(1999年6月)

6月30日(水)   国連旧ユーゴスラビア国際戦争犯罪法廷の前主任検察官、リチャード・ゴールドストーン南アフリカ憲法裁判事(60)は人道に反する罪などで起訴されたミロシェビッチ・ユーゴ連邦大統領が近々、戦争犯罪の中で最も重いジェノサイド(大量殺りく)の罪で追起訴されるとの見通しを語った。

6月30日(水)  梅雨前線の活発化に伴って西日本を襲った大雨は関東地方にも広がり、列島に大きな被害をもたらした。警察庁などによると、午前10時現在、死者24人、行方不明14人、負傷者27人に上っている。前線の北上により雨域は東海、甲信地方に移り、7月1日にかけては関東、東北地方も大雨になる見込みで、気象庁は厳重な注意を呼び掛けている。

6月28日(月)  1995年の国勢調査の時点で、東京都に住む30代前半の男性の非婚率(離別、死別を含む)は49・7%。「過去の推移を調べると、東京の数値はだいたい10年後の全国平均を先取りしているため、2005年に日本の30代前半男性の約半分は非婚になる」と、三和総研が予測を立てた。
 実際、全国男性の平均は、東京都の男性をほぼ10ポイント差で追いかけている。95年、全国の30代前半男性の非婚率は39%。2005年に49%前後となっていても、不思議でない。

6月22日(火)  県立奈良病院で、厚生省の研究班が作成した小児(6歳未満)の脳死判定基準案の検査項目を完全に満たし、一度は脳死状態と診断された新生児が、約1カ月後に脳波が復活するなど脳死と呼べない状態に回復した。脳波復活の症例は世界的にも珍しい。小児は大人に比べ脳の回復力が強く、研究班の最終的な脳死判定基準作りに影響を与えそうだ。

6月17日(木)  相対性理論を創始し、20世紀最高の物理学者といわれるアルバート・アインシュタイン博士(1879〜1955年)の脳が、平均的な男女の脳に見られない独特の構造をしていることを、カナダのマックマスター大の神経科学研究チームが突き止めた。
 76歳で亡くなったアインシュタイン博士の脳全体の解剖結果が分析されたのは初めて。報告は19日付の英医学誌「ランセット」に掲載される。
 マックマスター大のサンドラ・ウィテルソン教授らは、死後7時間後に取り出され、米国内で保存されていた博士の脳の各部位を測定し、平均的知能を持つ男性35人、女性50人の脳の解剖結果と比較した。その結果、アインシュタイン博士の脳は重さ1230グラムで、男性35人の平均1400グラムよりやや小さいが、大差はなかった。脳全体の大きさもほぼ同じだった。
 博士の脳で特徴的なのは、脳の両サイドにある頭頂葉下部の発達。この部分が大きいため、博士の脳の半球は、横幅が左右とも平均的な男性より15%広かった。とくに左半球が他の人より発達していた。また、対象グループの男女全員の脳の頭頂葉下部には脳表面に大きな溝が見られたが、アインシュタイン博士だけは溝が見当たらなかった。これは従来の脳地図になかった非常にユニークな発見で、研究チームは、溝がないことで脳の神経細胞同士の結合が強まり、大脳皮質の統合機能を飛躍的に高めることができたと推測している。
 ウィテルソン教授は、こうした解剖比較から「脳の各部分の構造の違いが、ある程度、その人の認識能力に影響を与えている可能性がある」と結論した。ただし、一方で「学習や脳の発達には環境も重要な役割を果たしている」と指摘し、「脳の構造で運命が決まるわけではない」と付け加えている。

6月16日(水)  ベルギーでコカ・コーラを飲んだ児童が体の不調を訴えた問題が起きたが、フランスでも80人以上が吐き気などをもよおしたと報告されていることが分かった。
 当地で伝えられたところによると、リールの毒物センターに同日夕までにコーラを飲んで体調を崩したとの連絡が88件入ったという。

6月15日(火)  日本の原子力発電開始に先立ち1959年に専門の学者らによってまとめられた原発事故による損害額を試算した報告書の全文が今月初め、40年ぶりに科学技術庁から国会に提出されていたことが分かった。
 報告では当時の国の年間予算の2倍以上に当たる3兆7000億円もの被害が予測されていたが、科技庁は61年に損害額を3分の1以下に抑えた要約だけを提出し、89年3月の参院科学技術特別委では、当時の原子力局長が原発事故の被害予測をしたこと自体を否定していた。

6月15日(火)  韓国国防省は午後、韓国西方・延坪島付近の黄海上で発生した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と韓国軍艦艇の銃撃戦で、北朝鮮魚雷艇1隻が現場で沈没、警備艇1隻が「半沈没」状態で航行不能となったことを確認した。

6月14日(月)  1999年1〜3月期の国内総生産(GDP)統計が10日午後の発表前に漏れ、同日の株式相場が急騰した問題で、堺屋太一経済企画庁長官は記者会見し、次回(9月)発表の4〜6月期GDP統計以降、東京株式市場が始まる前の午前8時50分に繰り上げて発表することを明らかにした。
 10日のGDP統計では、午後2時半ごろには「プラス1・9%成長」という正確な情報が市場に流れ、日経平均株価が150円も急騰した。
 経企庁側が政府・与党幹部に事前説明していたことが市場関係者の不信を招いた問題について、堺屋長官は「8時50分前に知らせるということは原則行わない」としながらも「(政府・与党幹部が)発表直前に飛行機に搭乗するなどの“非常事態”に際しては、数分前に知らせることもある」と、例外があり得ることを明らかにした。

