| 安房直子(あわ なおこ) 1943-1993 | |
| 夢の果て | 講談社文庫 |
| ハンカチの上の花畑 | 講談社文庫 |
| だれにも見えないベランダ | 講談社文庫 |
| 銀のくじゃく | ちくま文庫 |
| 白いおうむの森 | ちくま文庫 |
| なくしてしまった魔法の時間 安房直子コレクション1 | 偕成社 |
| 見知らぬ町ふしぎな村 安房直子コレクション2 | 偕成社 |
| ものいう動物たちのすみか 安房直子コレクション3 | 偕成社 |
| まよいこんだ異界の話 安房直子コレクション4 | 偕成社 |
| 恋人たちの冒険 安房直子コレクション5 | 偕成社 |
| 安野光雅(あんの みつまさ) | |
| 空想工房 | 文春文庫 |
| 狩人日記 | 文春文庫 |
| 手品師の帽子 | ちくま文庫 |
| 空想犯 | 講談社+α文庫 |
| 柏葉幸子(かしわば さちこ) | |
| 霧のむこうのふしぎな町 | 講談社青い鳥文庫 |
| 香山彬子(かやま あきこ) | |
| 砂漠のぼうけん (ふかふかウサギトントンシリーズ) | 理論社 |
| 瀬尾七重(せお ななえ) 1942- | |
| 銀の糸あみもの店 | 講談社文庫 |
| 中川李枝子(なかがわ りえこ) | |
| いやいやえん | 福音館書店 |
| 梨木香歩(なしき かほ) 1959- | |
| 西の魔女が死んだ | 新潮文庫 |
| 松谷みよ子(まつたに みよこ) | |
| 龍の子太郎・二人のイーダ | 講談社文庫 |
| オバケちゃん | 講談社文庫 |
| 「なくしてしまった魔法の時間」安房直子コレクション1 安房直子(偕成社 2004.3) |
児童文学作家安房直子(1943-1993)主要作品71点とエッセイ40点余を収録した作品集。第1巻には11篇収録。 →本の詳細 収録作品…「さんしょっ子」、「きつねの窓」、「空色のゆりいす」、「鳥」、 「夕日の国」、「だれも知らない時間」、「雪窓」、「てまり」、 「赤いばらの橋」、「小さいやさしい右手」、「北風のわすれたハンカチ」 ずっと絶版の多かった安房直子さんの本ですが、このたび作品集全7巻が刊行されました〜♪ とはいえ全集まで手にされる方は、それほど多くはないのかな、と…(^_^;) 北見葉胡さん(HPへ)が どれも素敵なイラストを描かれている、一生もののコレクション♪ この本はその第1巻です。 安房直子さんの本は大人になってから初めて読んだと思い込んでいたのですが、実は小学生の頃 図書館で借りて読んでいたり、あまつさえ国語の教科書に載ってたものがあったことを 読みながら思い出してます(^_^;) いつかどこかで読んだような不思議な既視感もまた、 安房直子作品にはふさわしいかと…。 それはそれとして(^_^;)既読の作品がけっこうあるので、以下にそれ以外のお気に入りの感想を♪ 第2巻に続きます。 「さんしょっ子」 さんしょっ子の住んでいるサンショウの木は、貧しいお百姓さんの畑の真ん中に生えていた。 その家のすずなという娘は、木の下で茶店の三太郎とよくままごとをして遊んでいた。さんしょっ子は そんな二人をいつも見ていて時折いたずらをしていたが、やがて二人は大人になって……。 切なさがじんわり染み入るお話ですね。みんな変わってしまって、残ったのは優しい わらべ歌だけ。でも、あずきのおだんごおいしそう…(^_^;) 「鳥」 とてもいい腕と評判の耳のお医者さんのもとに、耳の中に大変なものが入ってしまったという 少女がやってきた。海からやってきたというその少女は、耳の中に入った秘密を取り出して欲しいと お医者さんに頼むのだが…。 秘密を取り出してほしいなんて、素敵なお話です(*^^*) しかも、その秘密はまた彼女の…。 お医者さんがふいっと引き込まれる、少女の耳の中の世界がとてもいいですね。 「夕日の国」 スポーツ用品店の小さいショーウィンドウの飾り付けを任されたぼくは、なわとびのひもと 運動靴をきれいに飾りつけた。しかし裏口に向いたショーウィンドウを見てくれる人もいなかった ある日、女の子が飾り付けをじっと眺めていた。咲子というその子が持っている不思議な薬を塗れば、 なわとびの向こうに夕陽の国が見えるというのだったが…。 薬を塗ったなわとびで50回飛べば見えてくるという夕陽の国。目を閉じると異国のもの悲しい夕陽の オレンジがしんみり残るようなお話です。 「だれも知らない時間」 漁師の仕事に追われて時間がない良太に、時間なら有り余るほど持っているというカメが 毎日1時間だけ時間をくれた。その時間で、祭り太鼓の練習をする良太。だがそんなある日、 誰もが寝静まっているはずのその1時間に、少女が一人尋ねてきた…。 長い長い祭りの夜。太鼓をたたき続け、踊りつづける人々の時間と引き換えに……。 賑やかなはずの祭ばやしがなんだか切ないです。すべてに倦んだようなカメの姿が、とても 淋しい…。 |
