超視力
- (1)報道 2000.6.17
- 『スーパー・ビジョン』または『パーフェクト・ビジョン』と呼ばれる光学システムが、ロチェスター大学の『視覚科学センター』(Center for Visual Science)で研究されている。
研究者はまず、非常に細く絞った光線を被験者の眼に当てる。眼の中で反射して返ってきた光は、一群のマイクロレンズを通過し、217本の光線へと分解される。高感度デジタルカメラがこれらの光線をとらえ、撮影する。
もし被験者の視力が完璧であれば、撮影された光線は完全な模様を描く。しかし、完璧な形状の角膜はないため、研究者は撮影された光線により、1人1人の角膜や水晶体のきわめて小さな欠陥を、明瞭に、非常に詳細にとらえることができる。これらがすべて光線の屈折から明らかになるのだ。このシステムにより、今まで測定されることがなかったような微細な視覚のひずみが発見できる。
この視覚の歪みにあわせて人間の髪の毛の太さの50分の1以下というごく細かな調節をほどこす変形する鏡、スーパー・ビジョンにより被験者の視力は、正常視力をはるかに上回ったことが報告された。
コンタクトレンズなどのアイケア用品を扱う米ボシュロム社はスーパー・ビジョン技術を使用して個人個人に合わせたコンタクトレンズを作ることを研究しており、完成すれば現在販売されているどの製品よりもはるかに高性能なものになる。
- (2)感想
- 水晶体と角膜にあわせた視覚補正装置とは魅力的だ。仮に、コンタクトレンズとして実現する場合、どうやって眼球上の正しい位置にレンズを固定するのか。さまざまな方向からの光に、すべて対応できるのか。水晶体や角膜はどれくらいの速度で変化して、別の補正値が必要になるまでにどれくらいかかるのか。などなど実用上の問題はいろいろありそう。
ともあれ、高度な視力は外科手術とか対象物が完全にこちらの自由にならないような分野で役に立ちそうで実現に期待する。(2000.7.2)
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国際宇宙ステーション(写真提供:NASA)