6月14日(月)  ナンセンス漫画で人気を集めた漫画家、谷岡ヤスジ(たにおか・やすじ、本名谷岡泰次=たにおか・やすつぐ)さんが午前2時10分死去。56歳だった。

6月13日(日)  宮城県の古川市立病院救命救急センターで、脳死後に臓器移植を希望する意思表示カード(ドナーカード)を所持した患者に対し、臓器移植法に基づく脳死判定作業が行われ、夜、脳死と判定された。患者は事故で重体となり、臨床的脳死状態と診断されていた。

6月11日(金)  厚生省の「1998年人口動態統計(概数)」が発表され、昨年1年間の自殺者は3万1734人と初めて3万人を超えて過去最多を記録し、特に働き盛りの中年男性の自殺が増えていることが、分かった。これまで自殺者が最も多かった86年(2万5667人)も不況期に当たり、景気の悪化が死に向かわせたことをうかがわせる。
 昨年1年間の死亡者は93万6480人、出生数は120万3149人で、人口の自然増は前年より1万1594人減った。一人の女性が一生に生む子供の数(合計特殊出生率)は過去最少だった前年(1.388人)をわずかながら下回って1.384人となり、少子化傾向はなお続いている。

6月11日(金)  スタートレックのドクター・マッコイ役だったDeForest Kelleyが死去。79歳。

6月10日(木)  ユーゴスラビア連邦コソボ自治州からのユーゴ側部隊撤退計画について高官協議を続けていたNATO軍とユーゴスラビア連邦軍は9日夜(日本時間10日早朝)、撤退合意文書に調印した。約4万のユーゴ側兵力は10日午前4時(同11時)から撤退開始の予定で、撤退が確認され次第、NATOは空爆を停止する。

6月10日(木)  気象庁は南米沖の太平洋赤道域西部で海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」が起きていると発表した。同現象は1988年春から89年春にかけて1年間発生して以来約10年ぶり。日本の天候への影響はエルニーニョほどはっきりしないが、過去の統計によると、ラニーニャの時は梅雨明けが平年並みか早めになるという。

6月10日(木)  英国にある東芝ケンブリッジ研究所は、エックス線に代わる新しい透過撮像技術を開発し、歯の断面撮影に成功した。未開拓の領域だった遠赤外光の「テラヘルツパルス光」を使い、単なる断面ではなく、エナメル質と象牙質を区別したり、虫歯部分を検出するなど多様な画像を得た。東芝は医療など多方面で活用できる画期的技術と説明している。研究成果は14日にドイツで開かれる「光学技術に関する国際会議(SPIE)」で発表される。
 遠赤外線はエックス線や可視光線より波長が長い。人体のように水分の多い対象には吸収されてしまい、活用法が難しかった。同研究所は今回、出力を上げ周波数がテラ(1兆)ヘルツの遠赤外線のパルス光を効率よく発生する装置を開発した。物質に光を当て、内部を進むわずかな時間の遅れを検出し、コンピューターグラフィックスで2次元、3次元画像を表示した。
 重病患者の撮影を繰り返しても安全性が高い。食品や化学薬品、半導体製品の検査や、ガスの種類を特定する環境モニターにも応用を期待できる。3〜5年後の実用化を目指している。

6月8日(火)  大気中の二酸化炭素などによる地球温暖化の影響で海水温が上昇し、来世紀中ごろにはサケが絶滅する危険があるとの調査報告書を世界自然保護基金(WWF)などが発表した。
 ワシントンに拠点を置く世界野生生物基金(WWF)とワシントン州レッドモンドの海洋保護生物研究所が発表した報告によると、世界的な海水温度の上昇によって、海中生物の死滅が危機的ペースで増加しており、海に依存してい人間や他の生物への食糧供給量が減少している。  同報告は、海水温度の上昇によって、太平洋のサケを含む複数の種が餓死しているほか、哺乳類や鳥類の生命を支える北極の氷が溶けている、としている。

6月3日(木)  ユーゴスラビア・コソボ紛争の危機打開を目指すチェルノムイルジン・ロシア大統領特使と欧州連合(EU)代表のアハティサーリ・フィンランド大統領は、ベオグラードでミロシェビッチ・ユーゴ連邦大統領に米国、EU、ロシアの新和平提案を提示。これを受け、セルビア共和国議会は和平案の受諾を決めた。

6月3日(木)  放射線を浴びて切断されたDNAの修復を助ける遺伝子とそのたんぱく質を、広島大原爆放射能医学研究所(広島市南区)の小松賢志教授(50)らの研究グループが世界で初めて発見した。これまでDNAには「自己修復機能」があることは知られていたが、修復メカニズムは解明されていなかった。研究成果は、広島市で6日開かれる「原子爆弾後障害研究会」で発表される。

6月3日(木)  気象庁は関東甲信、東海、近畿、中国、四国、九州北部が梅雨入りしたとみられると発表した。昨年より1−2日遅く、平年に比べると3−6日早い。同庁によると、向こう1週間は本州南岸に梅雨前線が停滞しやすく、天気がぐずつく日が多いという。

6月2日(水)  鹿児島地方気象台は「九州南部が梅雨入りしたとみられる」と発表した。気象台によると、九州南部は向こう1週間、前線の影響でぐずついた天気となる見込みで、梅雨入りしたと判断した。九州南部の梅雨入りは平年並みで、昨年より5日遅い。

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