2001年1月 「いちご時代の本」 

今の14〜15歳に読んで欲しい本をみんなで持ち寄りました。
14〜15歳の思春期にどんな本を読んでいたのか実のところよく覚えていません。
部活漬けの毎日で読書どころではなかったのかも。
悩みの多い年代・・・親の言葉より1冊の本の一言が心に響くかもしれません。

海辺の家の秘密
 大塚篤子 作
 はたよしこ 絵
岩崎書店 中2(14歳)たまきが主人公。京都の海辺にある古いひいおじいさんの家。
そこにはなぜか地元の人たちが近づきたがらない。憎まれてさえいる様子。
それは、ひいおじいさんが昔、兵役忌避者をかくまっていたからだった。
知りたいと探るたまき。でも「秘密」は掘り返さないのが思いやりと気づく。
女の子の心の成長を描く。
ヒガシくんのタタカイ
 群ようこ 作
角川春樹事務所 有名私立学校へ通うヒガシくんのお話。題名に反して戦わず全てを受け入れている。
「まぁいいか」と。このくらいの年の男の子ってこんな感じでしょうか?
DIVE
 森絵都 作
講談社 飛び込みでオリンピックを目指す男の子のお話。
森絵都の作品は、中高生や大人の女性に人気がある。
作品中には親、先生は出てこないか、出てきても存在感がほとんどない。
「大人に頼らず自分で考えて行動しなさい」という作者からのメッセージが
受けている理由か?
うそつきエミリー
 柴村紀代 作
 山本勇一 絵
大日本図書 小6の女の子。虚言癖のあるエミ子の話。
いじめあり、虐待あり、親にも見捨てられた子の全く救いのない話。
13歳の黙示録
 宗田理 作
講談社 子どもたちに人気のマンガ家の作品。
愛に満ちた純真なちか先生が、荒れたクラスを担任させられる。
その様子はまるでいけにえにされたようである。
話の展開がミステリーサスペンス調で、意外な結末に驚かされる。
シロクマたちのダンス
 ウルフ・スタイク 作
 菱木晃子 絵
偕成社 スウェーデンの作品。再婚した家庭で新しいお父さんのもとで
立派になっていく主人公。でも本当になりたいのは競輪選手。
日本とはまた違った風俗や社会環境を垣間見ることもできる。
家庭における夫婦・親子の愛とは何かを描いている。
夏の終わりに
 サラ・デッセン 作
  姉の結婚と父の再婚で揺れる少年の心。
川の見える病院から
 細谷亮太 作
岩崎書店 聖路加病院の小児科の先生が書いた、病気と闘う子どもたちや、小児病棟のこと。
こんなにも子どもを愛し、一生懸命な熱い心を持った大人がいる。
そのことを子どもに知って欲しい。
青いいのちの詩
 折原みと 作
ポプラ社 名門中学にいた主人公。心の傷を癒すのにちょっと反発しながらも小笠原へ。
もうひとつの『アンネの日記』
 アリソン・レスリー・ゴールド 作
講談社 生き残ったアンネの友達が書いた収容所での想像を絶する体験。
レーナ
 ジェフリー・ウッドソン 作
理論社 お母さんのいない2人の女の子だがそれぞれ境遇は違う。
レーナは父親に性的虐待を受け、やがて妹を連れて家を出る。
つきのふね
 森絵都 作
講談社  
ナイフ
 重松清 作
新潮社 短編集。いじめが描かれている。その様子は読むに耐えないほど。
もしこの子の親だったら学校に行かせられない。
BOY
 みなみらんぼう 作
サンリオ  
十一月の扉
 高楼方子 作
リブリオ出版 自分が中学生の頃に考えたり思ったりしていたことを、作品の中で表現している。
魔女の宅急便
 角野栄子 作
福音館書店 アニメもステキだったが、13歳の女の子の心を丁寧に描いている原作もいい。
15歳のCEO
 キャメロン・ジョンソン 作
PHP CEOとはChief Executive Officer、つまり社長。
とてつもなく前向きで自信にあふれパワフルなアメリカの15歳(15年間の自伝)
少年と少女のポルカ
 藤野千夜 
講談社文庫 好きな男の子がいる高校1年生の「ぼく」。「普通じゃない自分」に気づいた3人の話。
小さな魂のドキュメント あすなろ書房 (絶版)
デミアン
 ヘルマン・ヘッセ
新潮文庫 「既成観念をぶち破れ」というメッセージ。
「青年がおとなしく歩道を歩いていると、化石になってしまう」 by ヘッセ

問題提起をしているような本が並んでしまった感がありますが
これら以外にも読んで欲しい本はたくさんあります。
森絵都さんの作品はどれも個人的にはとても好きだし
最近はヤングアダルトと呼ばれる本もたくさん出ています。
大人になりきってしまう前に、ファンタジーもぜひ手にして欲しい。
ゆっくりと本を読める時間はなかなか取れなくなってきます。
まだスポンジのようになんでも吸収できるだろうこの時代に
たくさんの本に出会って欲しいと思います。