課題【 十二月 】 板尾岳人選
お年玉前借したい十二月 陽 一
住所録喪中通知が消してゆく 家 道
来年の暦気になる十二月 昭 二
ありがとう妻にひと言除夜の鐘 直 樹
溜息が一気に漏れる十二月 昭 二
(人)新年の期待を込めて十二月 勉
(地)十二月延長戦のない暦 昭 二
(天)物指しで背中掻いてる十二月 山 風
【 雑詠 】 板尾岳人選
年新たカレンダーだけを取りかえる 家 道
年の暮れ忙しそうな靴の音 勉
アフガンの雪は知らないクリスマス 将 文
年の瀬が忙しそうな顔させる 昭 二
くしゃみしてまた一年を始めます 家 道
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課題【 時計 】 板尾岳人選
流星を記憶に刻む古時計 泰 直
十秒前韋駄天固唾飲む一瞬 山 風
目覚ましが悪魔に見える二日酔い 卓 三
おふくろの時計止まったままでいる 将 文
親ゆずり時計が少し遅れだす 睦 彦
【 雑詠 】 生徒互選
(3)学生の頃の床屋で白髪かる 泰 直
(3)なで肩の猫は丸い夢を見る 忠 雄
(3)肩書きがとれて背中が丸くなり 昭 二
(3)肉抜きのカレー無いかと云うてみる 将 文
(3)ほどほどに義理を欠くにもコツが要る 家 道
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課題【 手 】 板尾岳人選
忘年会全員一致の手があがり 昭 二
ひと言は手書きも添えて年賀状 直 樹
酔うほどに手柄話のリバイバル 睦 彦
飽食に手振り足踏みダイエット まもる
手土産の酒まで空けて午前さま 直 樹
手土産と笑顔をつれて里帰り 勉
(人)農繁期聖徳太子の手を借りる 将 文
(地)遠景の富士を両手で抱きかかえ 昭 二
(天)手を貸せば母の小さき手の力 忠 雄
【 雑詠 】 生徒互選
< 山風さん 祝 叙勲 >
土に還る思いを秘めて野良仕事 山 風
陽当たりが眩し過ぎます門の菊 山 風
(3)里の秋黄金色して人招く 将 文
(3)残り紅返すさかずきほんのりと 喜美子
(3)きまじめな人生かたる友がいる 勉
(4)褒め合って次の約束するゴルフ 昭 二
(4)同窓会探しあぐねる元の顔 陽 一
(4)年令の差が駅の階段よく分かる 陽 一
(6)菊花展見ない総理や知事が賞 卓 三
席 題【 予定 】 板尾岳人選 <前回分発表>
予定表まばらとなって寒厳し 忠 雄
予定表子供の頃から不実行 卓 三
アウトドア予定を流す雨が振り 喜美子
人生は予定どおりにすすまない 勉
二重丸孫の来る日の予定表 昭 二
予定外の馬が来てからつきがない 卓 三
予定した人が来ないで酒余り 家 道
百までの生きる予定の酒楽し 忠 雄
(佳)予定表ない人生を気まま旅 睦 彦
(佳)予定では今ごろブッシュの得意顔 泰 直
(佳)予定せず気ままに歩く一人旅 昭 二
(人)予定なしだから愉しきわが余生 まもる
(地)早々に嫁ぐ予定が三十路超え 睦 彦
(天)あの服を着こなす予定ダイエット 泰 直
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課題【 台風 】 板尾岳人選
台風がそれてくつろぐ夕餉の灯 昭 二
午前様嵐過ぎてもすきま風 将 文
青空は台風一過のおくりもの 勉
(人)山里の地蔵嵐で身を清め 将 文
(地)台風が往ったかと顔出すきのこ 忠 雄
(天)台風がきても桶屋は儲からぬ 卓 三
【 雑詠 】 生徒互選
(3)お役人云えば云うほど怪しくて 陽 一
(4)自販機は丸太のようにビールだし 将 文
(4)大国は空爆野球共に見せ 忠 雄
(5)細君が取り仕切っている無事な家 家 道
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☆★☆江戸川柳(その三十三)☆★☆ 末ながくいびる盃姑さし 姑女の日向ぼっこは内を向き 百八の五六十嫁のこと あげ足を取ろう取ろうと姑ばば 入婿は下女と一緒に追ン出され すべきこと精出して婿腎虚也 女房だと思うが婿の不覚也 |
課題【 靴 】 板尾岳人選
玄関に並んだ靴見て後戻り 家 道
玄関の靴見てそっと後戻り 将 文
定年で出番よろこぶ登山靴 睦 彦
赤い靴履いて少女は夢の中 昭 二
生かされて今日も晴れやか靴が鳴る 直 樹
モミジ狩り妻と揃いの靴を買う 泰 直
ほころびが努力知ってるトウシューズ 睦 彦
厚底は卒業しましたハイヒール 家 道
(人)旅支度年齢をわすれて赤い靴 喜美子
(地)靴跡を消して風紋となる砂丘 忠 雄
(天)すりへった靴が知ってる長い道 昭 二
(軸吟)
靖国へ十文三分の靴履いて 岳 人
父の靴磨いて今日の無事祈る 岳 人
耳よりな噂を聞いているブーツ 岳 人
【 雑詠 】 生徒互選
(3)人様に苦労は見せぬ母の背な 昭 二
(3)折角のしゃれ着値段も訊いて欲し 家 道
(5)新米が届き今年も父元気 睦 彦
(6)空爆の夜も笑ってる丸い月 まもる
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☆★☆江戸川柳(その三十二)☆★☆ 雨宿り惜しい娘に傘が来る 是も縁濡れてる軒で雨宿り 近づきを考えて居る雨宿り 本降りになって出て行く雨宿り 婚礼のあした息子見世で照れ 明くる日は花嫁なにもくわぬ顔 くどかれるように花嫁脈を見せ |
課題【 鏡 】 板尾岳人選
鏡から今日の体調聞いてくる 卓 三
恋進む鏡変化を知っている 睦 彦
追い越してミラーで覗き見る美人 卓 三
悠久のロマン漂う古代鏡 睦 彦
紅を引き女になっていく鏡 昭 二
青春の夢多彩なリ万華鏡 忠 雄
(軸吟)
艀の子みなと祭で買う鏡 岳 人
鏡にも選ぶ権利がある化粧 岳 人
見ない振りして湯上りを見た鏡 岳 人
【 雑詠 】 板尾岳人選
黙々と20世紀を出荷する 睦 彦
赴任地で思い荷物を背負い込む 昭 二
1日を名所漬けするバスツァー 昭 二
抜け穴が闘争心を鈍らせる 昭 二
身内からボロ出て枯れそう月見草 山 風
不意の客番茶玉露に惑う妻 山 風
ごちそうを眼で食べているダイエット 卓 三
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☆★☆江戸川柳(その三十一)☆★☆ 子のものは親のものだに嫁困り 親父まだ西より北へ行く気なり 皆おれが業とは弱い叱りよう 口説く奴あたり見い見いそばへ寄り 孕まない仕方があるとくどくなり 口説かれてあたりを見るは承知なり |
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