zinzya)。汚い神社だ。子供達の遊び場でもあるらしい。
石の鳥居をくぐると、正面に巨大な獅子の顔がある(僕は東の鳥居から入りましたが、南の鳥居が正面のようです)。三階建ぐらいの高さだろうか。博覧会のパビリオンのようだ。
『大獅子殿(oozisiden)』というらしい。難波神社に古くから伝わる木彫りの「招き猫」と「獅子舞い」ならびに「狛犬」をイメージしたと案内板に書いてある。獅子と犬は解るとして、どこが猫なのかよく解らない。
獅子の口の中が殿中であり、正面のガラス張りの神棚に黄金の獅子の面がふたつ奉られている。招き猫も奉納されているが、一番目立つのは達磨である。殿中の看板に「狸 他抜きのお守り 八兵衛神社」とある。勝負事で他を抜くという洒落のようだが、狸まで登場して、何がなんだかよく解らない。
大獅子殿の右手にあるのが本殿だ(南の鳥居から入ると正面になる)。鉄筋コンクリートの味気ない神殿である。左手には達磨のおみくじ自動販売機があり、右手には招き猫のおみくじ自動販売機。当然、招き猫の方へ行く。お賽銭を五円放り込み、手を合わす。神殿にはたくさんの木彫りの招き猫が奉納してある。木彫りの招き猫は平面顔が多く、可愛くないのは何故だろう。お参りが終わるとおみくじ。三百円を箱に入れ、おみくじを引く。触った感じでは、豆招き猫が入っているようだ。
神殿の前のベンチでおみくじを開ける。境内では親子が野球をし、姉妹がバレーボールをしている。おみくじの封を切ると、ビニールシートでパックされた銀の招き猫が出て来た。おみくじは二か国語である。吉だった。
● PM 1:27
近所の中華料理屋で酢豚定食を食って来た。ニンニクがよくきいていた。
さて、再び難波神社境内。さすがは商人の町、浪花の神社である。そこかしこに「初穂料五〇〇円」とか「祈祷料五〇〇〇円」と貼り紙をしている。いたるところにおみくじの自動販売機があり、境内真ん中の八角堂のような自動販売機には、「開運招福おみくじ」「まねきねこのおみくじ」「七福神おみくじ」「恋結び・縁結び・花みくじ」「開運おみくじ」「幸福おみくじ」「商売繁昌おみくじ」「合格おみくじ」と、八種類のおみくじがある。各三百円。
お守りも自動販売機で、大獅子殿の横に六台ほどある。本殿にも数台ある。一台で二十種ほどのお守りを売っており、招き猫のキーホルダーもあった。僕が買い集めたものと同じ物が倍の値段で売っていた。
正面の鳥居に向かう参道横に、絵馬のコーナーがある。十種類ぐらいの絵馬が有り、招き猫の絵馬もあった。五百円。あとで奉納しようかしらん。
で、肝心の招き猫である。境内にプレハブが建っていて、そこでお守りや恵比寿大黒の縁起物、お守りに混じって招き猫をたくさん売っている。噂の金銀招き猫もある。しかし売り子がいない。あとで社務所で聞いてみよう。
境内の端の方(本殿前)にいくと、お役目を終えた招き猫を納める棚がある(猫塚)。四段の棚に無数の招き猫が所狭しと置かれていた。雨ざらしなので、どれも薄汚れていて可哀想だった。コレクションに欲しいと思うものもあるが、さすがに手は出せない。
本殿東側の境内の隅には「古札納所」と書かれた箱がある。その上に招き猫が二個ほど置かれている。横には焼却炉があり、ここで燃やされるのだろう。
● PM 1:57
社務所に人がいたので、金銀招き猫が欲しいと言いに行った。しばらくしてセーター姿のおじさんが出て来てプレハブの鍵を開けた。「金銀招き猫」は各二千円。嘘か本当かは知らないが、ご祈祷済みだそうだ。それと升に入った「まねきます」の招き猫千五百円を買った。
六千円を払い、もらったお釣の五百円で絵馬を奉納。備え付けの油性マジックで「来福」と書く。
絵馬に願いごとを書く台に、願いごとの例がたくさん書いてある。開運招福、縁結び、安産、商売繁昌、合格、金運、家内安全、交通安全と無難なところから、ぼけ封じ、悪夢悪魔退散、因縁解脱、悪霊悪運消滅、浮気、男断ち、女断ち、禁煙、禁酒、禁馬、禁雀、禁札など色々ある。笑ったのはシンナー遊び、登校拒否。
えんぴつ絵馬というのもあって、国語算数理科社会英語と教科ごとに絵馬が別れている。
一枚五百円だから五教科で二千五百円。もう何でもありだ。
何でもありといえば、境内の端の方に「縁切り榎」というのがある。悪縁切ってくれるそうだ。縁結びから縁切りまで、ご苦労様である。もう一つ何でもありに加えると、かえるまで奉ってある。いわれは説明の必要もあるまい。
ということで、六三〇五円の散財をした難波神社を後にすることといたしましょう。おもろい神社でありました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−平成9年8月14日(木)晴
● PM 15:41
難波八坂神社。
変わっていた。招き猫も猫塚も達磨も狸も蛙も絵馬もおみくじや御守りの自動販売機も何もない。神殿に祭られていた招き猫も一匹残らず取り払われている。普通の神社になってしまった。どうしたんだろう。
祭の後のようながらんとした境内に立っていると、僕だけ取り残されたような淋しく悲しい気持ちになってきた。茫然と立ち尽くすだけ。さっきまで招き猫に会えるとはしゃいでいただけに、ショックは大きい。
難波八阪神社
■ 住所 ■
大阪市浪速区元町2丁目9−19
■ 交通 ■
地下鉄・近鉄・南海電車なんば(難波)駅下車徒歩10分