超知性

(1)定義
 この社会、頭の良いやつは得だ。少なくとも頭が悪くて得をしたという話はあまり聞かない。
 頭が良いというのは、理解する速度が速い、物事の関連性をつかむのが速い、記憶力がある、思い出すのが速いとか精神能力が高いってこと。凡人は遅すぎて一生気が付かないこととかあるかもしれない。
 精神能力の正体は解明できていないにしても、生物現象が物理・化学に支えられているのだとすればそれとの関連において、これを高める方策が未来にみつかるというのは期待して良いことと思う。
 みんなの頭が良くなると、統治がしにくくなるなんて為政者が考えて、この”頭の良くなる薬”を秘密にしてしまうことがないことを願う。

(2)量を質に
 天才アインシュタインの脳は普通の人よりも皮質の面積が広いという観測結果がある(「気になった出来事」1999年6月17日参照)。精神の仕組みは良くわからないが、とりあえず脳味噌を増やせば頭が良くなるのではないか。そのためには、いくつか方法があり得る。ああ、ここで言うのは原則だけのことだから、正しいやり方がわかってから試すようにね。

(a)遺伝子で増強
 脳神経細胞は生まれてから先は増殖しないんだとか。では生まれたての子供が一番頭が良いかというと、一般の評価としては違う。なので、必ずしも量=質ではないけれど、生まれたときからたくさんの脳神経細胞を持つことはそれを使う方法を体得したときには精神活動に有利に働きそうな気はする。
 細胞の数を増やすのなら、遺伝子改造が一つの手段だ。頭が重すぎてまともな社会生活が送れないは困るし、健全な精神の発達にも影響がありそうだからそこはうまくやること。
 倫理上の問題とか、他の遺伝要素とのバランスとか、難しい問題はあるが技術的な最適解を得る可能性は高い。

(b)付加脳
 脳をあとから追加する。追加する脳は他人から移植したり、あるいは自分の遺伝子から培養しても良い。また、脳細胞をモデルにした人工脳で、記憶力強化とか、コンピュータインタフェース付きとかであってよい。
 思考の仕組みと脳内電気信号の関係とかが良くわかっていないから、具体的にどうやれば脳のおかわりができるのかは述べられない。

(c)集団脳
 脳の追加のために、あらたな脳を鍛えるよりは、みんなの脳をつなげるほうが簡単かもしれない。しかし、複数の人格が競合することになるので一方の意志を人為的に封じるとかすると人道的な問題になる。犬の脳と連結するとかはSFの銀河辺境シリーズ、また複数の脳を接続するのはデュマレストサーガに出てくる。あるいは、複数の個体が意識を連結することで知性が生まれる生命体としては「遠き神々の炎」。微少生命がたくさん集まって不定形の意識生命となることもある。

(3)質を高める
 脳を構成する神経細胞の働きを活性化する方法もありうる。神経細胞間の電気抵抗を減少させ、回転を良くするのがシナプスファイヤー(「宇宙の小石」アイザック・アシモフ著)という装置。具体的な原理は不明。また、良くわからない方法で活性化した結果、脳細胞の寿命が縮んで短期間だけの天才を発揮するという悲劇的な例もSFには出てくる。(2000.2.12)

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国際宇宙ステーション(写真提供:NASA)