| 「見知らぬ町ふしぎな村」安房直子コレクション2 安房直子(偕成社 2004.3) |
安房直子主要作品71点とエッセイ40点余を収録した作品集。第2巻には15篇収録。 →本の詳細 収録作品…「魔法をかけられた舌」、「空に浮かんだエレベーター」、 「ひぐれのお客」、「ふしぎな文房具屋」、「猫の結婚式」、 「うさぎ屋のひみつ」、「青い花」、「遠い野ばらの村」、「秘密の発電所」、 「オリオン写真館」、「海の館のひらめ」、「ふしぎなシャベル」、「海の口笛」、 「南の島の魔法の話」、「だれにも見えないベランダ」 1巻に引き続き、どれも素敵なお話ばかり♪ なんだか2巻の収録作品、猫が出てくる話が 多いですね。いいですね(笑) 以下にお気に入りのお話の感想を(^_^) 第3巻に続きます。 「魔法をかけられた舌」 父が亡くなり、街角のレストランの主人になった洋吉。だが彼には料理の才能が全くなかった。 悩む洋吉の前にふしぎな小人が現れ、父に世話になった恩返しに彼の舌に魔法をかけてくれるという…。 そんな魔法、かけてほしいですね〜(^_^;) 約束も忘れてよそのお店の味を盗みつづける洋吉。 ホントに大事なものはすぐそばにあるのにね…。小人の寛容さに拍手(T_T) 「ひぐれのお客」 ある冬の日暮れ時、裏通りの小さな手芸店に黒いマントを着た真っ黒な猫がやってきた。 猫はマントに真っ赤な裏地を付けたいと言い、生地を吟味し始めるのだが…。 猫の理想は厳しいものです(笑) 薪ストーブがぱちぱち音をたてながら燃えるような赤の裏地。 色の表現がホントに素敵(*^^*) ためつすがめつ生地を選ぶ、ちょっと生意気な猫がかわいいです。 「うさぎ屋のひみつ」 家事の嫌いな若い奥さんのところへ、白いデニムのエプロンをかけたうさぎがやってきた。うさぎは とびきりおいしい夕食の配達サービスを毎日する代わり、毎月一つアクセサリーを要求してくる。 それが数ヶ月続いたのだが、渡すものがなくなってしまった奥さんは、ついに金の結婚指輪まで手放してしまう…。 ひどい奥さんだ(^_^;) でもうさぎ屋のご馳走がホントにおいしそうです〜。1ヶ月くらいなら お願いしたいかも(爆) 「遠い野ばらの村」 小さな雑貨屋を営むおばあさんは、遠い村に住むという息子や孫たちのことを得意げに話していた。 村の人たちはお婆さんに息子などいないことは知っていたのだが、ある日おばあさんのお店に 一人の少女がやってくる…。 野ばら堂のせっけん、使ってみたいです〜(*^^*) 孤独なおばあちゃんをなぐさめる孫たちの正体(?)も いいですね。ほのぼのとした、いいお話です♪ 「海の館のひらめ」 レストランアカシヤで働くしまおは、もうすぐ22歳なのにいつも下っ端の仕事ばかり。店を辞めようと思い始めた しまおに声をかけたのは、今にも調理されるばかりになっている一匹のひらめだった…。 努力する者にだけやってくるふしぎな幸運。お嫁さんの世話まではやりすぎじゃないかって 思うんですが(笑)、しまおの作る料理がどれもホントにおいしそう。じんわり心に残る素敵なお話(^_^) |
| 「ものいう動物たちのすみか」 安房直子コレクション3 安房直子 (偕成社 2004.3) |
児童文学作家安房直子(1943-1993)主要作品71点とエッセイ40点余を収録した作品集。第3巻には15篇収録。
→本の詳細収録作品……「きつねの夕食会」、「すずめのおくりもの」、「ねずみの福引き」、 「きつね山の赤い花」、「星のこおる夜」、「ひぐれのラッパ」、 「ねこじゃらしの野原」、「風のローラースケート」、「月夜のテーブルかけ」、 「小さいつづら」、「ふろふき大根のゆうべ」、「谷間の宿」、「花びらづくし」、 「よもぎが原の風」、「てんぐのくれためんこ」 ほぼ全部動物たちが主役のお話の巻です。人間のまねをしている動物たちがおかしくもかわいいです。 おとうふ屋さんが多いのも面白いですね♪ 以下に好きな お話の感想を。第4巻に続きます。 「すずめのおくりもの」 月に一度の定休日のとうふ屋に、何人ものお客がやってきて声をかける。不審に思った 主人が出てみると、そこにはたくさんのすずめがずらりと並んで待っていた。すずめたちは、 自分たちの子供のためにとうふを作ってほしいと申し出る…。 何もかも小さくて、とてもかわいいすずめたち♪ 妙に礼儀正しくて笑えます。小さいおとうふだけでも かわいいんですが、すずめたちが作りたかったのは…。 