1月29日(金)
「海外旅行で交通マヒやクレジットカードが使用不能の事態に注意を」――コンピューターの西暦2000年問題で、米国務省は、1999年末から2000年初頭に海外への旅行を予定している米国民に対し、「金融、交通管制などのシステムに障害が発生する恐れがある」と異例の警告を発し、事実上の旅行自粛を求めた。
国務省は、とくに2000年問題による混乱が懸念される分野として、輸送、金融サービス、電気・水道、通信などを提示。(1)輸送機関の混乱(2)クレジットカード、現金自動支払機(ATM)などの誤作動(3)停電や断水――などが、旅行者に影響を与える可能性を指摘した。
ただし、「2000年問題がどこで表面化するかを予測するのは難しいうえ、問題のいくつかは、2000年1月1日より前に起きるかもしれない」と述べ、どの国が問題を抱えているのかについては明言を避けた。
世界139の途上国のうち、2000年問題に対して具体的な行動をとっているのはわずか21カ国に過ぎないとする報告書を世界銀行が発表したばかり。
米国務省は、今後も経過を追跡し、世界の各地域ごとのより詳しい警告情報を定期的に公表する方針だ。
1月29日(金) 国立天文台は、米ハワイ島マウナケア山頂の標高4139メートル地点に建設した世界最大級の光学赤外線望遠鏡「すばる」が、天体の姿を初めて観測する「ファーストライト」を行い、予定どおりの性能を確認したと発表した。
1月28日(木)
37億年前のものとみられる地球最古の生命の痕跡をデンマークの地質学チームが西グリーンランドの岩石層から発見し、29日発売の米科学誌「サイエンス」に掲載した。原始的なプランクトンと推定される。これまでに見つかっている最古の生物の化石は35億年前のものとみられ、それ以前の生命進化はなぞに包まれていた。
デンマーク地質博物館のロージング博士らは、37億年前に当時の海底にたい積してできたと考えられるたい積岩層を対象に炭素同位体の
量を分析した。その結果、他の岩石に比べて炭素12が豊富で、炭素13が少ないことが判明した。
研究チームによると、現代の海洋プランクトンは炭素13より炭素12を好んで取り込み、体を構成する炭素13の成分比率が低い。37億年前の岩石層で見つかった炭素12と炭素13の成分比率が現代のプランクトンの残がいを調べたときの値によく似ていることから、研究チームは「37億年前の岩石層には、プランクトンの残がいが含まれている可能性が強い」と結論付けた。
1月25日(月)
米ケンタッキー州のルイビルユダヤ病院は、約13年前に事故で左手を亡くした37歳の男性に、手の移植手術を実施したと発表した。臓器移植先進国の米国でも「手の移植」は初めてで、世界でも3例目。
移植手術を受けたのはニュージャージー州の医療機関職員、マシュー・スコットさん(37)。1985年暮れに爆発事故で左手を失って以来、義手を使ってきた。
手の移植手術は皮膚や筋肉、骨、神経、血管など多くの組織が関係するため、心臓移植などに比べ、はるかに複雑な手術となった。
一般に移植手術を受けた患者は生涯、免疫抑制剤を飲み続けなければならず、薬の副作用による感染や発がんリスクを新たを抱えることになる。そのため、生死と直接関係のない手などの移植手術の有用性に疑問を投げかける医師もいるが、今回はスコットさんの希望が強かったという。
手の移植は64年にエクアドルで世界第1例が行われたが失敗。昨年9月、フランス・リヨンの病院で、ニュージーランド人の48歳男性に行われ、成功したと伝えられている。
1月23日(土) 総理府は、「地球環境とライフスタイルに関する世論調査」の結果をまとめた。それによると、地球環境問題に対する関心が高まる中で、温暖化防止に役立つとされるサマータイム導入に5割以上の人が賛成していることが明らかになった。サマータイム導入については参院の超党派議連が今国会に法案提出する方針。
1月23日(土)
モスクワ郊外にあるフリョリョフ研究所は、原子番号114の人工元素の生成に世界で初めて成功したことを明らかにした。
同研究所核反応実験室のアガネシャン室長によれば、昨年12月24日、加速器の中でプルトニウム244にカルシウム48のイオンを衝突させて、新元素を生成した。原子量は289で、原子核は陽子114個と中性子175個から成っている。
1月22日(金) ロシア政府は22日までに、老朽化などのため今年夏に廃棄する予定だった宇宙ステーション「ミール」の運用期間を3年間延長し、2002年に廃棄することを決めた。宇宙ステーションへの国際的な関心が高まる中で、今後は商業利用を進めたい考えとみられる。
1月17日(日)
