(1999年12月)

12月31日(金)  ロシアのエリツィン大統領(68)は正午(日本時間同日午後6時)からテレビを通じて国民向けに演説し、2000年夏までの任期を前に同日付けで大統領職を辞任すると表明した。憲法の規定により、プーチン首相が大統領職を代行し、3カ月以内に大統領選挙が行われる。辞任は、国際社会に大きな衝撃を与えそうだ。

12月25日(土)  米スペースシャトル「ディスカバリー」は前日に修理が終了したハッブル宇宙望遠鏡をシャトルの貨物室から観測軌道に放出した。放出作業はフランス人のクレルボイ飛行士が担当し、シャトルのロボットアームを使って行われた。

12月21日(火)  茨城県東海村のJCO東海事業所の臨界事故で、放射線を大量被ばくした同事業所製造部社員の大内久さん(35)=茨城県金砂郷町大里=が午後11時21分、多臓器不全のため死亡した。国内の原子力施設で起きた被ばく事故で死者が出たのは初めて。

12月20日(月)  442年間にわたってポルトガルに支配され、アジア最後の植民地として残されたマカオが、午前零時(日本時間1時)、中国に返還された。マカオは香港同様、外交、防衛を除く高度の自治が認められる「1国2制度」の下で、特別行政区政府が始動する。

12月20日(月)  茨城県東海村の臨界事故で被ばくし、千葉市稲毛区の科学技術庁放射線医学総合研究所に入院していたJCO社員、横川豊さん(55)は朝、同研究所を退院した。横川さんは入院3週間目ごろから急性放射線障害が出たため一般病棟から放医研の無菌病棟に移された。しかし順調に推移したため、退院が決まった。

12月17日(金)  気象庁は今年8月下旬から発達していたオゾンホールが、12月14日に消滅したと発表した。一番遅かった昨年に次ぐ遅さで、11月の南極昭和基地上空のオゾン全量の平均値も過去最低だった。同庁は「消滅時期は近年遅くなる傾向にあり、オゾン層の破壊が依然進行しているとみられる」と話している。
 同庁によると、今年のオゾンホールの最大面積は9月15日に記録した2504万平方キロで、過去3位の規模。オゾン破壊量は7874万トンで、過去5番目だった。

12月16日(木)  東大医科研病院の井関徹助手は「ジェー・シー・オー」東海事業所の臨界事故で被ばくした同社社員、篠原理人さん(40)の容体や治療経過を広島市で開かれた日本造血細胞移植学会で発表した。10月9日に同病院で臍帯血移植を受けた結果、白血球数は3週間で回復が見られ、現在まで安定しているという。

12月16日(木)  国連の2000年問題国際情報センターは、旧ソ連9カ国にある68基の原子炉のうち、「多くは2000年問題に未対応のシステムを内蔵しているが、それらは安全に関係するものではない」との報告を発表した。

12月16日(木)  茨城県東海村の臨界事故で被ばくし、末しょう血幹細胞移植を受けたジェー・シー・オー(JCO)作業員大内久さん(35)の治療に当たっている東大付属病院の平井久丸助教授が、広島市で開かれた日本造血細胞移植学会総会で治療経過について発表、「再生医学が実用段階に至るまでは、超高線量の放射線被ばく症例の救命は困難」と述べた。
 平井助教授は大内さんの容体について、「末しょう血幹細胞移植によって、一時ゼロだった白血球数が10月16日から増加したものの、最もひどい時は1日に12リットルの体液が浸出し、極めて不安定な状態が続いている」とし、スライド写真を用いながら詳しく報告した。

12月14日(火)  スヌーピーの人気キャラクターで有名なコマ漫画「ピーナッツ」の作者として知られ、先月から結腸がんのため入院している漫画家、チャールズ・シュルツ氏(77)が来年1月4日で引退することを明らかにした。現在、世界75カ国の新聞などで掲載されており、各界から引退を惜しむ声が出ている。

12月11日(土)  総理府が発表した「余暇時間の活用と旅行に関する世論調査」結果によると、1年間に1泊以上の国内旅行に出掛けなかった人が、1994年10月の前回調査に比べ8.8ポイント増の40.5%に達した。行かない理由としては「連続した休みをとれない」(33.7%)、「金銭的余裕がない」(27.8%)が多く、ゆとりの少ない生活の実態が浮き彫りになった。調査は今年8月から9月にかけて、全国の成人男女3000人が対象。有効回収率は71.5%だった。

12月10日(金)  全国の公務員の大半に冬のボーナスが支給された。国家公務員一般職への平均支給額は、約67万2000円で、昨冬よりも約6万3000円(8・6%)少なくなった。地方公務員の一般行政職員も平均支給額が約62万8000円、約6万6000円(9・5%)減っており、いずれも過去最大の減額幅

