高精度偵察衛星

源資料

(1)「ゴルゴ13」(さいとう・たかを さいとうプロ)
 108巻「神の目」1993年4月作品に登場。作品ではKH−13という名称の軍事偵察衛星が登場。地上5cmの解像度を持つと説明されている。
 アメリカの軍事偵察衛星に搭載されるカメラがKHというコードを持つことは事実。KH−1は1960年に打ち上げられ、15mの分解能を持っていた。その後順次番号があがり、1996年にKH−12/Improved CRYSTAL 4が打ち上げられている。作品作成時点では13のコードを持つ偵察衛星(カメラ)はなかったはず。KH−12の初号期は10cmの解像度を持っていた。13のコードは持たずとも、5cm程度の解像度を持つ偵察衛星はすでに現実のものと考えて良い。詳細記事はFederation of American Scientistsで得られる。(2000.7.15)

考察

(a)基本概念
 遠隔地の情報を取得することを総称してリモート・センシングと呼ぶ。衛星軌道から地表を観測することも、身体外部から身体の中の様子を知ることも、すべてリモート・センシングとして総称されるが、概念を広げすぎても意味はない。
 偵察/観測衛星は地上や大気中の交通手段で近づけない場所の様子や、広範囲の状況を一度に知る手段となる。しかし、限られた方向からしか観測できないこと、一般に静止軌道以外の周回軌道を利用するため、一つの地点を長期間連続して観測できないことなど、従来の観測手段と比べて不足する部分もある。
 また、解像度を上げると一度に観測できる範囲がせばまるため、正確な衛星位置の確定や、観測機器を必要な方向に向けるための制御、獲得される膨大な情報の解釈・保存といった問題が付随する。(2000.7.15)

(b)意見
 得られたデータをどう解釈し活用するのか、その効果が衛星や付帯設備の維持に見合ったものであるのかがリモートセンシング衛星の課題だ。これは、すでに衛星によるリモートセンシングが実験の成果ではなく実用の領域で評価され始めていることを意味する。
 国家安全保障だけでなく、環境汚染監視、災害状況の把握、資源探査、生態観測等々、すでに一般の生活に組み込まれた技術であることは間違いない。(2000.7.15)

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国際宇宙ステーション(写真提供:NASA)