高村正彦外相は、フジテレビの番組で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核兵器疑惑について「持っていても不思議はない。KEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)の枠組み(合意=1994年)で核燃料棒が密封される前に若干のプルトニウムを抽出した可能性があり、その若干のプルトニウムから核爆弾が出来る可能性があるという話ではないか」と述べた。野呂田芳成防衛庁長官が14日の閣議後会見で「北朝鮮が自分で作ったか、買ってきたかは別にして核(兵器)は持っているでしょう」と発言し、直ちに「持っているか分からない」と訂正したことに関する質問に対して答えた。
外相は、米国による北朝鮮への武力行使について「可能性はそんなにない」としながらも、「KEDOの枠組みが守れなくなり、北朝鮮の核開発を放置していいのかとなると、軍事オプション(行使)の可能性はある」と述べた。
1月16日(土)
米環境シンクタンクのワールドウオッチ研究所(レスター・ブラウン所長)は、20世紀の人類活動と地球環境の問題を総括した「地球白書」の特別版を発表した。異常気象による昨年1年間の世界的な経済被害が史上最大に達するなど、化石燃料に頼った資源浪費型の経済が地球環境破壊を招いていると指摘。太陽・風力など自然エネルギーに頼る新経済システムを構築しないと、21世紀の世界人口は養えないと警告している。
白書によると、20世紀の間に世界人口は3倍、エネルギー・資源の消費は10倍になった。化石燃料に依存する資源浪費型経済が急速に拡大した結果、熱帯林の減少や種の絶滅、二酸化炭素の放出による地球温暖化などが進み、環境破壊が地球規模で進行していると分析した。
その象徴として、昨年1年間の異常気象による世界的な経済被害が890億ドルとなり、96年の600億ドルを超えて史上最大になった点を挙げた。この被害は80年代10年間の被害総計を上回る。中国は揚子江のはんらんにより過去44年間で最悪の洪水被害を被り、ハリケーン「ミッチ」に襲われた中米では1万人以上が死亡した。
白書は「現行の経済で、80億人以上になると予想される世界人口を養うのは全く不可能だ」と結論付けた。再生・再利用を重視する持続可能な経済に移行する必要性を指摘し、「21世紀は、かつての産業革命に匹敵する環境革命が必要だ」と強調した。
1月15日(金)
英の有力シンクタンク、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)は、世界の主要123都市を対象とした生計費調査結果を発表、最も物価の高い都市は東京、第2位が大阪・神戸で1年前の調査と同じだったことを明らかにした。
それによると、東京、大阪・神戸は円安の進行で1年前に比べると生計費指数自体は大きく低下、第3位の香港との差が縮小した。またロシアやアジアの多くの都市では通貨危機の影響で物価が顕著に低下、昨年3位だったモスクワは88位に後退、シンガポールや台北、ソウルなども大きく順位を下げた。米国ではニューヨークが昨年の19位から14位に上昇した。
1月14日(木)
小渕恵三首相は、自由党から野田毅氏を自治相に起用するとともに、閣僚を2減らした内閣改造を行い、自民、自由両党による連立政権を発足させた。改造後、小渕首相は首相官邸で記者会見し、「新しい保守の理念をもって協力し合い、国家と国民のために大きな役割を果たしたい」と述べ、保守勢力再結集という連立政権の意義を強調した。
小渕首相は内閣改造について、2001年の省庁再編など行政改革推進の観点から閣僚を20から18に削減する一方、行政の停滞を生じさせないため、必要最小限にとどめたことを説明。当初入閣を求めた小沢一郎党首ではなく野田氏を起用した理由について「小沢氏は『党務に専念したい』ということで、自由党は野田氏を推挙した。同氏は政策通として内外から高い評価を受けている」と述べた。
小渕首相は参院選での自民党敗北を受けて昨年7月末に自民党単独政権の小渕内閣を発足させたが、参院で同党が大幅な過半数割れをしていることから、政権基盤を強化するため、発足後わずか5カ月半で自由党との連立政権樹立を決断した。
連立政権は96年1月に自民、社民、さきがけ3党で発足した橋本内閣以来。昨年6月1日の自社さ連立政権解消後、5年ぶりに自民党単独政権が復活していたが、これにより再び連立政権に戻ることになった。
1月12日(火)
文部省宇宙科学研究所は、日本初の惑星探査機「のぞみ」の火星到達は当初予定していた今年10月から4年余り遅れて、2003年末から2004年初めになると発表した。地球の引力圏を離脱する際に噴射装置の不調を起こしたことが原因で、燃料消費が節約できる軌道に変更した。