12月9日(木)  ペットに対する虐待行為を禁じた動物保護・管理法改正案が後の衆院本会議で全会一致で可決、参院に送付される。従来は、虐待に対する罰則は3万円以下の罰金だったが、最高で1年以下の懲役へと大幅に強化されるのが特徴だ。今国会で成立する見通しで、公布後1年以内に施行される。

12月7日(火)  米航空宇宙局(NASA)は米太平洋時間未明、火星の南極付近に到達しながら交信が途絶えた無人火星探査機「マーズ・ポーラー・ランダー」との交信回復は絶望的になったと正式発表した。事実上の断念宣言で、今後2週間、さらに交信を試みるが、NASAは「交信できる可能性はほとんどない」と話している。

12月6日(月)  日米開戦の火ぶたを切った1941年12月8日(米時間7日)の旧日本軍連合艦隊によるハワイの真珠湾攻撃で、奇襲に参加した海軍の特殊潜航艇が米戦艦2隻を魚雷で撃沈していた可能性の強いことが、米専門家による最新の写真解析技術で明らかになったと7日発売の米軍事専門誌ネーバル・ヒストリー(海軍研究所発行)最新号が報じた。これまで真珠湾攻撃の戦果はすべて日本軍航空機の空爆によるものとされていたが、事実なら戦史が塗り替えられることになる。
 (追加)太平洋戦争が始まった1941年12月8日(米時間7日)のハワイ真珠湾奇襲攻撃で、日本の特殊潜航艇が湾内に潜入して、少なくとも魚雷2本を米戦艦に発射し、1本が命中した瞬間が当時の航空写真に記録されていたことが、米専門家による写真解析で明らかになった。真珠湾攻撃で海からの攻撃成功が初めて確認された。

12月5日(日)  南極で掘削された氷柱に含まれる過去35万年間の大気濃度の分析から、南極の平均気温が氷河期より10度高くなる「間氷期」に、二酸化炭素など温室効果ガスが急増していたことが中沢高清・東北大教授らの研究で分かった。自然の仕組みで生じる温室効果ガスも急増し、さらなる気温上昇を招く可能性を示した。

12月4日(土)  米航空宇宙局(NASA)の無人火星探査機「マーズ・ポーラー・ランダー」は米太平洋時間3日正午(日本時間4日午前5時)過ぎ、火星の南極付近の表面に到達したが、同日午後6時現在、ランダーから届く予定の電波を受信できていない。着陸失敗の恐れもあるが、NASAは「ランダーのアンテナが着陸後に地球の方向を見失っている可能性が大きい」とみて電波受信に全力を挙げている。
 ランダーはエンジンを逆噴射して着地するときに、ジャイロスコープ(方位測定装置)などで自分の向きを測り、着陸後、送受信アンテナを地球の方向に移動させる機能を備えている。着陸地点の砂が深かったりすると、探査機が着陸後に砂中をずるずる動いて、アンテナを地球に正しく向けられない心配があった。
 JPLの専門家は、ランダーの姿勢がずれている可能性が大きいと分析し、探査機のアンテナの向きを変える信号を送り、電波受信を試みている。火星表面への激突で破壊されたり、岩場に降りて横転した可能性は少ないとしている。
 なお、ランダーは2個の小型激突探査装置を着陸前に切り離し、火星表面に激突させており、激突探査装置からの電波は3日夜(日本時間4日午後)から地球に到達する予定だ。
 米国は1990年代にランダーを含め計5機の火星探査機を送ったが、93年のマーズ・オブザーバー、今年9月のマーズ・クラーメート・オービターとすでに2機を失っており、今回のランダーが失敗に終わると米国の火星探査計画に大きな打撃を与えそうだ。

12月3日(金)  ウグイスの密猟を防ごうと、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)の茂田良光研究員が、売買を認められている外国産と、禁じられている国内産のウグイスの識別方法を見つけた。市民団体「全国野鳥密猟対策連絡会」(密対連、事務局・京都市)はペットショップで売買されるウグイスのほとんどは国内産とみており、今回の結果を基に識別マニュアルを作り、保護や取り締まりを呼び掛ける。4、5の両日、「しあわせの村」(神戸市北区)で開かれる野鳥密猟問題シンポジウムで報告する。
 鳥獣保護法では、国内の野鳥の捕獲や売買は原則禁止だが、輸入鳥の売買に規制はない。密対連によると、鳴き声の良い国内産に人気があり、ペットショップでは国内の密猟ウグイスを主に中国で捕獲された輸入鳥と偽り、違法に売買されているという。
 国内産は、1980年以前から飼っていた1代に限って、地方自治体が1年更新で飼育を許可。環境庁によると、96年度の許可件数は全国で1358羽で、密対連は「最長10年という寿命からすると多すぎる。密猟鳥を以前から飼っていたように偽っているケースが多いはず」と指摘する。

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