「ねずみの福引き」 ある日とうふ屋の店先にやってきた一匹のねずみに豆腐を注文され、おまけにねずみたちの福引にも誘われた主人。 すすきが原出かけた主人を出迎えたのは、小さな出店がいくつも並んだねずみたちのお祭り広場だった。 小さな小さなねずみたちのお祭りがいいですね〜。ちょっとだけケチな(笑)ねずみの福引ですけど、 最後の花火が素敵です(*^^*) 「ねこじゃらしの野原」 いつの頃からか、吉村とうふ店には間違い電話が多くかかるようになってきた。 電話の注文など受け付けていない主人は困惑し、近くに他にもとうふ屋があるらしいと思い始め、 探しに出かけることに。一度も来たことのないねこじゃらしが一面に生えた野原に迷い込んだ主人は、 猫が自転車に乗ってラッパを吹きながらとうふを売り歩いているのを発見する…。 小さな猫のとうふ屋、いいですね〜。猫の作るとうふ料理がおいしそうです♪ 「花びらづくし」 山の人間しかお客になることができないという店“さくら屋”。山に6年住んでようやく招待状をもらった わたしは、年に一度しか開かないさくら屋へ出かけた。さくらの花びらでできた首飾りや帽子に浮かれる わたしだったが…。 桜の淡いピンクが印象に残る素敵な(でもちょっと怖い)お話ですね。桜林の中って、 確かになんだか怖いくらいの美しさ。さくら屋に行ってみたいです。 |
| 「まよいこんだ異界の話」 安房直子コレクション4 安房直子 (偕成社 2004.3) |
児童文学作家安房直子(1943-1993)主要作品71点とエッセイ40点余を収録した作品集。第4巻には中編4篇収録。
→本の詳細収録作品……「ハンカチの上の花畑」、「ライラック通りの帽子屋」、「丘の上の小さな家」、「三日月村の黒猫」 普通に生きている人間は憧れてはいけないものに憧れて、違う世界へ足を踏み入れてしまった人たち。 何かを作りだす代わりに何かを失ってしまうというような、そういうちょっと切ないお話を集めた巻です。 全部中編です。「ハンカチの上の花畑」と「ライラック通りの帽子屋」は 以前の感想をどうぞ。他2編の感想を以下に♪ 第5巻に続きます。 「丘の上の小さな家」 レース編みの好きな少女かなちゃんは、ある日クモの巣の美しさに心を奪われる。 クモに教えてもらったレース学院へ行ってみたくてたまらなくなったかなちゃんは、 お母さんと二人で暮らしていた小さな家を飛び出した…。 美しいレース編みを憶える代わりに、かなちゃんが失ってしまった長い歳月。静かな悲しみに満ちた、 美しくも切ないお話です。かなちゃんを支える猫がいじらしいですね。 「三日月村の黒猫」 さちおのお父さんがやっていた山本洋服店が倒産し、お父さんはさちおを残しどこかへ行ってしまう。 困っているさちおのもとへ、三日月村に住むお婆さんの使いでやってきたという黒猫がきて、店の仕事を手伝い始めた。 なんとか暮らしていけるようになったが、足りなくなってきたボタンをもらうために、 さちおは遠い三日月村のお婆さんの家へ行くことにする…。 不思議な三日月村の秘密…。ほの暗く神秘的な雰囲気の漂う村がなんともいえません。。ミシンをかける黒猫や ボタンを作るリスたちがかわいいです。 |
| 「恋人たちの冒険」 安房直子コレクション5 安房直子 (偕成社 2004.3) |
児童文学作家安房直子(1943-1993)主要作品71点とエッセイ40点余を収録した作品集。第5巻には中編5篇収録。
→本の詳細収録作品……「天の鹿」、「熊の火」、「あるジャム屋の話」、「鳥にさらわれた娘」、 「べにばらホテルのお客」 恋人たちといっても、普通なら決して結ばれることのないものたちのお話ばかり。 どのお話もどこかさびしさや切なさ、どうしようもない憧れの悲しさがつきまといます。 一番好きなのは「あるジャム屋の話」です。逆にちょっと微妙だったのが「べにばらホテルのお客」。 主人公の焦燥感みたいのがなんか心地悪く、その他色々もうちょいなんとかしようが あったんじゃないかと思うのですが…まぁ好みの問題ですな(^_^;) 「熊の火」と「あるジャム屋の話」は 以前の感想をどうぞ。以下にその他一つだけお気に入りの感想を。第6巻に続きます。そのうちに。 「天の鹿」 猟師の清十は、ある日山でものをしゃべる不思議な鹿に出会った。自分を助けてくれたら 素晴らしい宝物をくれるという鹿が彼を連れて行ったのは、鹿たちの市だった…。 鹿の心も知らず、美しい品物に惹かれる人間たち。とはいえ人間を責めるような言葉は一言もなく、 それがかえってこのお話を切ないものにしてますね。誰が悪いわけではないけれど…。 自分を生かしてくれているものに思いを馳せたくなる、悲しいけれど心に染み入る素敵なお話です。 |