- 天候制御
- 気象庁気象研究所(茨城県つくば市)などは今年度から5カ年計画で、水資源の安定確保や渇水対策のための人工降雨・降雪技術の確立を目指す研究を始めている。今月下旬から3月中旬にかけ、新潟、群馬県境で飛行機を使い、雨や雪の「種」となるドライアイスと雲の反応を確かめるなど集中観測をする。
人工降雨の技術は、直径1マイクロメートル〜数十マイクロメートルの微細な水滴を含んで浮かぶ雲にドライアイスなどをまき、水滴を大きく成長させて降雨や降雪を促す方法などが知られている。だが、渇水が毎年起きるわけでもなく、限られた時期や地域での対応となっているため、全国的な実用化は進んでいない。米国や中国も、科学的な根拠が不十分のまま、ドライアイスなどをまいている状態という。
今回の研究は、05年夏の西日本の渇水問題を受け、小泉純一郎首相(当時)が閣僚懇談会で「雨を降らせる方法はないか」と閣僚に問いかけたのがきっかけで始まった。レーダー観測で、雨を降らせやすい雲の現れる頻度を把握するなど人工降雨・降雪に有望な地域や時期、渇水時の典型的な天気パターンを特定。ドライアイスなどによる効果の検証や、飛行機からの放出など最適な「種まき」方法を確立する。また、人工降雨・降雪技術による降水予測や貯水量予測、河川流量予測など総合的な水資源管理システムの構築などを目指している。(2007年2月6日 毎日新聞)
雨や雪、というのは自在に晴れさせるという研究を含まないから、天候制御という観点からはまだまだなんでしょうけど。
- 衝撃吸収プラスチック
- 従来のプラスチックは、硬くて強いが、もろい。硬くて強くて壊れにくい(変形はする)プラスチックが東レの研究所で開発された。→東レのプレスリリース(2007年1月31日)
具体的な衝撃吸収のメカニズムは解明中だが、2種類以上のポリマーを混合し、数十ナノメートル単位の粒子が多数含まれる構造とのこと。
分子・原子レベルの微細構造の追及は、いまだ未知の分野ということでしょう。
- 高効率熱電変換
- 細長い物質の一方の端を温める、もう片端との間に温度差があると、温度差から電力が生じる。電子体温計はこの仕組みを利用している。ビスマスや鉛などの重金属での利用法が開発されていたが重金属は資源量が少なく、1000度以下の熱で溶けるため、用途が限られる。
名古屋大の太田裕道・助教授らは、重金属に代えて、人工ダイヤの原料となるチタン酸ストロンチウムという酸化物を使った。これ自体は電気を通さないが、この酸化物と金属のニオブで、厚さが原子1個分の電気を通す層を作って間に挟むと、重金属の倍の効率で熱電変換が起きるのを見つけた。極薄の層の数を増やすと、さらに効率が上がるのもわかった。2007年1月21日付英科学誌ネイチャー・マテリアルズ電子版に発表した。
2000度でも溶けず、自動車のエンジンや工場から出る700度以上の廃熱を利用して発電もできる。
廃熱を使った発電は、地球温暖化防止にも役に立つはずだ。
- 寿命1万年のコンクリート
- 鹿島は電気化学工業、石川島建材工業と共同で、従来のコンクリートに比べて寿命(通常は約100年)を100倍の1万年にまで伸ばせる長寿命化コンクリート「EIEN(えいえん)」を開発した。→KaTRIリーフレット2006−4(pdf)→技術研究所技術情報
ローマや中国に見られる古代コンクリートの調査結果を最新の技術に反映したとのこと。
古代コンクリートの調査とかも、それだけ聞くとロマンを感じるが、今の構築物が1万年残るというのも恐ろしいような気がする。
- TDRが野菜を発光ダイオードを使って栽培
- 東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(千葉県浦安市)は、園内のレストランで使う葉物野菜を、発光ダイオード(LED)による水耕栽培で自前供給することを決めた。100%子会社が同県袖ケ浦市に工場を作り、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーに来春から出荷する。LEDを使った葉物野菜の栽培工場としては、国内最大級になる見通し。
子会社の「舞浜ビジネスサービス」の工場は総工費約10億円で2月に着工済み。12月に稼働し、07年4月に初出荷を予定している(2006年5月1日毎日新聞の記事)