宇宙研によると、のぞみは昨年12月20日、地球引力圏離脱の際、噴射装置のバルブの不調が生じ、予定より多く燃料を消費した。このため、のぞみの軌道に修正を加え、当初、太陽の周りを半周する予定だったのを、三周することにし、その後、02年12月と03年6月の2回、地球に接近。地球の重力を利用して軌道を変更するスイングバイを実施して、火星に向かうことにした。
1月8日(金)
埼玉県和光市の男がインターネットを通じて購入したクロロホルムを女性にかがせて暴行しようとしたとして、婦女暴行未遂などの容疑で逮捕、起訴されていたことが分かった。警視庁は販売した人物が必要な都道府県知事への登録を受けていないとみて、毒劇物取締法違反の疑いで捜査を開始。他にも購入者がいるとみて割り出しに全力を挙げている。
起訴されたのは埼玉県和光市、山田勉被告(29)。調べによると、山田被告は昨年10月20日午前3時すぎ、東京都北西部の無職女性宅に侵入、就寝中の女性に暴行しようとした疑い。女性が抵抗したため山田被告は逃げ出し、その際クロロホルムの入った瓶などを置き忘れた。
1月7日(木)
伝言ダイヤルに登録していた若い女性3人が神奈川県内で男に薬物を飲まされ、2人が昏睡(こんすい)状態に陥って凍死し、女子大生が財布を奪われた事件で、同県警捜査本部は午後、同県大井町出身で住所不定、無職、星野克美容疑者(23)を女子大生に対する昏睡強盗の疑いで逮捕した。
調べでは、星野容疑者は先月28日午後4時ごろ、伝言ダイヤルで知り合った東京都八王子市に住む私立大4年の女子学生(23)と京王線橋本駅(相模原市橋本)で落ち合い、星野容疑者が乗ってきた乗用車に女性を乗せて横浜市金沢区内の公園まで連れ出し、同6時ごろ、車内で向精神薬のレボメプロマジンを含む錠剤を数粒、渡して飲ませて昏睡させたうえ、現金1万円が入った女子学生の財布、携帯電話を奪って逃げた疑い。
星野容疑者は錠剤を「肌が美しくなる薬だ」と女子学生に差し出して飲ませていた。
1月6日(水)
小学校で授業が成立しない状態が続く「学級崩壊」について、文部省は実態の把握を始めることを決めた。都道府県教委などを通じ事例を集めて分析し、対応策を検討する。同省はこれまで学級崩壊を「特殊なケース」と慎重な姿勢を取ってきたが、学校現場からの深刻な訴えが増え、積極的に取り組む必要があると判断した。
学級崩壊は数年前から、いじめや校内暴力と違う「クラスの荒れ」の問題として教育関係者の間で指摘され始めた。授業時間に複数の子供が担任教師の注意をきかずに勝手に教室内を歩き回ったり、大声で話し続け、やがて子供の大半が教師の言う事を聞かなくなって授業が成立しない状況を指す。
小学校高学年が主だが、低学年でも目立つようになり、指導力が不足気味の若手教師だけでなくベテラン教師が担任する学級でも起きている。
1月5日(火) 正月3が日に全国の主な神社・仏閣に初もうでに出掛けた人は昨年を117万人(1.3%)上回る8811万人に上り、1996年(8766万人)を抜いて、統計を取り始めた74年以降、最高の人出となったことが警察庁のまとめで分かった。同庁は「好天に恵まれた地域が多かったからではないか」と分析しているが、深刻な不況を反映した形だ。
1月3日(日)
米航空宇宙局(NASA)は火星の地中に生命誕生に不可欠な水分が存在するかどうかを探る無人探査機「マーズ・ポーラー・ランダー」(火星極地着陸者)をフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げた。
ポーラー・ランダーは12月3日に火星の南極付近に着陸し、ロボットアームや地中探査装置を使って地表近くや地下1メートルほどの土中の水分を測定する。また、惑星探査機として初めてマイクを内蔵し、火星表面の風の音などを地球に送るユニークな試みも行う。
1月2日(土)
昨年大みそかに放送された「第49回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率が、ビデオリサーチから発表された。関東地区では、前半(午後8時―9時25分)が45.4%(前年40.2%)、後半(午後9時30分―11時45分)が57.2%(同50.7%)で前後半とも、1989年に2部制になってから最も高い視聴率。
一方、昨年放送された番組の平均視聴率(関東地区)では、「ワールドカップサッカー日本対クロアチア戦」(6月20日)の60.9%などを下回った。「紅白歌合戦」は、ビデオリサーチが62年に調査を始めて以来、初めて視聴率年間トップの座を失った。
1998 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月